慢性腎臓病(CKD)啓発イベント「世界腎臓デー in かごしま」にて、食塩摂取状況アンケートと食塩味覚感受性評価(ソルセイブ検査)を実施した。対象者は、自主的に参加された172人(男性59人:平均年齢 55.5±14.8歳、女性113人:平均年齢50.8±19.3歳)であった。単変量解析では、食塩感受性低値者 は、高値者に比べて男性割合・年齢・薬剤服用者割合・漬物摂取頻度が有意に高かった。多変量解析(ロジスティック回帰分析)では、食塩味覚感受性と関連する因子として性別、年齢が認められた。食塩味覚感受性と性別、年齢との関係は知られており、本検討によって、試験そのものの有用性が確認できたと示唆された。体験型のソルセイブ検査により、食塩味覚感受性が低いと分かった方は、その結果を踏まえて今後の食生活に注意を払うことが可能となることは有意義であると思われた。このようなCKD啓発イベントを通じて、参加者に質の高い情報や経験を与えることは、食塩味覚感受性保持と減塩への関心を高めることにつながる可能性が考えられた。