日本養豚研究会誌
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1 巻, 2 号
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  • II. 個体選抜への応用
    斎藤 馨, 稲葉 安雄, 大井 澄雄
    1964 年 1 巻 2 号 p. 53-56
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    種雌豚の体尺測定値より求めた統計量を個体選抜に実際的に応用する方法について考察を試み, 次の結論を得た。
    1. 共進会出品用候補豚の選択において, 第1次候補豚選抜の基準として, 危険率5%における実測値の棄却限界の下限は有効に使用できるものと考えられる。
    2. 体型審査と併用すれば, 第2次候補豚の選抜基準として, ノルムの下限, すなわち平均値-標準偏差は有用な目安を与えるものであろう。
    3. 体長指数の危険率5%における棄却限界もまた有効な標準として役立つものと考えられる。
  • 原野 清文, 丹羽 太左衛門
    1964 年 1 巻 2 号 p. 57-63
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ケージによる豚肥育試験の結果を, 群飼区を対照として要約すると次の通りである。
    (1) 豚の発育速度は, ケージに入れる素豚の開始体重によって影響され, 開始時の体重が30kg前後のものではほぼ順調な発育が見られたが, 16kg程度の小さい素豚では対照の群飼区に比べて発育の遅延が認められた。
    (2) 1日当りの採食量は, ケージ飼区のものは群飼区のものよりもむしろ少なかったが, 増体重も少なかったので, 所定体重に達するまでの飼料消費量はケージ飼区の方が多かった。
    したがって, 飼料の利用性はケージ飼区が劣る結果となり, ことに, 開始時体重が小さかつたB群では, 体重20kgから90kgの間の飼料要求率において1に近い差を示した。
    (3) 一般生体観察において, 採食時間, 採食回数, 休息は, 隣接ケージの豚とほぼ同一行動をとり, 群飼区に比べて採食時間は短かく, 回数は頻繁であった。
    (4) ケージ飼区の豚は肢蹄が弱く, 繋部が臥て姿勢が悪く, 骨緊りを欠き, 肩背部に脂垢が蓄積し, 皮膚被毛は擦過されて光沢を欠き, 粗野な感じを与えるので, 生体で観察した市場性は相当低下する感がある。
    (5) ケージ飼区の屠体は, 生体で受けた感じよりは良好であるが, 屠体の伸びが不充分であり, 脂肪層の厚さは群飼区のものよりも平均してやや薄かったが, その付き具合いが均一性を欠いており, 赤肉と脂肪の交雑がよくないなどの欠点が認められた。
    (6) ケージ飼育方式の評価は, 今回の少数例の結果のみでは不充分であり, 今後さらに例数を追加試験して結論を下すべきである。
  • 和賀井 文作
    1964 年 1 巻 2 号 p. 64-69
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    バークシャー種10頭を用い, ケージ飼いと平飼いによる肉質を組織化学的に比較した結果は, つぎのとおりである。
    1. 背最長筋と棘上筋, 大腿直筋の筋線維の厚径は, ケージ飼いのものがわずかに細いが, 有意差は認められない。
    2. 筋肉の屠殺直後のpH値は, 部位により異なるが, ケージ飼いと平飼いとの間には差異が認められない。
    3. 生肉を4週間冷蔵庫 (0℃~4℃)中に保存し, 時間の経過に伴なう筋線維の厚径, 筋線維数, 筋核, グリコーゲン, pH値の変化などを比較したが, ケージ飼いと平飼いとの間にはほとんど差異が認められない。
  • 鳥屋 雄司, 岡田 光弘, 大橋 昭也
    1964 年 1 巻 2 号 p. 70-72
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 高橋 明, 吉岡 勝
    1964 年 1 巻 2 号 p. 73-76
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚の椎骨数による体各部の発達状態, 発育, 飼料の利用性, 屠体等についてヨークシャー種273頭の検定用調査豚を用いて調査し, 次の結果をえた。
    1) ヨークシャー種における椎骨型の出現率は21型が全体の64.5%で最も多く, そのうち15:6のものが約77%をしめている。
    2) 椎骨数の多いものは体長が長く, 体重90kg時においては, 椎骨型23型のものは同20型のものに比べて約3.7cm長いが, 胸囲は逆に小さく, 胸囲率は小さい。
    3) 後巾は体重90kg時において, 椎骨数の多いものは小さくなる傾向が認められた。
    4) 椎骨数の多いものは少ないものより, 1日平均増体量が少なく, 飼料要求率も若干高い (わるい) 傾向があるが, 統計的には有意な差は認められなかった。
    5) 椎骨数の多いものは屠体長および脊腰長 (II) は長い。これは統計的にも有意な差が認められた。
    6) 脊部脂肪層 (カタ, セ, コシとも) は椎骨数が多くなるにしたがってうすくなる傾向がある。
    7) 椎骨数の多いものは大割肉片のうち, ロース, バラは大きくなるが, ハムは逆に小さくなる傾向が認められた。
  • 高橋 明, 吉岡 勝, 松崎 格
    1964 年 1 巻 2 号 p. 77-82
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ランドレース種 (アメリカ系) の豚産肉能力検定のための飼料給与基準設定試験に用いた17頭の屠体 (左半丸屠体) を筋肉, 脂肪, 骨に分離して, 屠体の各形質相互の関係について相関々係を求め次の結果をえた。
    1) 筋肉の割合と, ロース (背最長筋) の断面積, およびその重量, 冷屠体重に対するロースの割合等とは極めて高い相関々係があった。
    2) 筋肉の割合と, 冷屠体重に対するらんじる (浅中臀筋の割面の一部) の割合とは相関々係が高いが, らんじるの面積とは相関がなかった。
    3) 筋肉の割合と, 脂肪層の厚さとは負の相関々係があった。とくにコシと3部位平均の脂肪層の厚さとは高い負の相関々係があった。
    4) 筋肉の割合と冷屠体重に対する内腰部の筋 (俗に内ロース, またはヒレといわれている) の割合および体重90kg時における管囲の大きさとは高い相関々係があった。
    5) ロースの断面積とロースの重量, 筋肉の割合, および内腰部の筋の重量とは高い相関々係があった。
    6) ロースの断面積とランジルの面積, および浅中臀筋の重量とは相関がなかった。
    7) ロース (背最長筋) の重量と浅中臀筋の重量とは低い相関々係があるが, 背腰長 (II) とは相関がなかった。
    8) 脂肪の構成割合は皮下脂肪が78.40%, 筋間脂肪が12.83%, 内臓脂肪が8.60%, 骨盤脂肪が0.18%である。また, 皮下脂肪の割合と筋間脂肪の割合との間には相関々係はなかった。
    9) 屠体の審査得点率によってこれを良・否に分け, 屠体の筋肉, 脂肪, 骨の割合をみると, よいものは筋肉の割合が多く, 脂肪の割合は少なく, 骨の割合は多い傾向があった。
    10) 豚 (屠) 体を構成している主要な12筋をカタ (5筋), ロース・バラ (2筋), ハム (5筋) に分けてみると, カタは腹鋸筋, 上腕三頭筋, ロース・バラでは背最長筋, ハムでは大腿二頭筋が大きな割合を示している。
  • 1964 年 1 巻 2 号 p. 83-97
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1964 年 1 巻 2 号 p. 99-101
    発行日: 1964/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1964 年 1 巻 2 号 p. 103
    発行日: 1964年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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