下肢の幻肢痛患者に対して健常者の下肢の運動の動画をタブレット型端末装置(iPad
®)に取り込み,患者の患側肢の上に保持して動画を再生し,その動きをイメージすることで除痛を得ている症例を報告する.症例は33歳の女性.X-14年1月交通事故が原因で左大腿部切断.幻肢痛に対してX-3年10月実際の鏡を用いての鏡療法を開始,X-2年7月iPad
®を用いた鏡療法を開始した.従来の鏡療法導入後痛みは軽減したが,施行にあたっては大きな鏡を必要とする.一方,iPad
®を用いた鏡療法は時と場所を選ばず簡便に実施可能である.また,非断端肢に運動障害があっても施行可能であり有用であった.
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