日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2009年年会講演予稿集
選択された号の論文の648件中601~648を表示しています
  • 鈴木 義仁, 垣花 眞人
    セッションID: 3H17
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    水熱ゲル化法はケイ素アルコキシドを水熱条件で重合させそのゲル網に他の金属の水溶液を保持して均一な前駆体を得る方法である。この方法は相純度の高いセラミックスが出来るがケイ素がゲル化剤でもあるためにケイ素の多い組成で無いとゲルと溶液が分離するという問題があった。我々が新たに開発した水溶性ケイ素化合物(WSS)を使い水熱ゲル化で(Y,Ce,Gd)2SiO5を合成したところゲルが得られ、更に単相で高輝度の試料を得る事が出来た。WSSは高いゲル化能を持っており、水熱ゲル化法のケイ素組成の適用限界を広げ、より一般的にする事が出来た。
  • 加藤 佑介, 木戸 健二, 尾畑 成造, 橋場 稔, 櫻田 修
    セッションID: 3H18
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ベーマイトは天然にも存在するアルミナ系化合物で、その大きさと形状には様々なものがある。我々はベーマイトの合成について、水酸化アルミニウムを原料とし、種々の添加剤を加えて水熱処理を行うことで、多様な形状のベーマイトが生成することを報告した。本研究では水酸化アルミニウムを原料として、pHを種々変化させた時に水熱合成して得られる粒子の形態の違いを観察した。XRDの結果からpH<10ではギブサイトが共存するが、10.0ではベーマイト単相となり、高pH領域でベーマイトへの反応が促進すること、また、SEM観察の結果からpHが上昇するにしたがって生成する粒子径が大きくなることがわかった。
  • 小田 泰寛, 津村 朋樹, 豊田 昌宏
    セッションID: 3H19
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ペロブスカイト型構造を有するKNbOSUB3/SUB粒子は,出発原料にNbSUB2/SUBOSUB5/SUBとKOH溶液を用いて水熱法を行うことで合成された.得られたサンプルはXRD及びSEMを用いて評価を行った.種々の合成条件で得られたサンプルのXRD測定より,反応温度150℃,反応時間48h以上及び3.2mol/dmSUP3/SUP以上のKOH溶液を用いることで,斜方晶系KNbOSUB3/SUBが単一相で得られることが明らかとなった.SEMによりKNbOSUB3/SUBの形態を観察したところ,3.2mol/dmSUP3/SUP以上のKOH溶液を反応に用いた場合には,立方体形状の粒子のみが得られ,6.4mol/dmSUP3/SUPでは,ロッド形状KNbOSUB3/SUBが生成していることが確認された.このことから,用いたKOH溶液濃度により,得られる形態に差異を生じることが明らかとなった.
  • 伊田 進太郎, 志賀 大祐, 松本 泰道
    セッションID: 3H20
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    層状化合物の剥離反応により合成できるナノシートはボトムアップ技術にとって重要なナノ部品として注目されている。現在の課題としては、ナノシートライブラリの拡大やシート形状を制御する手法の開発があげられる。水酸化物系のナノシートの場合、単一の金属イオンからなる水酸化物ナノシートの合成は殆ど報告されておらず、得られるナノシートの形状も均一ではない。そこで、本報告では、層状水酸化ニッケルの剥離反応を用いた、水酸化ニッケルナノシートの合成とその形状制御方法について検討した。合成したナノシートは、六角形状であり、厚さは約1nm、対角線の長さは600nm程度であった。また、このナノシートは電気化学的にも活性であった。
  • 稲田 幹, 山下 翔悟, 榎本 尚也, 北條 純一
    セッションID: 3H21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    水熱法により生成するY(OH)3は、条件により針状、板状、ワイヤー状など種々の形態を取ることができ、高温での熱処理前後で形態変化が無いことから、特異な形状を持つY2O3の前駆体として利用可能である。本研究では、Y(NO3)3を原料に用い、Al(NO3)3存在下でNaOH添加により生じた沈殿をマイクロ波照射下、200℃で熟成し、特異的な形状を持つY-Al-OH板状結晶を得た。生成物は厚さ数nmで2μm×2μm~6μm×6μmの正方形状のナノシートが積層した構造であった。
  • 龍 穣, 鈴木 利昌, 水野 洋一
    セッションID: 3H22
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    水熱合成過程におけるBaTiO3の形成と微構造を観察した。透過電子顕微鏡観察から、BaTiO3はルチル型のTiO2の{110}、{100}表面上に選択的に核形成・成長することが示唆された。BTとTiO2の間には[100]BT//[1-10]TiO2, [001]BT// [111]TiO2と [100]BT//[100]TiO2, [011]BT//[001]TiO2の2種類の方位関係が成り立っていた。特定のTiO2表面上でBTが成長するか確認するため、幾つかの面方位を持つTiO2基板をTi源として水熱合成させたBTを高分解能観察した。
  • 濱田 幸隆, 西本 博宣, 山内 悠輔, 中平 敦
    セッションID: 3H23
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    メソポーラスシリカは均一で規則的なメソ細孔を持ち、高比表面積を有していることから多様な応用展開が期待されている。しかし通常、メソポーラスシリカは合成時に粉末状でしか得られないという問題があり、その利用が制限されてきた。当研究グループでは以前にMCM-41やFSM-16の水熱ホットプレス(hydrothermal hot-pressing、HHP)処理により、高比表面積を持つメソポーラスシリカバルク体の作製に成功したことを報告した。本研究では大孔径を持ち、熱安定性の高いメソポーラスシリカSBA-15に着目した。HHP法を用いてSBA-15バルク体を作製し特性評価を行った結果を報告する。
  • 小野木 伯薫, 東 泰助, 中平 敦, 杉山 直大, 干川 康人, 松下 伸広, 安田 榮一, 吉村 昌弘, 王 新敏, 井上 明久
    セッションID: 3H24
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    金属ガラスは、機械的強度、耐食性など、既存の材料より優れた特性を持つことが知られており、これらの特性を生かした新規生体インプラント材料としての利用が期待されている。金属ガラスを結晶化温度以上で処理すると、金属ガラス特有の性質が失われることから、より低温な新しい生体活性発現のための表面処理方法の開発が望まれている。当研究グループでは、比較的低温で表面処理が可能な水熱法を駆使し、ハイドロキシアパタイト(HA)セラミックスとTi基金属バルクガラス(BMG)とのバルク同士の接合に成功している。本報では、HA/BMG界面構造について調査し、検討を行った。
  • 松本 千誉, 板倉 剛, 笹井 亮, 伊藤 秀章
    セッションID: 3H25
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ホウ素は工業的に重要な元素である一方で、生体に悪影響を及ぼすため水質汚濁防止法で排水基準値が定められている。本研究室では、これまでGeo-Mimetic技術である水熱鉱化廃水処理法によるホウ素廃水の処理を検討してきた。その結果、ホウ素濃度の低減だけでなく、工業的に利用可能な鉱物、Ca2B2O5・H2Oとしてホウ素を回収できることを明らかにした1)。しかし、これらの処理はバッチ式の反応装置で行われており大量の廃水を処理するには効率が低い。そこで本研究では、大量の廃水を処理するために、廃水を流入可能となるよう装置の改良を行い、流通下でのホウ素廃水の水熱処理を検討し、流通処理が可能であることを示した。
  • 田邉 裕基, 菊川 祥吉, 守部 功, 村田 卓也, 三木 俊克
    セッションID: 3I01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    水素吸蔵と接合時脱水素を利用した金属AlとMg基合金または窒化物セラミックス間の直接接合について検討した.窒素雰囲気中,適当な加圧圧力下で,水素吸蔵したAl金属とMg合金は低温にてクラックや変形なく直接接合した.水素を介在させたこの接合手法をAl金属と窒化物セラミックスの直接接合にも適用し,本接合手法が金属-金属間だけでなく金属-セラミックス間の接合に有用であることを見出した.
  • Apiluck Eiad-ua, Takashi Shirai, Hideo Watanabe, Masayoshi Fuji, Koji ...
    セッションID: 3I02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    The influence of calcination-mechanochemical treatment on the structure and crystallization behavior of alumina and mechanochemical treatment of silica were investigated. A surface of alumina powder was mechanochemically activated using a planetary ball-milling and calcinations. On the other hand, a surface of silica powder was mechanochemically activated only using a planetary ball-milling. It was found that the crystallinity and the crystallite size increased with the increase of calcinations temperature. The mixture of activated powders with 15 wt.% KOH aqueous solution were cast into a mold and keep at 25oC under relative humidity of 50% until solidification. The solidification time increased with increasing calcinations temperature. This behavior is due to the destruction, by calcinations temperature, of the large aggregates of prepared powders, of the grain growth, and the phase transition of alumina takes place during calcinations. This proposed process is an attractive route for the shaping materials into ceramics without sintering process.
  • 加藤 丈明, 白井 孝, 渡辺 秀夫, 藤 正督, 高橋 実
    セッションID: 3I03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    我々は、ゲルキャスティング法により作製された成形体を、アルゴン雰囲気下での焼成により、系中の高分子を炭素化し導電パスとすることで、10-1 Ω・cm程度の抵抗率を示すアルミナ/ナノカーボンネットワーク(NCN)複合材料の開発に成功した。今回は、前駆体となるポリマーの構造に着目し、ゲル構造及びモノマー種の炭素化への影響から、NCNの生成過程についての検討を行った。結果として、開始剤添加量を変えた事による重合度の影響及び、モノマー種の影響は、殆ど見られず、ゲルの構造に依らず、NCNが比較的高い配向性及び結晶性を示すことがわかった。これは昇温過程において、ポリマー中の官能基の脱離とそれに伴うポリマーのもつ網目構造がある程度切断された後に、グラファイト化が進行した為と考えられる。
  • 福村 雄一郎, 加藤 丈明, 白井 孝, 渡辺 秀夫, 藤 正督, 高橋 実
    セッションID: 3I04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    我々は、ゲルキャスティング法により作製した成形体を還元焼成することにより、良好な導電性を持つセラミックスの開発に成功している。これを工業的に広く利用する為には、量産性の向上が必要となる。本研究では、ゲルキャスティング成形体を粉砕、顆粒化し、加圧成形法による導電性セラミックスの作製を試みた。作製した顆粒の成形性及び、加圧成形時の圧力の違いによる導電率の変化、さらに得られた導電性セラミックス中のカーボンの構造について評価、検討を行った。 焼成体はいずれも導電性を有し、圧力を高くするほど導電率は高くなった。これより、本手法により良質な導電性セラミックスの作製が可能であることが確認された。更に、加圧条件と導電パスとなるカーボンネットワーク形成には関係性があることが示唆された。
  • 横田 耕三
    セッションID: 3I05
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ポリアクリル酸を用いたアルミナ粒子表面へのMg2+イオン吸着とアルミナ焼結体への影響を検討した.アルミナ粒子表面へのMg2+イオンの吸着量はPAA添加量に大きく依存した.Mg2+イオンの最大吸着量は[Mg2+]/[PAA monomer] =0.25付近において認められた.Mg2+イオンの大部分はPAAを介してアルミナ表面に吸着しているものと推察される.一方,アルミナスラリーの分散性は,Mg/Al比が高くなるにしたがって,最低の粘性係数を示すスラリーを調製する際のPAA添加量が増加した.また,Mg2+吸着量が100%に近く,スラリーの分散性が良いアルミナ焼結体が最も密度が高く,均一な微構造を有することが明らかとなった.
  • 河道 正泰, 曽我 公平, 吉田 英弘, 山本 剛久
    セッションID: 3I06
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    1mol%のZn2+, Ni2+, Mn2+,またはMg2+が添加されたY2O3を1100~1600℃の焼結温度で大気中において焼結し、様々な2価カチオン添加が及ぼすY2O3の焼結性への影響について系統に調査した。いずれのカチオン添加Y2O3においても無添加材に比べて焼結性の向上が認められ、その焼結性向上の効果はZn2+ > Ni2+ > Mn2+ > Mg2+の順に顕著であった。SEMによる組織観察では、第二相粒子は観察されず、1500℃で焼結したZn2+添加Y2O3を除き異常粒成長は観察されなかった。平均粒径はカチオン添加により増大し、例えば1300℃における平均粒径は無添加Y2O3で約0.3μmであったのに対してカチオン添加材では0.4~1.0μm程度まで増加した。HRTEMによる微細組織の観察およびナノプローブEDSによる分析から、添加カチオンは粒界アモルファス相または第二相粒子を形成せず、粒界に偏析することが分かった。
  • 富田 祐輔, 田中 諭, 古嶋 亮一, 植松 敬三, 清水 寛之, 土信田 豊
    セッションID: 3I07
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    MBi4Ti4O15(M=Sr, Ba)非鉛圧電材料は、粒子配向化により圧電特性などの諸特性の向上が期待される。これまで、高磁場成形法を高密度高配向体の作製法として提案し、MBi4Ti4O15 (M=Sr, Ba)を配向させ、特性向上を実証した。最近では、磁場配向に優れるBi4Ti3O12 (BiT)粒子を母材として、MTiO3(M=Sr, Ba)粒子を添加して、反応焼結を経ることによって、高密度でより高配向な焼結体を得ることに成功している。本研究では、反応焼結を経ることによる高配向化メカニズムについて検討することを目的とした。
  • 川瀬 智子, 田中 諭, 古嶋 亮一, 植松 敬三, 清水 寛之, 土信田 豊
    セッションID: 3I08
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    Sr2NaNb5O15(SNN)はc軸方向に高い圧電特性を示すタングステンブロンズ型強誘電体で、非鉛圧電体として注目されている。我々はこれまでに回転高磁場製造法により、一軸磁場配向では配向困難軸であったc軸を揃えたc軸配向(Sr,Ca)2NaNb5O15について報告した1)。同手法では、磁場中で分散スラリーを水平面内で回転させることで配向体を得て、その後、配向成形体を焼結させることで、緻密化と粒成長により配向構造を発達させる。本研究では、SNNにおいて配向時における磁場の影響および焼結時の微構造変化について詳細に検討することを目的とした。
  • 門田 太郎, 小野木 伯薫, 大西 宏司, 中平 敦
    セッションID: 3I09
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    高齢者の急激な増加や老後におけるQOLの高い生活を実現するために人工関節の需要が近年増加している。本研究では、生体親和性に優れ、地球上に豊富に存在しかつ安価であるCaO、MgOを添加助剤として検討した。また、ジルコニアの機械的特性の向上を試みるために、添加助剤であるCaO、MgOの複合添加を試み、焼結方法として低温かつ短時間で焼結が可能であり、粒成長を抑制した緻密な焼結体が作製可能な放電プラズマ焼結(SPS)法に着目した。 本研究では強度などの機械的特性向上を目的として、CaO、MgO添加ジルコニアをSPS法により作製し、助剤添加による機械的特性、微細組織、各原子の局所構造に与える影響について検討した。
  • CHUN-TE LEE, CHIH-LIANG YANG, CHE-YI SU, MASAYUKI FUJIMOTO
    セッションID: 3I10
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    Microstructural control is important to obtain the good reliability in thin-layer multilayer ceramic capacitors. This research aims to investigate the possibility for further improvement of microstructure and reliability on Ni- BaTiO3 multilayer capacitors via the kinetic approach. It indicates that the rapid sintering increases the ratio of core-shell grain, and the excellent reliability is obtained. Simultaneously, rapid sintering also significantly increases the continuity of nickel electrodes to obtain a high capacitive volumetric efficiency in high-capacitance multilayer capacitor.
  • 杉井 一星, 藤本 憲次郎, 伊藤 滋
    セッションID: 3I11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    La1-xSrxAl1-yMgyO3-δをHIP法により作製し、緻密化と導電率の向上を目的とした。 常圧焼結体は1600℃において相対密度89.4%であったが、HIP焼結体は1300℃、200MPaにおいて相対密度98.6%と緻密な焼結体が得られた。 常圧焼結体にHIP焼結を用いることで不純物相のXRDピーク強度が減少した。また、格子定数が増加した。これらの結果から、置換固溶量の増加が示唆された。さらに、導電率と置換固溶量について検討中である。
  • 山岡 宏, 林 秀考, 岸本 昭
    セッションID: 3I12
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    当研究室では、セラミックスの超塑性を利用して完全焼結後に閉気孔を導入する、超塑性発泡法によって、高強度な発泡体作製を行っている。この超塑性発泡法による発泡体には、発泡剤としてこれまで炭化珪素(α-、β-SiC)が用いられてきたが、本研究では他の物質で発泡剤となり得るものを探るために、セラミックス母体をSiO2添加の3YSZとして、発泡剤に窒化物を用いて発泡体作製を行った。 結果は、AlNあるいはSi3N4を発泡剤に用いたとき、発泡体作製に成功し、その平均気孔率は38.4%(AlN)、30.0%(Si3N4)となった。しかしBNを発泡剤に用いたときは亀裂や破壊で発泡体の作製は出来なかった。
  • 元島 栖二
    セッションID: 3I17A
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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  • 中山 忠親
    セッションID: 3I19A
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    物質の大きさが10nm以下の領域になると、量子サイズ効果や表面効果が顕著になることによって、電子物性、化学反応性などが大きく変化することが知られている。このような材料をシングルナノ材料と称し、世界中で研究が進んでいる。これらの特性はそれ自体非常に興味深いものではあるが、著者らはこれらシングルナノ材料を構成粒子の一つと考えたシングルナノ複合化を提案し、シングルナノ粒子より多様な用途展開を目指した研究を行ってきた。例えば、結晶構造の異なるシングルナノ粒子上へのヘテロエピタキシャル成長を利用した自己組織的な構造制御を用いることで、マクロ的には等方的であるが、ミクロ的には異方的な結晶構造を有する複合体の合成とその触媒材料としての応用すること。また、セラミックス、金属のシングルナノ粒子を有機物と複合化することによって、ハイブリッド材料としての優位性を検証すること等が挙げられる。本発表においてはこれら研究を通して得られたシングルナノ複合体の特質と、その利用法について紹介させていただく。
  • 志小田 雄宇, 床井 良徳, 石原 知, 末松 久幸, 鈴木 常生, 中山 忠親, 新原 晧一
    セッションID: 3I21
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    パルス細線放電におけるアルミナ微粒子の形成機構を解明することを目的として、アルミニウム細線のパルス放電における現象を高時間分解能の赤外線放射温度計を用いて解析した。種々の条件でパルス細線放電の実験を行い、その際のアルミニウム細線の温度を測定した。この測定によって、全条件でのパルス細線放電において、急激な温度上昇とそれに続く温度低下が認められた。酸素または大気雰囲気中におけるパルス細線放電の場合には、最初の温度低下の後に別の温度上昇が見い出された。
  • Mohammed Shahien, Motohiro Yamada, Toshiaki Yasui, Masahiro Fukumoto
    セッションID: 3I22
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    Cubic Aluminum nitride (c-AlN) is a promising component for electronic applications. In this study c-AlN coatings were synthesized by Atmospheric Plasma Spray (APS) process using reaction of feedstock Al powders with nitrogen plasma. Al powders were supplied to the plasma stream by carrier gas Ar and reacted with surrounding N2 plasma, then deposited onto substrate. The obtained coatings were c-AlN/Al mixture at 150 mm spray distance and the nitride content increases gradually with increasing spray distance, the coatings almost c-AlN at 300mm. However, coatings thickness decreased with increasing spray distance. Using carrier gas N2 enable to fabricate thick c-AlN coating.
  • 柴山 義浩, 鹿谷 真博, 鍋田 圭吾, 園原 揚介, 奥谷 昌之
    セッションID: 3I23
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    現在多くの薄膜形成方法が実用化されているが、それらの多くは高温下や減圧下での反応が利用されており、簡便な薄膜形成方法が求められている。本研究では、常温・大気圧下で平面状に放電可能なコプラナー放電によるプラズマに着目し、これを利用した酸化物薄膜の形成を試みた。
  • yansheng Gong, Rong Tu, Takashi Goto
    セッションID: 3I24
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    TiCx films were prepared by laser chemical vapor deposition (LCVD) with tetrakis (diethylamido) titanium (TDEAT) and acetylene (C2H2) as the source materials. The effects of laser power (PL), pre-heating temperature (Tpre) and fraction of C2H2 (FC2H2) on the crystal structure, microstructure and deposition rate of TiCx films were investigated. TiCx films in a single phase with a cauliflower-like texture and columnar cross section were obtained. The compositional ratios of C to Ti (x) were in the range of 0.63-0.78 at a deposition temperature (Tdep) of 973 to 1143 K. The deposition rate (Rdep) of TiCx films increased with decreasing FC2H2, Tpre and PL, showing a maximum Rdep of 60 µm/h at FC2H2 = 0.4, PL = 150 W, Tpre = 673 K.
  • 尤 玉, 塗 溶, 後藤 孝
    セッションID: 3I25
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    アルファアルミナは高硬度、低い熱伝導率および優れた熱的・化学的安定性を有することから、切削工具へのコーティングとして広く用いられている。アルファアルミナ膜は通常熱CVD法により作製されているが、成膜速度が遅く、アルファ相単相を得るためには1300 K以上の高温が必要である。一方、本研究グループでは、高出力のNd:YAGレーザーを用いアルファアルミナ膜を高速かつ低温で合成できることを報告してきた。これは、レーザーの光励起的効果により原料の分解および基板上での成膜反応が促進されるためと考えられる。本研究では、より短い波長の半導体レーザーを用い、アルファアルミナ膜の結晶相、微細組織および成膜速度に及ぼす成膜条件の影響を調べた。
  • 梶原 浩一
    セッションID: 3J02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ゾル-ゲル法によってバルクセラミックスを合成する際の大きな課題は、湿潤 ゲルの乾燥に時間を要すること、およびその際に亀裂が生じやすいことである。 亀裂を抑制する方法はいくつか知られているが、それらは実行するのが難しい、 もしくはあまり使いやすいとはいえない、というのが現状である。ゆえに、ゾ ル-ゲル法は、現在、高純度シリカガラスの高速合成が可能な気相合成法や、 純度は劣るものの多様な形状のシリカガラスを比較的安価に製造できる熔融法 に対する優位性が明確でなく、バルクシリカガラスの合成法としては関心が低 い。本講演では、これらの背景を踏まえ、4官能ケイ素アルコキシドをシリカ 源としたバルクシリカゲルおよびシリカガラス合成において、亀裂の発生を抑 え、かつ乾燥時間を短縮するため演者らが考案した手法について概説する。
  • 桑谷 俊伍, 前花 亮平, 梶原 浩一, 金村 聖志
    セッションID: 3J03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    本講演では、4官能アルコキシシランと水を主成分とする、組成の単純な溶液における相分離を伴うゲル化反応の開発、およびこのような系からのバルクシリカゲルとシリカガラスの合成について報告する。原料混合を2回に分けることによって、テトラエトキシシランと水を主成分とする系で相分離を伴うゲル化が起こることが確かめられた。作製したマクロ多孔質ゲルは容易に乾燥でき、1300℃(ヘリウム雰囲気置換)で焼成することによってシリカガラスが得られた。
  • 前花 亮平, 桑谷 俊伍, 梶原 浩一, 金村 聖志
    セッションID: 3J04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    ゾル‐ゲル法による乾燥ゲルの作製では、毛細管力によって亀裂が生じるという問題がある。こえを回避するには、細孔径を大きくする、高沸点かつ表面張力の小さい溶媒(乾燥制御剤)を添加するなどの方法が知られているが、簡便かつ汎用性の高い方法は知られていない。本講演ではモレキュラーシーブを用いることによって乾燥制御剤のような、添加剤を用いずに、乾燥時の亀裂の発生を抑制することを試み、この手法を用いてバルクシリカゲルおよびガラスの作製を行った結果を示す。
  • 佐々木 輝幸
    セッションID: 3J05F
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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     従来のゾルゲル法では、困難とされていた硬度と厚さを兼ね備えたミクロンオーダーの厚膜を、シリカ前駆体の反応状態を制御することにより、有機物が分解しない温度域での低温加熱処理にて作製することに成功した。本技術にて得られた厚膜の機械的強度は、有機物を含みながらも、テーバー摩耗試験後のヘイズ率1%、鉛筆硬度9H以上、4kg荷重のスチールウール摩耗試験後キズなしと、ガラス基板に匹敵するほどであった。  我々はすでに、この厚膜にITO微粒子を内包させた熱線遮蔽膜付き自動車用ガラスを世界で初めて製品化している。これまで、ゾルゲルコーティングにより機能性を付与した製品があるが、今回我々が新たに開発したような、実用的な耐久性を有した有機-無機複合コーティングを施した製品は、数少ない。本手法の開発により、硬度、厚みおよび実用的な耐久性に優れた厚膜の低温作製が可能となり、多くの耐熱性の低い機能性物質を内包することが膜中に導入できるようになるため、これまで作製不可能であった耐久性に優れた各種新機能性膜の創生が、ガラスだけでなく、樹脂など耐熱性の低い基材にも可能となる。
  • 井原 梨恵, 高橋 雅英, 徳田 陽明, 横尾 俊信
    セッションID: 3J07
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
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    環境問題への関心の高まりから、様々な機能性材料の低環境負荷合成法の開発が活発に行われている。特にガラス材料は、その製造過程で1000℃以上の溶融プロセスは不可欠であり、全く新しい合成法による、機能性ガラス材料の低温合成法の確立は火急の課題の一つである。我々は近年、酸塩基反応やアルコール縮合による低温無溶媒反応を用いた種々の有機-無機ハイブリッド材料を報告している[1]。本研究ではホウ酸とアルコキシシラン化合物を無溶媒・無触媒で常温~300℃で反応させる事で、有機修飾されたホウケイ酸塩系のハイブリッドガラス材料を作製することに成功した。
  • 田口 潤, 矢野 哲司, 瀬川 浩代, 柴田 修一
    セッションID: 3J08
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    有機無機ハイブリッド材料は様々な光学素子への応用が期待されており、多機能化を目指し様々な機能性素子作製の研究が行われている。現在、様々な有機機能性分子が導入されているが、有機無機ハイブリッド材料はこれらの分子と親和性が高く、多機能光学素子作製に有用な材料である。本研究では、予め有機無機ハイブリッド薄膜を作製し、我々が開発したキャピラリー電気泳動ドーピング法(CED法)によってローダミン6G(R6G)分子を薄膜中にポストドープした。熱処理時間を変えることでR6G分子の導入され方が大きく変化した。本講演では、CED法による有機無機ハイブリッド薄膜中でのR6G分子の移動とその制御性について報告する。
  • 藤田 真大, 幸塚 広光
    セッションID: 3J09
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    ポリビニルピロリドンを含有する水溶性シリカコロイドをコーティング液としディップコーティングによって、Si(100)基板上にコロイダルシリカゲル膜を作製した。ゲル膜を種々の温度で10 min焼成した。1100℃以上の温度で焼成した薄膜は、コーティング液中のPVP量にかかわらず、シリカガラスとほぼ等しい屈折率を有した。ただし、1100℃以下の温度で焼成した薄膜の屈折率と焼成温度の関係は複雑であった。1200℃で焼成した薄膜の鉛筆硬度は、コーティング液中のPVP量にかかわらず、9H以上であった。
  • 山野 晃裕, 幸塚 広光
    セッションID: 3J10
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    ペルヒドロポリシラザン(PHPS)のキシレン溶液をコーティング液としてスピロピラン(SP)をドープしたPHPS膜をシリカガラス基板上に作製し、アンモニア水上で曝露処理することによってSPドープシリカ薄膜とした。SP/(SP + PHPS)質量比0.2の溶液を前駆体とすることによって高濃度のSPがドープされたシリカ薄膜を作製することができた。SPドープシリカ薄膜は可逆的なフォトクロミック反応を示し、鉛筆硬度は荷重1 kgで9H以上あった。コーティング液にPMMAを添加することによって、鉛筆硬度を損なうことなくフォトクロミック反応の可逆性を向上させることができた。
  • 岡本 吉晃, 和田 憲幸, 岡田 芽久未, 大原 裕也, 眞田 智衛, 小島 一男
    セッションID: 3J11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    Ge2+中心の形成におけるガラス組成と構造の影響を調査するために,(100-x)GeO2-xSiO2ガラス(x = 0-100 mol%)をゾル-ゲル法によって作製した.GeO2およびGeO2-SiO2ガラスでは,Ge2+中心のT1→S0,T0遷移に従った蛍光バンドがそれぞれ310および395 nmを中心波長として出現した.80GeO2-20SiO2ガラスが最も強いGe2+中心の蛍光バンドを示した.全てのガラスでは,残留炭素に関与した幅広い蛍光バンドが320-600 nmの範囲で出現し,その強度は,GeO2の増加に伴い増加された.
  • 安岡 裕太, 早川 知克, 野上 正行
    セッションID: 3K01
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    現在,光ファイバーに利用されている光アイソレータは可視域の光に対して透明でないため,これに代わる可視域で機能する光アイソレータが望まれている.本研究室ではこれまでにEuO含有ガラスが可視域で大きなファラデー回転を示すことを報告してきた.ファラデー回転の大きさは磁化率に比例することが知られており,そこで本研究ではEuOの高濃度化,またガラスにFe2+を加えることで磁気特性の改善を試み,ガラス組成の違いによる磁気特性の変化を調べることを目的とした.
  • 服部 良祐, 村井 俊介, 藤田 晃司, 田中 勝久
    セッションID: 3K02
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    熱ポーリングは誘電体に熱と電場を同時に加え、試料に誘電分極や内部電場を誘起する手法である。これまで、移動度の高いイオンを含むガラスに対する熱ポーリング過程が研究され、カチオンのカソード側への移動、それに伴うアノード側近傍での局所的な高電場の形成などの現象が報告されている。当研究グループではテルライトガラスを市販のカバーガラスで挟んで熱ポーリング処理を施すことにより、通常は酸化反応が起こるアノード側で還元反応が起こり、ガラスの表面近傍に銀微粒子が析出することを見出した。今回、熱ポーリング処理により銀微粒子を析出させたテルライトガラスにおいて銀微粒子の表面プラズモン共鳴波長付近に特徴的な旋光現象を見出したので報告する。
  • 上野 貴寛, 戸田 達也, 正井 博和, 高橋 儀宏, 藤原 巧
    セッションID: 3K03
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    CaO-B2O3-ZnO-K2O-SiO2-Al2O3を組成とするガラスを熱処理することにより、選択的に酸化亜鉛が析出した結晶化ガラスを得ることに成功した。ZnOの選択析出はAl2O3とSiO2の添加が影響している。TEMの顕微鏡写真より、ガラスの表面からナノサイズのZnO結晶が選択的に析出しており、結晶サイズは500 nm程と見積もられた。得られた結晶化ガラスは、ZnOの特徴を生かした種々の応用が期待できる新しい半導体ナノ結晶化ガラスであるといえる。
  • 正井 博和, 高橋 儀宏, 藤原 巧
    セッションID: 3K04
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    CaO-Bi2O3-B2O3-Al2O3-TiO2 (CaBBAT)ガラスは、我々が最近報告した、熱処理により、ナノサイズのTiO2結晶を選択的に析出しうるガラス組成である。しかし、依然として可視光領域の吸収が存在する、および、重金属であるBi2O3を本質的に含有するという問題が残っている。本研究は、母ガラス組成の検討を再度おこない、TiO2が選択的に析出する結晶化ガラスの組成の探索を行った。併せて、得られるガラスを熱処理することにより、結晶化ガラスにおける析出相を評価した。その結果、酸化ビスマスを酸化亜鉛と他の酸化物で複合的に置換することで透明性を向上させ、アナターゼ相を析出させることに成功した。
  • 坂倉 政明, 長谷川 祐介, 下間 靖彦, 三浦 清貴, 平尾 一之
    セッションID: 3K05
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    フェムト秒レーザーをガラスなどの透明固体材料内部に集光照射すると、クラックのない微細な構造変化を誘起できるので、精密加工ツールとして注目されている。我々は、フェムト秒レーザー集光照射後に大きな圧力波が発生することを観測しており、圧力波発生がfsレーザー加工とナノ秒レーザー加工の違いの原因であると考えている[1]。しかし、応力緩和の時定数から考えると数十ピコ秒の光励起の場合でもフェムト秒励起と同様の圧力波が発生すると予想されるため、フェムト秒とピコ秒の間には圧力波発生以外の違いがあると考えられる。本研究では、ガラス中での集光fsレーザー圧力波のパルス幅依存性を過渡レンズ法によって調べることにより、フェムト秒レーザーが固体の精密加工に適している理由の一つを見出したので報告する。
  • 栄田 壮亮, 坂倉 政明, 兼平 真悟, 下間 靖彦, 三浦 清貴, 平尾 一之
    セッションID: 3K06
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    岩塩型構造を有するMgO単結晶(001面)に対してフェムト秒レーザーを集光照射すると、{110}<110>系のすべりにより高密度転位領域が<110>方向に沿って形成され、クロス状のパターンが永久誘起される。一方、ガラス内部のフェムト秒レーザー誘起構造変化において、レーザー照射後の非常に短時間の応力緩和によって応力波が発生することが見出されており、単結晶内部の結晶面のすべりも応力波によって誘起されていると予想される。本研究では、レーザー照射により発生した応力波と転位形成との関連性について調べるために、ポンプ-プローブ法に基づいた時間分解透過イメージングによって、レーザー照射領域周辺の変形過程を観測した。応力波の形状は丸みを帯びた四角形であり、MgO単結晶の異方性によって<110>方向の音速が速いことに起因している。この形状から、高密度転位の形成領域での剪断応力が集中していると予想され、それによって高密度転位が誘起されると推測される。
  • 齋藤 亮治, 鱒渕 友治, 本橋 輝樹, 吉川 信一
    セッションID: 3K07
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    窒化コバルトなどの遷移金属窒化物は熱的に準安定であり、数百度で分解し金属が析出する。窒化コバルト薄膜への直接レーザー照射による金属コバルトの微構造作製を検討した。石英基板上に直接窒化コバルトを成膜し、レーザーを照射すると膜が剥離した。中間層として窒化アルミニウムを成膜した石英基板/窒化アルミニウム/窒化コバルトの積層薄膜では、レーザー照射後も薄膜が剥離せず描画に成功した。窒素雰囲気中で0.3μmの窒化コバルト薄膜へのレーザー照射において最も微小な線幅約500μmの金属コバルト線が得られた。
  • 山崎 芳樹, 正井 博和, 高橋 儀宏, 藤原 巧
    セッションID: 3K08
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    BaO-TiO2-GeO2ガラスの熱的、光学的物性調査を行った。本研究においてバルクとパウダーサンプルのΔT(結晶化開始温度-ガラス転移温度)の差と結晶化挙動の相関に着目し、評価を行った。その結果は透明かつ表面結晶化が起こるほどΔTの差が大きいことを示した。またこのガラス系において屈折率、波長分散性はTiO2の量に支配されていることがわかった。以上の研究結果は高い光学非線形性をもつBTG系ガラスデバイスの設計に役立つものと考えられる。
  • 下間 靖彦, 坂倉 政明, 三浦 清貴, 平尾 一之
    セッションID: 3K09
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    集光フェムト秒レーザーパルスを石英ガラス内部に照射すると、レーザー光と焦点近傍で発生するバルクプラズマ電子との相互作用によってナノ周期構造が自己組織的に形成される。周期的な酸素欠陥からなるナノ周期構造の形成方向は、照射レーザー光の偏光方向に依存する。偏光方向を直交させ、かつ光学遅延させたフェムト秒レーザーのダブルパルスを同軸照射することによって、形成されるナノ周期構造の方向を観測し、超高速での構造制御が可能であることを見出したので報告する。当日は、このような等方材料内部で誘起される異方性現象の偏光依存4次元光メモリへの応用、非相反性についても報告する。
  • 保田 直美, 清水 雅弘, 坂倉 政明, 下間 靖彦, 三浦 清貴, 平尾 一之
    セッションID: 3K10
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    高繰り返しフェムト秒レーザーを多成分ガラス内部に集光照射すると、局所的な高温高圧状態が生じることにより焦点付近に元素分布が形成されることが確認されている。この現象を利用すると、フェムト秒レーザーによるガラスの高密度化によって得られる屈折率分布よりも、大きな変化領域かつ大きな屈折率差を得られる可能性がある。今回、光導波路作製への応用もふまえ、屈折率の高い元素を焦点中心に集めることを試みた。その結果中心の高屈折率化に成功した。
  • 清水 雅弘, 坂倉 政明, 下間 靖彦, 三浦 清貴, 平尾 一之
    セッションID: 3K11
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/31
    会議録・要旨集 フリー
    約百kHz以上の繰り返し周波数でフェムト秒レーザーをガラス内部に照射すると、パルスの時間間隔が熱エネルギーの散逸にかかる時間よりも短くなるために、熱蓄積が起こる。本研究では、レーザー照射前の試料温度を変化させたときの構造変化領域の大きさの変化を熱拡散モデルから得られた関数のよってフィットすることにより、構造変化領域の境界を決める温度と温度分布を算出した。レーザー照射点中心付近には非常に大きな温度勾配が生じていることが明らかになった。発表では、元素分布形成と温度分布との関連性についても議論する。
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