日本栄養士会雑誌
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52 巻, 11 号
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  • 安武 健一郎, 嶋 由紀, 一ノ瀬 雅子, 増田 香織, 早田 福子, 中牟田 誠
    2009 年 52 巻 11 号 p. 1001-1008
    発行日: 2009年
    公開日: 2011/12/28
    ジャーナル フリー
    非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の治療の原則は、食事療法であることが診療ガイドにおいて明記されている。しかし、その有効性を示した報告は少ない。我々は、NAFLD 症例に対する外来栄養食事指導(栄養指導)の効果を検討した。対象67 例の血液生化学検査成績は栄養指導前に比較して栄養指導後で、AST 値、ALT値、γGTP 値が有意に低下した。次に、67 例のうち34 例は、栄養指導の継続を希望した。34 例の血液生化学検査成績、身体計測値、栄養素摂取量について、栄養指導前後における変化を検討した。その結果、栄養指導後はALT 値、γGTP 値、BMI、体重、腹囲が有意に低下した。さらに、エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、コレステロール摂取量は有意な低下を認め適正化した。しかし、ビタミンE、ビタミンC、食物繊維の適正化においては課題を残した。NAFLD 症例に対する栄養指導は、病態の改善に有効であり、積極的に取り組まれるべきである。
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