日本養豚研究会誌
Online ISSN : 2186-2567
Print ISSN : 0388-8460
ISSN-L : 0388-8460
2 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • II 甘藷畑における肥育豚多頭放牧の経済性について
    佐藤 勲, 井上 正四郎, 安藤 忠治, 稲沢 昭
    1965 年 2 巻 2 号 p. 45-49
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    1 50頭1群による甘藷畑放牧の結果, 発育および飼料の利用性において, 前報よりはややよくなかった。また, ヨークシャーとF1の発育差は, 所要日数で約25日, 1日平均増体重で約160gで, F1の有利性を示した。
    2 放牧中の事故豚は, へい死1頭, 病豚6頭で隔離治療の必要があった。
    3 50頭1群の放牧に要した所要労力は, 遊休労働時間を除いて, 1頭1日当り1.9分で, 1頭当りの労働費は337円となった。
    これは, 生産費のうちの2.2%であった。
    4 飼料費は, 1頭当りを, 甘藷生産費でみると8,371円, 原料用甘藷価格でみると, 9,416円であった。これは, 生産費のうちの54.2%にあたる。
    5 素畜費は, 最近, 子豚価格の高騰により5,540円を要し, 生産費のうち35.9%をしめている。
    6 販売費用は, 1頭当り1,661円で, 総売上げの8.3%, 収益の39%をしめた。
    7 甘藷畑41.74aに, 50頭放牧した場合の経済価値は, 自給飼料利用価172,960円となり, これから甘藷生産費を除くと, 127,482円であった。すなわち, 甘藷1kg当りの利用価は, 20.35円で原料用甘藷価格の約2.5倍になった。
    8 この場合の139日間における1日平均収益は926円であった。
    9 枝肉価格と採算の限界では, 枝肉kg当り290円が限界で, 1日1000円の収益を得るためには, 枝肉価格は330円を下まわってはだめで, その場合の飼料費は, 8,363円, 素畜費は, 5,532円が最高の限界となる。
  • 今井 一郎, 上山 謙一, 浅井 孝康, 清間 通, 佐藤 巌
    1965 年 2 巻 2 号 p. 50-55
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ヨークシャー種を用いて春から夏にかけての野外飼育における飼料の自由採食と制限給与の場合の, 豚の発育飼育の消費量, 管理時間および屠体成績等について舎内飼育と比較検討した。結果を要約すると次の通りである。
    1 前期の発育は野外飼育が舎内飼育に比しやや良好であり, また自由採食区が制限給与区より良好であった。
    2 後期の発育は制限給与区が自由採食区より良好でバラツキも小さかった。
    3 飼料消費量は前期では制限給与区が自由採食区よりやや多く消費しているが, 各区とも殆んど差はなかった。後期の飼料消費量は, 夏期の高温, 多湿と, 生体重の大きさとの関係と思われるが, 自由採食区は採食量の減少をきたし, そのため発育が渋滞し, 飼育期間が長くなり飼料消費量も多かった。野外制限給与区は運動によるエネルギーの消耗のためと思われるが, 飼料消費量が多く舎内制限給与区が最も少なかった。
    5 1kg増体に要した飼料費は対照区の制限給与区が最も少なく, 次いで試験区の自由採食区, 制限給与区対照区の自由採食区の順であった。
    6 管理労働時間は本試験のみについてみると, 自由採食区では野外飼育することにより舎内飼育より約1/4.7に省力でき, 制限給与区では野外飼育することにより舎内飼育より約1/2.7に省力できた。
    7 屠体成績については歩留では自由採食区が制限給与区より良好であったが, 自由採食区の屠体長は制限給与区の屠体長より短かかった。また野外飼育のものは充分な運動により後躯の発育がよく, 大割肉片の割合においてはハムの割合が多かった。
  • 与沢 松作, 仙田 国晃, 野原 弘, 高橋 正行
    1965 年 2 巻 2 号 p. 56-65
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    1 当試験場及び富山県経済連滑川種豚場産の子豚517頭 (Y. Y331頭, Y. L70頭, L. L116頭) の椎骨数を調査したところY. Yは20型4.5%, 21型71.6%, 22型23.6%, 23型0.3%, Y. Lは21型40.0%, 22型60%, L. Lは21型2.6%, 22型85.3%, 23型12.1%で品種による椎骨数の違いが認められた。
    2 F1では椎骨型の変異の巾は小さくなり, またヨークシャーとランドレースの中間的数値よりランドレースに近い椎骨の増加が認められた。
    3 種雄豚の系統別の胸・腰椎数変異の発現率は系統的に異なる傾向が認められた。
    4 胸腰椎数の heritability 推定値は高く, 高い遺伝力を期待できることが判明した。
    5 胸・腰椎数21型および22型各20頭 (ヨークシャー) を用いて飼養試験を行ったところ発育, 飼料要求率には差は認められなかった。
    6 屠体成績は22型が21型より背腰長I, II, IIIは長く有意な差が認められた。大割肉片ではロース・バラは22型が21型より割合が多くなるが, 逆にハムは小さくなることが認められ2%水準で有意であった。
    7 ロース長は22型が21型より長く1%で有意であり逆にロース面積は21型が22型より大きくなる傾向が認められたが有意ではなかった。
    8 背脂肪は22型が21型より薄くなる傾向が認められた。
    9 椎骨1個あたりの長さは22型が21型より長くなる傾向が認められた。
  • 西部 慎三, 三島 哲夫, 笠島 寿男
    1965 年 2 巻 2 号 p. 66-72
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    子豚専用保温マットを製作し, その利用性を検討したところ次のような結果が得られた。
    1 保温マットの稼動率は外界温度の低下とともに上昇し, 160W/0.64m2の場合10℃以下では, 保温マット表面温度は設定温度以下となり実用上ほとんど通電が継続する。
    2 保温マットの使用は保温箱との併用が望ましく, 冬季の使用にはすきま風の防止と生後10日令までの断熱被覆を必要とする。特に酷寒の地帯 (平均舎外気温-6~-11℃) では, 断熱を考慮した箱の被覆はより必要である。
    3 子豚の発育に対して悪い影響は認められず, 均一な発育を示す例が多い。また電熱の効率は著しく改善され通常使用されている250W赤外線電球方式と比較すると, 冬季で1日平均3.83KWH, 早春で4.76KWHの節約が見込まれた。
  • 1965 年 2 巻 2 号 p. 73-91
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1965 年 2 巻 2 号 p. 93
    発行日: 1965/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
feedback
Top