豚ぷんと混合資材 (鋸屑およびプレナ屑) を用い, これらの堆積量を調整して通気孔率約6%, 容積約0.6m
3の強化プラスチック容器に42日間堆積し, 豚ぷん混合堆積物の急速堆厩肥化過程における, 発熱発酵温度と組成分の変化に影響をおよぼす要因について, 調査し検討した結果,
豚ぷんと混合資材の容量比が1:2, 1:3の場合, 堆積物の発熱発酵温度はほぼ均一に, 50℃以上の高温をえることができた。しかし, この高温を10日以上維持するには, 容量比だけでなく容器内に堆積する堆積量も影響することが認められた。
容量比が1:1の場合は, 容器上部のみ高温で他は低く, かつ, 漏汁が多く堆積物全体が衛生害虫, とくに, イエバエの蝟集と発生源と化した。
堆積物の発熱発酵温度において, 50℃以上の高温が20日以上でも, 5日以上でも, 堆積物の組成分に顕著な変化はみられなかった。また, 堆積物の重量減少率が30%以上でも, あるいは, 50%以上の場合でも, 組成分に著しい変化はみられなかった。
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