日本養豚研究会誌
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18 巻, 3 号
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  • 佐藤 正光, 正木 淳二, 丹羽 太左衛門
    1981 年 18 巻 3 号 p. 141-145
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    発情期の豚子宮上皮細胞を走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡で観察した。
    上皮細胞表面には短い微絨毛が群をなして観察された。上皮細胞の核は細胞全体の1/2~1/3をしめ, 凹凸の多い様相を呈していた。細胞質中には多くの顆粒が見られた。また分裂期の上皮細胞が見られた。一方, 上皮組織中には多くの白血球が存在し, それらの核は分葉核を呈していた。
  • 佐藤 正光, 正木 淳二, 丹羽 太左衛門
    1981 年 18 巻 3 号 p. 146-152
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚の黄体期の卵管膨大部の上皮細胞を走査型電子顕微鏡および透過型電子顕微鏡で観察した。
    繊毛の間に胞状の突起物 (プロトリュージョン) が観察された。それらは上皮細胞の一部が突き出たものであり, 中に, くびれを生じ上皮細胞から分離してゆく像が認められた。
  • 眞田 武, 斉藤 至是, 羽成 勤, 竹野 清次
    1981 年 18 巻 3 号 p. 153-158
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    精巣および精巣上体の発育について, 大型種の子豚および成豚を用いて調査を行った結果は, 次のとおり要約される。
    1 子豚の精巣および精巣上体重量と体重との関係は, 精巣でY=-0.0589+0.9300X**, 精巣上体でY=0.7907+0.4053X**, 成豚の場合は, 精巣でY=-204.6044+8.0536X-0.0153X2**, 精巣上体でY=0.9369+0.5250X**の回帰式が得られた。
    2 精巣の左右比については, 子豚では左=右が63.6%を占め左右の差は顕著ではなかった。また成豚では, 左>右が43.3%で左<右のもの21.6%に比して多かった。なお精巣上体では, 左右間にあまり差はみられなかった。
    3 精巣と精巣上体の重量比は, 子豚40.1%, 成豚27.5%であった。精巣重量との関係は, 子豚でY=44.1986-0.2086×*の回帰式が得られた。精巣の長径に対する短径および厚さの比, また長周囲長に対する短周囲長の比は, おのおの子豚で54.5%, 61.0%, 69.4%, 成豚で54.5%, 63.4%, 65.8%であった。なお, 精巣重量の増加に伴い精巣は縦長になる傾向が認められた。
    4 精巣硬度は子豚14.6, 成豚15.2と差はみられなかった。なお測定方法 (生体時, 摘出のち掌で保持) 間には高い相関がみられた。
    5 精細管の口径は, 90日令までは50μ前後で大差はなかった。1視野内精細管数は, 生後間もない時期において精細管の存在密度が極めて低い傾向が認められた。
  • I 試験の設計
    阿部 猛夫, 西田 朗, 伊藤 菁, 神部 昌行, 佐藤 勲, 三上 仁志
    1981 年 18 巻 3 号 p. 159-166
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    本試験は, i) 豚の系統造成における選抜・交配方式の確立, ii) 地域環境と遺伝との交互作用の検討, そして副次的には, iii) 実際に優良な系統の造成を目的として実施した。この第I報では試験の設計について報告する。
    設計の概要は次の通りである。
    昭和46年, 岩手県と宮崎県にランドレース種の2集団を用意する。基礎豚は同腹同性2頭を単位として購入し, 1頭づつ両県の集団に分配して, 出発時の両集団の遺伝的構造を可及的に等しくする。以後, 両集団それぞれ種雄豚12, 種雌豚60の閉鎖群として繁殖し, 毎世代, 両県同一方式の選抜と交配を実施する。
    選抜計画の特徴は, i) 慣行的選抜の場合に比して若齢時の選抜を緩め, 体重90kg前後での選抜により大きい余地を残す, ii) 各腹から2頭の雄を調査豚として去勢, 肥育し, その屠体成績を同腹育成豚の選抜に利用する, iii) 雌の初産子を次代とし, 雄も同世代雌にだけ供用する, という点に在る。ii) のきょうだい検定の採用とiii) の初産での世代回転は,平均世代間隔を短く抑える意図である。この計画では, 平均世代間隔は1年である。なお, 90kg時の選抜は指数選抜とする。
    交配は, 基本的には無作為交配, ただしきょうだい交配は避ける。
    主に集団の大きさの有限性からくる平均血縁度の上昇は, 世代当り約3%と見込む。7~8世代経て, 平均血縁係数が20%を超えたとき試験を終了する。
    試験期間の中間と最後に, 両集団の子豚の一部を交換して肥育し, 遺伝と環境の交互作用を検討することとする。
    考察においては, 以上の設計内容などについて背景, 理由を述べた。また, このような豚選抜試験はわが国では始めてであるが, 欧米での過去の主な選抜試験との関係におけるこの試験の位置付けにも触れた。
  • 椎葉 純一, 宮嶋 松一, 河野 建夫, 稲垣 二郎
    1981 年 18 巻 3 号 p. 167-172
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ランドレースの椎骨長について, 12頭の父と92頭の母その産子389頭のデータを用いて分析したところ, 次のような結果を得た。
    1 第2頸椎から最後の推骨までの変化は, 図1及び図2のとおりである。椎骨数タイプによる変化は, いずれも同じような傾向を示している。
    2 第2頸椎から第12椎骨まで椎骨数タイプ間における椎骨長の差は有意でなかったが, 第13椎骨から第20椎骨において椎骨数21型が長くなる傾向にあった。
    3 各椎骨長はと体長や背腰長IIと正の相関を示したが, 各椎骨長と背脂肪の間には低い負の相関があった。
    4 各椎骨長間の表型及び遺伝相関は同一傾向にあった。遺伝相関は表型相関と同一符号であったが, 表型相関よりも絶対値は大きかった。
    5 各椎骨長について両親成分から推定した遺伝率は, 第2頸椎を除けば, 0.3~0.7の範囲にあった。これらの遺伝率はと体長や背腰長IIの遺伝率と近似した値であった。
  • 眞田 武, 斉藤 至是, 羽成 勤
    1981 年 18 巻 3 号 p. 173-178
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    茨城県下の養豚農家137戸 (延179戸) を対象に, 妊娠豚935頭, 授乳豚706頭計1,641頭の給与飼料の実態を調査し, 日本飼養標準による養分要求量と対比をした。
    1) 妊娠豚の給与飼料は, 若豚 (未経産) では, 13~16週の妊娠後半に量, 質ともに増加する傾向がみられたが, 成豚 (経産) では, 妊娠中ほぼ一定量を給与していた。日本飼養標準との対比では, 若豚, 成豚ともに120%以上給与しており, さらに高蛋白質飼料を給与している実態が明らかになった。すなわち, 妊娠豚では高蛋白質飼料を多給しており, 飼料の無駄を省くためにも, 飼料の栄養価および給与量の適性化が望まれる。
    2) 授乳豚の給与飼料は, 若豚 (1産目), 成豚 (2産以降) ともに授乳日数の進むにつれて増加していたが, 子豚数に伴って増加しているのは成豚のみであった。日本飼養標準との対比では, 若豚, 成豚ともに70%以下の給与量であった。とくに分娩後4日までの期間では, それ以降に比べかなり低い値であったが, これと併行して日本飼養標準がやや多いようにも思われた。授乳中の飼料の不足は, 栄養低下により体の回復が遅れ, その結果繁殖回転率の悪化へと関連して行くものと考えられ, 給与飼料を増加させる必要があると思われた。
  • II 小耳種の血液型および血清蛋白型変異
    田中 一栄, 黒沢 弥悦, 大石 孝雄
    1981 年 18 巻 3 号 p. 179-183
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    台湾在来豚 (小耳種) の血液型および血清蛋白型における遺伝的変異を明らかにするため, 1978年に蘭嶼で調査を実施した。得られた結果は次の通りである。
    1) 台湾における2系統の在来豚, すなわち小耳種と桃園種の間で, A, F, H, HpおよびAmシステムにおける遺伝子頻度に有意差が認められた。
    2) 小耳種の遺伝子頻度を欧米系改良程と比較するとEaeg, Gb, Lh, TfcおよびAmA遺伝子の頻度が高くK-およびL-遺伝子を欠くなど, 東亜系在来豚の特徴が顕著に認められた。
    3) 遺伝的距離係数の比較では, 小耳種はフィリピン在来豚と最も近く, 次いで東マレーシア, タイ, 西マレーシア在来豚の順であり, 東アジアの地域では桃園種およびオーミニ豚との間で大きい値を示した。
  • 1981 年 18 巻 3 号 p. 184-209
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 田口 善衛
    1981 年 18 巻 3 号 p. 210-212
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 邱 仕炎
    1981 年 18 巻 3 号 p. 213-216
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 李 用斌
    1981 年 18 巻 3 号 p. 217
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 社団法人日本種豚登録協会
    1981 年 18 巻 3 号 p. 219
    発行日: 1981/12/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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