日本養豚研究会誌
Online ISSN : 2186-2567
Print ISSN : 0388-8460
ISSN-L : 0388-8460
6 巻, 2 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 超早期離乳について (初乳搾乳給与による子豚育成法)
    森谷 昇一, 古市 充利, 矢部 寛明, 和藤 昇
    1969 年 6 巻 2 号 p. 73-79
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    AR清浄豚作出方法の手段として, 母豚と子豚の接触をさけ, 隔離育成の精度を高めるために, 初乳を搾乳給与することにより, 母体免疫の子豚への移行をはかり, SPF豚用人工乳で子豚を育成した超早期離乳による子豚の育成成績の大要は次のとおりである。
    1. 分娩と初乳搾乳給与の状況
    1) 初産のものが多く, 分娩頭数は少なかったが, 搾乳, 脳下垂体後葉性ホルモン剤応用のためか, 分娩所要時間は極めて短かかった。
    2) 豚の搾乳は, 容易ではなく, 母豚と搾乳者, 搾乳時間により搾乳量にかなりの差があり, 当初の目標量を搾乳することはできなかった。
    3) 脳下垂体後葉性ホルモン剤の応用は有効であったが, 多量 (1回5ml, 50JPU以上) 注射すると, 貧血症状を呈した。
    4) 初乳の給与は比較的容易であったが, 搾乳量が少なかったために, 2時間間隔に給与した給与量は, いずれも目標量以下となり, 1頭当りの最高は233ml, 最低は80mlであった。給与回数は, 最高12回, 24時間離乳, 最低6回12時間離乳を行なったが, 子豚の育成に異常はなかった。
    2. 人工乳給与の状況
    1) SPF豚用人工乳は, 1頭を除き2日令から給与し, 子豚の採食量により給与したところ, 当初の給与計画とは相違したが, 最高は6日令で521±138.0gとなった。
    2) SPF豚用人工乳から市販人工乳特Aへの完全な切換えは, 10~18日令であった。
    3. 子豚の育成成績
    1) 20日令までの育成率で, 一部にとくに悪いものがあったが, 以後の成績は順調であり, へい死原因の下痢の予防に注意を要する。
    2) 初期の発育は悪かったが, 発育の斉度はおおむね良好であり, 40日令では発育, 発育斉度とも既報の特製哺乳枠による介助哺乳よりややよかった。
    4. 肉豚の発育成績
    初期の発育は悪かったが, 120~150日令で発育標準に達し90kg到達日令は175±18.1日となった。
    なお, 飼料消費量と飼料要求率は, 飼槽の構造不良のためにロスが多く, かなり高い数値となり, とくに前期において悪かった。
    5. 初乳搾乳給与後の母豚の発情再帰と妊否
    9頭について発情再帰を観察した結果, 8頭が平均34.9日で発情し, 人工授精で5頭は妊娠したが, 28日までの発情再帰で早期に授精した3頭には繁殖障害が発生した。
  • 第2報 ラジノクローバー生草利用による肉豚の飼養
    吉本 正, 丹野 祐一
    1969 年 6 巻 2 号 p. 80-85
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚におけるマメ科牧草の利用性を検討する試験の一環として, 今回は生草の利用を試みるために, ラジノクローバーを材料として飼養試験を行なった。
    試験に供した豚は中ヨークシャー種生後70日令の子豚6頭であり, これを試験区と対照区に分け, 育成期17週間 (119日), 肥育期7週間 (49日) 飼養した。
    飼料の給与については, ハンソンの飼養標準を参考にして給与した。すなわち, 育成期間中, 試験区にはラジノクローバーをなるべく多給し, 不足養分量は濃厚飼料で補なった。対照区はバレイショと濃厚飼料を組み合わせ試験区と同一養分量を給与するように心がけた。肥育期には両区とも, バレイショと濃厚飼料を給与して, いわゆる飼い直しを行なった。
    その結果, 試験区の豚はラジノクローバーをよく採食し対照区と大差のない発育をした。
    ラジノクローバーの成育時期別採食量は体重をxkg, 採食量をykgとすると次の回帰式が求められた。
    Y=0.114X-1.054
    (ただし 10kg<X<100kg)
    ラジノクローバー多給による養分の供給量は, 体重15kg時において必要蛋白質量の約10%, 体重50kg時においては25%であった。また育成期間中の必要養分量のうちラジノクローバーによって供給された量は, DCPにおいて30.9%, TDNにおいて18.6%であった。
  • 川窪 淳, 竹原 孝一, 中村 肇, 中村 〓治, 木下 旦, 木内 博一, 飯田 辰夫, 藤井 毅
    1969 年 6 巻 2 号 p. 86-91
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 小春 英世
    1969 年 6 巻 2 号 p. 92-98
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • I. 第5・6回全日本豚共進会出品種豚の体型について
    丹羽 太左衛門, 正満 隆義
    1969 年 6 巻 2 号 p. 99-109
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    第5・6回全日本豚共進会に出品されたランドレース種豚の体尺測定値を用いて, 生物統計学的処理を行ないランドレースの体型について比較検討した。結果の大要は次の通りである。
    1. 第6回全共出品豚は第5回全共出品豚の体型に比べて, 全般的に大型化しているが, 体型の均一性にはあまり差がないように思われた。
    2. 全共出品豚の各部位の正常体型への適合を試みたところ, M~M±σ, M~M±2σの範囲内に入る部位が理論値 (68%および90%) に近い傾向が見られた
    3. 全共受賞豚は1, 2の部位を除き, (M), (M+σ), (M-σ) を中心に±σの範囲内に含まれていた。
    4. ランドレース種豚の体型を測定数値の上から, ヨークシャー種豚やバークシャー種豚と比較したところ前躯が軽く, 後躯が充実し, 中躯の伸びの良好な, いわゆる流線型を呈する傾向が見られた。
    5. ランドレース, ヨークシャー, バークシャーの3品種の体型を還元品種類似係数を求めて検討したところ, ランドレースはバークシャーよりもヨークシャーに近い傾向が見られた。
  • 1969 年 6 巻 2 号 p. 111
    発行日: 1969/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
feedback
Top