日本ペインクリニック学会誌
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8 巻 , 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
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  • 横田 敏勝
    8 巻 (2001) 1 号 p. 1-6
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    急性痛を遷延させて慢性痛への移行を促進する因子の一つとして神経成長因子 (NGF) が考えられている. NGFは炎症部位で産生され, 侵害受容線維を直接過敏化する. また侵害受容線維終末部細胞膜の TrkA と結合してこの線維のなかに取り込まれ, 後根神経節に運ばれて細胞体の遺伝子発現を変化させる. この機序によりバニロイド受容体1, TTX抵抗性Na+チャネル, 脳由来神経栄養因子 (BDNF), カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP), P物質などの遺伝子の発現が上昇する. BDNFは侵害受容線維の脊髄内終末部から放出されて, 脊髄後角侵害受容ニューロンを過敏化する. これらの結果, 痛みが強まり慢性痛に移行しやすくなる. 帯状疱疹後神経痛 (PHN) では, 定常な痛み, 発作性の痛み, アロディニアがある. これらのメカニズムとしては (1) 求心路遮断, (2) 残存したC侵害受容線維の異常興奮, (3) 脊髄内シナプス結合の変化が考えられる. 求心路遮断を主とする症例と, C侵害受容線維の異常興奮を主とする症例とがあると考えて, 対応すべきであろう. 触刺激によるアロディニアは, windup の現象を示す. この現象がみられたら, 急性帯状疱疹がPHNに移行したと考えて対応すべきであろう.
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  • 加藤 佳子
    8 巻 (2001) 1 号 p. 7-11
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    癌性疼痛の管理で大切なことは, 患者が「楽になった」と実感する医療を提供することである.「患者の痛みの訴えを信じ, 痛みについて話し合い, 痛みの強さや心理状態を把握し, 痛みの経過を詳しく問診し, 理学的検査をていねいに行い, 適切な検査を選択し, 薬以外の治療法も考え, 鎮痛効果を監視する」という診断手順をふみ, 痛みの原因を診断し適切な疼痛治療を選択しなければならない. 残された時間が限られた末期の癌疼痛患者では「とりあえず痛みをとる」ことが最優先される場合もある. ペインクリニック医は,「苦痛に最も早く対処できる専門家である」ことを患者にもっと理解してもらうことに努め, 痛みの原因を診断し治療する能力を高めるとともに患者とうまくコミュニケーションをとる技術を向上させる必要がある.
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  • 中川 五男, 濱田 宏, 上杉 文彦, 酒井 明彦, 木村 美葉, 安氏 正和
    8 巻 (2001) 1 号 p. 12-17
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    目的: 顔面神経麻痺症例の blink reflex (BR) および electroneuronography (ENoG) を経時的に測定し, これらの経過と予後との関係を検討した. 方法: 顔面神経麻痺患者50例を発症2週間以内に麻痺スコア90点以上に改善した群 (I群), 2週間以上の経過で麻痺スコア90点以上に改善した群 (II群), 麻痺スコア90点未満であった群 (III群) に分類した. 初診時よりほぼ2週間ごとにBR, ENoGを測定し, BR測定で求められるR1波の発現の有無, R1波の振幅, 潜時およびENoGの推移を群間で比較した. 結果: ENoGは初診時には群間差はなく, 発症10日以降に有意差が認められた. 一方, BRでは初診時にR1波が発現していれば予後良好であり, R1波の振幅の回復経過は症状の改善と一致して推移した. 結語: BRのR1波の発現の有無は顔面神経麻痺の早期予後判定に有用であり, またR1波の振幅の推移は顔面神経麻痺の病態の変化と密接な関係があることが示された.
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  • 水野 樹, 杉本 清治, 飯山 達雄, 渡邊 裕修, 町田 健一
    8 巻 (2001) 1 号 p. 18-21
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    症例は, かつてのフィラリア症好発地域であった高知県在住の64歳, 男性. 29歳時にフィラリア症による乳び尿, 59歳時, 63歳時に血乳び尿の既往がある. 今回, 左第4頸神経領域の帯状疱疹の発作痛に対して, 近医で, 抗ウイルス薬, 消炎鎮痛薬, アミトリプチリン75mg/日の投与を受けたが発作痛は軽減しなかった. 当院ペインクリンニック科で, 星状神経節ブロック, 持続頸部硬膜外ブロックの施行に加え, カルバマゼピン400mg/日の投与を開始した. 以後, 発作痛は1日の発生回数, 1回当たりの強さ, 持続時間ともに軽減し消失した. 入院5日目, 突然, 排尿困難, 尿閉をきたし, 導尿により多数の白色ゼラチン状物質と凝血塊を含む混濁した血乳び尿を認めた. 尿道カテーテルを留置したが, 血乳び尿により閉塞, 再留置を繰り返した. アミトリプチリンとカルバマゼピンの投与を中止し, 徐々に血乳び尿は軽快した. フィラリアは, すでに日本では撲滅したとされるが, その晩期症状として乳び尿がある. フィラリア性血乳び尿は, バンクロフト糸状虫の寄生によりリンパ管の圧迫, 閉塞をきたし, 腎周囲のリンパ管と尿路の瘻孔により生じる. フィラリア症既往に対するアミトリプチリンやカルバマゼピンなどの抗コリン薬の投与は, 血乳び尿の発生の可能性があり注意を要する.
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  • 南 浩一郎, 志賀 洋介, 相方 謙一郎, 古賀 和徳
    8 巻 (2001) 1 号 p. 22-24
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
    硬膜外麻酔後に神経症状が出現したことを契機に発見された, 硬膜内クモ膜嚢腫の症例を経験した. 症例は66歳, 女性. 子宮脱, 膀胱脱のため膣式子宮全摘出術が予定された. L3/4間から硬膜外カテーテルを挿入したが, 出血もなくカテーテル挿入も容易であった. プロポフォールで導入後, スキサメトニウムで筋弛緩を得た後に気管挿管を行った. 硬膜外麻酔と酸素, 亜酸化窒素, イソフルランで麻酔を維持した. 術中は異常なく麻酔を終了した. 術後3日目より両側のL1からL4までの知覚低下を訴えたため, magnetic resonance imaging (MRI) でL1からL3にかけて血腫が疑われた. 椎弓切除術が施行され, 硬膜内クモ膜嚢腫が発見された. 硬膜外麻酔後の神経脱落症状の原因の一つに脊柱管内クモ膜嚢腫があると思われる.
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  • 8 巻 (2001) 1 号 p. 25-28
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 8 巻 (2001) 1 号 p. 29-34
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 8 巻 (2001) 1 号 p. 35-40
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
  • 8 巻 (2001) 1 号 p. 41-44
    公開日: 2009/12/21
    ジャーナル フリー
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