日本養豚研究会誌
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13 巻, 1 号
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  • 矢野 幸男, 池田 敏雄, 安藤 四郎
    1976 年 13 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    生体において, 赤肉量や脂肪量の推定に, また枝肉の品質評価に重要な役割を果たす胸最長筋の断面積や背脂肪層の厚さを的確に知る目的で, 超音波測定法について検討した。
    中ヨークシャー種の生体70kg~90kgの雌, 去勢各5頭, 計10頭の肉豚について種々測定を行なったのち, それらをと殺し, 枝肉を生体において測定した位置に合せて切断し, 生体における測定値と実際の状態との関連を観察し, 調査した。
    その結果, チタン酸バリウムを探触子とする超音波探傷器を用い, 周波数2.25MCで測定するとほぼ正確な胸最長筋の厚さや脂肪層の厚さを知ることができること, 測定点は体中点より左ないし右へ6cm寄った所が望ましいこと, 測定には若干技術を要すること, 背脂肪層の厚さやロース部全体の厚さは枝肉での実測値よりやや低く出る傾向のあること, その理由は測定の際の技術的なことのほか皮におおわれていることが考えられること。胸最長筋の厚さは断面積と有意に相関し, 次の式で超音波による測定値から推定し得ること。
    s=0.43d2+22.17s: 胸最長筋断面積 (cm2)
    d: 超音波による胸最長筋の厚さの測定値 (cm)
    などが明らかとなった。
  • 1. 薬剤の応用
    近江 弘明, 渡辺 忠男, 高崎 興平, 鈴木 伸一
    1976 年 13 巻 1 号 p. 7-11
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    Haematopinus suis に対し, 4種類の有機燐系殺虫剤を用い室内試験ならびに野外試験を行ない, その駆除効果を検討した。
    1) 室内試験ではCAVPが卓効を示し, 次いで fenitrothion, fenchlorphos, trichlorphon の順に効果を認めた。
    2) 野外試験における薬剤噴霧後の100%駆除率を認めた時間をみると, CAVPならびに fenchlorphos が1時間, fenitrothion および trichlorphon が3~4時間であった。
    3) 野外試験における薬剤噴霧後の豚体の変化は, いずれも一般臨床所見において異常を認めなかった。
  • 吉本 正, 河村 禎
    1976 年 13 巻 1 号 p. 12-21
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    養豚飼料としてのしょうゆ粕の利用性とその飼料価値を検討するために, 飼養試験, 消化試験およびと体成績, 肉質の理化学性の検討を行なった。供試豚はランドレース種, 同腹子豚7頭を用い, 対照区3頭, しょうゆ粕20%混合区3頭および同40%混合区1頭とした。飼養試験はケージに収容して行ない, 基礎飼料には新豚産肉能力検定飼料を使用し, 対照区にはこれを100%, しょうゆ粕混合区には, それぞれ77.8%および55.6%を配合して給与した。しょうゆ粕混合区には油脂をそれぞれ2.2%および4.4%添加して, 各区の飼料のDCP, TDNをほぼ同一にした。飼養試験は70日令から12週間行ない, 消化試験はこれと並行して全ふん採取法で5日間行なった。飼養試験終了後と殺し, と体, 赤肉および脂肪について調査した。その結果は次のとおりであった
    1, 飼養成績: 各供試豚とも食欲および健康状態は正常であった。1日平均増体重は対照区が840gと高く, 20%混合区が800g, 40%混合区が803gと近似した成績であった。飼料要求率は, 対照区が3.22, 20%混合区が3.19と同様な成績を示し, 40%混合区が3.38とやや劣っていたが, これらの数値はいづれも優れた成績であった。
    2, しょうゆ粕の組成, 消化率および栄養価: しょうゆ粕の組成は水分16.3%, 粗蛋白質22.2%, 粗脂肪9.8%, 粗繊維4.2%, 可溶無窒素物29.0%, 粗灰分8.5%および総エネルギー4290Kcal/kgであった。消化率は粗蛋白質64%, 粗脂肪74%, 粗繊維53%, 可溶無窒素物78%および総エネルギー67%であった。しょうゆ粕の組成と消化率からその栄養価値を求めるとDCP14.2%, TDN60.9%および可消化エネルギー2866Kcal/kgであった。
    3, と体成績: 枝肉率は対照区が65.3%, 20%混合区が64.0%および40%混合区が64.5%と近似した成績であった。その他のと体成績も枝肉率と同様に大きな差異は認められなかった。
    4, 赤肉の理化学的性質: 赤肉の水分, 蛋白質, 脂肪および灰分の割合は各区とも近似していた。pHは各区ともやや低い傾向にあったが区間差はなかった。肉色はしょうゆ粕混合区に淡いものが見られたが個体差があり対照区との間に差はないものと認められた。
    5, 脂肪の理化学的性質: 脂肪の屈折率および融点は対照区よりしょうゆ粕混合区の方が低かったが, 各区の成績は正常な範囲にあった。
    したがってしょうゆ粕は20%程度を配合飼料に混合した場合, 配合飼料に劣らない発育効果があり, と体, 赤肉および脂肪に大きな影響を及ぼさないものと考えられる。また, しょうゆ粕の組成および消化率から得られた栄養価値は良好なものであり, 今後, しょうゆ粕を養豚飼料として大いに活用すべきであると考える。
  • I 分離採取濃厚豚精液および保存液構成々分の浸透圧とpH
    糟谷 泰, 河部 和雄
    1976 年 13 巻 1 号 p. 22-26
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚精液の低温保存に適する保存液を調製するための基礎資料を得る目的で, 分離採取濃厚精液および保存液構成々分として一般的に用られている9物質の水溶液について, その浸透圧とpHを測定した。
    1. 分離採取濃厚精液の浸透圧は300~320mOsm/lで, 同一個体内においても採取毎にこの程度の変動があった。
    2. 保存液の至適浸透圧と考えられる300mOsm/lの浸透圧となる各水溶液の濃度はブドウ糖-5.4%, 脱脂粉乳-10.8%, トリス-3.6%, クエン酸-6%, Na2HPO4・12H2O-4.8%, KH2PO4-2.4%, 重炭酸%Na-1.4%, クエン酸Na-3.2%, グリシン-2.3%であった。
    3. 分離採取濃厚精液のpHは7.2~7.7と弱アルカリ性を示し, 同一個体内においても採取毎にこの程度の変動があった。
    4. 保存液構成々分の各水溶液のpHは, ブドウ糖, 脱脂粉乳, グリシン, クエン酸がそれぞれ5.8, 6.6, 6.1, 2<と酸性を示し, トリス, Na2HP4・12H2O, 重炭酸Na, クエン酸Naがそれぞれ10.8, 9.2, 8.6, 8.1とアルカリ性を示した。
  • 1976 年 13 巻 1 号 p. 27-49
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 石井 泰明
    1976 年 13 巻 1 号 p. 50-53
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • テーマ 豚のPSE (いわゆる「ふけ肉」) について
    1976 年 13 巻 1 号 p. 54a-64
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 和島 昭一郎
    1976 年 13 巻 1 号 p. 54
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1976 年 13 巻 1 号 p. 72
    発行日: 1976/05/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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