北関東医学
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会告
原著
  • 村井 睦, 加藤 起運, 都筑 馨介, 笠岡 誠一
    2021 年 71 巻 3 号 p. 169-176
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

    【目 的】映像により誘導された感情が食品選択に及ぼす影響について検討した.

    【方 法】調査対象者(n=146)を3つの部屋に分け,それぞれ4分間の映像を見せた.陽性感情を誘導する群(陽性誘導群)の映像は明るく,陰性感情を誘導する群(陰性誘導群)の映像は明度が低く鈍い色で低音の音楽を主とした.安静感情を誘導する群(安静誘導群)の映像は無音でストーリーがないものとした.映像視聴後,直ちに感情評定を行った.

    【結 果】陽性誘導群では陽性感情項目が最も高く,陰性誘導群または安静誘導群ではそれぞれ陰性感情項目または安静感情項目が最も高い値だった.その後の食品選択ではヘルシーなイメージの食品に対して,栄養があると高く評価したのは安静誘導群で,最も低く評価したのは陽性誘導群だった.

    【考 察】今回使用した映像視聴法は複数人を同時に感情誘導することができた.安静誘導群では,得られた知識に基づき冷静な判断をしたと考えられた.一方,陽性誘導群では,その後,行われる活動的な行動に見合わない,エネルギーの低そうな食品を避けたと考えられた.

  • 石原 千晶, 石田 和子, 細川 舞, 京田 亜由美, 望月 留加, 藤本 桂子, 神田 清子
    2021 年 71 巻 3 号 p. 177-186
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

    目 的:抗がん薬治療による末梢神経障害を伴う患者への多職種の認識と行動を明らかにすることである.

    方 法:医師・看護師・薬剤師・作業療法士(OT)/理学療法士(PT)それぞれ4─9名に半構造面接を実施し,質的帰納的に分析した.

    結 果:対象者は,医師6名,看護師9名,薬剤師7名,OT4名,PT5名の計31名であった.末梢神経障害を伴う患者へのチーム医療における多職種の認識は「医師・OT/PTが抱く末梢神経障害を伴う患者への介入の困難さ」,「末梢神経障害を伴う患者へのチーム医療における他の職種に望む役割」等の7カテゴリが形成された.多職種の行動では「末梢神経障害が出現した患者への支援および対処」等の3カテゴリが形成された.

    考 察:対象者は,症状の早期発見と予防が重要であると認識し,患者への教育指導や関係職種への相談を行っていた.しかし,職種間のコミュニケーション不足などからチームで連携する意識は低く,効果的なチーム医療として機能していなかった.明らかとなった多職種の認識と行動をもとに,チームで効果的に取り組む医療ケア提供モデルの作成が課題である.

  • Mai Hosokawa, Kiyoko Kanda
    2021 年 71 巻 3 号 p. 187-193
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

    Background: Fatigue is the most common symptom in cancer patients, resulting from a variety of factors. About 80% of cancer patients undergoing chemotherapy are believed to experience fatigue.

    Objective: Levels of fatigue in patients with malignant lymphoma who received chemotherapy were evaluated.

    Interventions/Methods: Participants were malignant lymphoma patients who received CHOP (R-CHOP) treatment or THP-COP (R-THP-COP) treatment. A fatigue questionnaire was given to evaluate patients’ levels of fatigue and weakness at the baseline and on the 4th, 8th and 12th days after chemotherapy.

    Results: After treatment, the level of fatigue based on the Cancer Fatigue Scale (CFS) was the highest on the 8th day. The difference in the levels between the 8th day and the first day was significant (p<0.001).

    Conclusions: The results suggest that the most marked physical fatigue was experienced on day 8 during each treatment period.

    Implications for Nursing/Interpretation: It is important to focus more attention through nursing intervention research on circumstances involving patients’ feelings of fatigue during malignant lymphoma chemotherapy.

  • Mitsuko Ushikubo, Tadahiro Ohtani, Hiromi Kawabata
    2021 年 71 巻 3 号 p. 195-198
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

    Purpose: The number of individuals with amyotrophic lateral sclerosis (ALS) who also have cognitive impairment has increased. The purpose was to elucidate nurses’ awareness of patients with comorbid ALS and cognitive impairment.

    Methods: We conducted a survey of nurses with experience in supporting individuals with ALS, using an anonymous, self-administered questionnaire. The questionnaire collected information on the participant characteristics, awareness of the presence of cognitive impairment in ALS, their experience in supporting ALS patients with cognitive impairments, and their educational needs. We used descriptive statistics.

    Results: We analyzed 117 questionnaires (response rate: 68.0%). Seventy-one nurses (60.7%) were aware of the cognitive impairments associated with ALS, and had only learned about this within the last one or two years, through their own clinical experience. 55 nurses (43.6%) had current or past experience supporting patients with comorbid cognitive impairment and ALS. Approximately 20% of whom answered that never had cared for ALS patients diagnosed with cognitive impairment had experience of supporting an ALS patient suspected of having cognitive impairment. More than 80% of the respondents expressed their wishes to receive recurrent education regarding ALS patients with cognitive impairment.

    Conclusions: The nurses in this study did not have a comprehensive understanding of cognitive impairment in ALS. Nurses need to be aware of the overlap in symptoms of ALS and cognitive impairment by receiving training to upgrade their knowledge.

症例報告
  • 鈴木 惟子, 玉井 哲郎, 高橋 修平, 上田 明歩, 岡田 怜奈, 倉持 由, 草野 亮祐, 草野 知江子, 堀 尚明
    2021 年 71 巻 3 号 p. 199-201
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

     冠動脈起始異常の大半は良性と考えられているが,対側の冠動脈洞より起始する冠動脈に関しては致死的となりうる.特に運動時において冠動脈が大動脈,肺動脈の間を圧迫されながら走行することにより,心筋虚血,場合によっては突然死の原因となる.当施設で川崎病診断後の冠動脈評価の際に右冠動脈の左冠動脈洞起始を偶然発見した5歳の症例を報告する.本症例のように無症状で偶然発見された右冠動脈起始異常の管理については一定の見解が得られていない.

  • 高橋 修平, 堀 尚明
    2021 年 71 巻 3 号 p. 203-206
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

     患者は6歳の男児.歩行異常を主訴に来院した.単純X線像では長管骨の骨幹部と骨幹端部に両側性の骨皮質の肥厚と不整を認め,骨シンチグラムでは病巣部に一致して著しい集積像を呈していた.責任遺伝子であるTGFB1遺伝子にR218C変異をヘテロ接合性に認め,Camurati-Engelmann病と確定診断した.症状は歩行異常および筋力低下のみであったが,クラスメイトと一緒に体育や外遊びができないことから孤立感があった.次第に引きこもりがちになり,スクールカウンセラーや心理士の介入を行った.本疾患は一般に生命予後は悪くないが,精神的なトラブルを抱えることがあり,心理的および社会的な面での支援も必要である.

  • 中村 英玄, 牧口 貴哉, 小林 未央, 青木 大地, 平井 優樹, 山津 幸恵, 正田 晃基, 森 有実, 調 憲, 岩瀬 明, 横尾 聡
    2021 年 71 巻 3 号 p. 207-210
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

     帝王切開手術瘢痕に生じた腹壁子宮内膜症の1例を経験した.患者は40代女性,半年前より月経時の周期的な痛みを伴う腹壁腫瘤を自覚し当院を受診した.2年前に帝王切開の既往があり,同手術瘢痕頭側に長径2 cmの皮下腫瘍を触知した.エコーでは腹直筋上に内部やや不均一な低エコー腫瘤を認め,MRIではT1強調画像で低信号,T2強調画像でやや高信号の結節を認めた.帝王切開手術瘢痕に生じた腹壁子宮内膜症を疑い摘出術を行った.病理組織学的検査では子宮内膜腺細胞および間質細胞を認め,腹壁子宮内膜症と診断した.世界的な帝王切開の増加に伴い腹壁子宮内膜症も増加してくると考えられる.帝王切開などの手術瘢痕に月経周期に合わせた疼痛や腫脹を伴う皮下腫瘍を認めた場合は,腹壁子宮内膜症を鑑別疾患に挙げる必要がある.

資料
  • 山﨑 千穂, 西舘 崇
    2021 年 71 巻 3 号 p. 211-218
    発行日: 2021/08/01
    公開日: 2021/09/24
    ジャーナル フリー

     新型コロナがもたらした群馬県在住の外国人への影響とその対応について実態を把握し,今後取り組むべき課題を明らかにすることを目的に,2020年11月にオンラインセミナーを開催した.流行初期からの約半年間における外国人の状況や,困難へどう対応したかを県行政,外国人コミュニティ,国際交流協会,教育現場(日本語学校,公立小学校)それぞれの立場から講演いただいた.当日は約40名の参加者があった.解雇・勤務時間減による経済的困窮,在留資格による制約,情報がない,子供の教育,差別的扱いなど,コロナ禍で外国人は多くの困難に直面しており,それらに対し行政だけでなく様々な主体が多様な対応を提供していたことが明らかとなった.今後取り組むべき課題として,外国人へ届く情報発信方法の検討,気軽に相談できる場所づくり,外国人も含めた共助社会の実現が示唆された.

流れ
昭和キャンパス点描
抄録
編集後記
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