食塩摂取量の抑制は血圧の上昇抑制に寄与することが報告されている。「健康日本21(第二次)」 において収縮期血圧低下目標の1つに減塩が示されたが、国民健康・栄養調査の結果では成人の半数以上が目標値に達しておらず、さらなる減塩は個人の努力のみでは難しいことを示唆している。現在の日本人の食塩摂取源は約2割がしょうゆであった。そこで容器形状の違いによる豆腐喫食時のしょうゆ摂取量の差を検討し、合わせて減塩行動の有無による影響と各容器の使用感について検討した。その結果、滴下型とスプレー型は通常傾け型と小袋型に比べて無理なく摂取量を抑制できることが示された。またしょうゆ摂取量には減塩意識・行動の有無による影響は見られなかった。4種類のしょうゆ容器の使用感については、滴下型への評価が高く食環境整備のツールとしての有用性が示された。しかしいずれの容器にも長所と短所が見られ、用途に応じて使い分ける必要性が考えられた。