日本養豚研究会誌
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9 巻, 3 号
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  • 第5報 アルファルファミール30%配合による肉豚の飼養
    吉本 正
    1972 年 9 巻 3 号 p. 103-109
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    肉豚におけるマメ科牧草の利用性が高いことに着目して, アルファルファミールを, 30%添加した飼料を用い, その発育および飼料の利用性を検討し, さらに, と体の品質に及ぼす影響を調べるため本試験を行なった。
    供試豚は, 対照I区4頭, 対照II区4頭に対し, 試験区は6頭として合計14頭を用い, 70日令より196日令までを, 飼養試験期間とし, その後は, と殺解体して, と体の品質を検討した。
    対照I区の飼料は, 基礎配合飼料を100%給与したが, 試験区より給与養分量が高くなるので, 養分の近似した配合飼料を給与する区を設け, これを対照II区とした。試験区は, 基礎配合飼料を70%とアルファルファミールを30%添加したものを給与した。飼料は, 自由採食させ週1回, 残食を測定して摂取量を算出した。
    その結果, アルファルファミールを給与した豚は, 対照I区, 対照II区と近似した発育を示し, 統計的に有意差はなかった。飼料要求率は, 対照I区より低かったが, 対照II区よりもすぐれていた。と体成績も, 対照区と差異がなく, 良好な数値を示していた。
    これら発育およびと体の成績は, 海外における同様な試験成績よりも, 良好な値を示しており, アルファルファミールの質が良好であれば, 豚はよくこれを消化吸収し, アルファルファミールを30%添加しても, 穀実を主にした飼料と同様な増体を示すことが認められた。
  • 第6報 ラジノクローバーミール多給による肉豚の飼養とその肉質
    吉本 正
    1972 年 9 巻 3 号 p. 110-121
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ラジノクローバーミールを, 肉豚の飼料として利用した場合の発育, と体成績および肉質への影響を調べるために, 対照区は, 配合飼料を給与し, 試験区には, 配合飼料を50%, ラジノクローバーミールを50%給与して, 試験を実施した。不足するTDNは, ばれいしょによって補った。
    供試豚は, 生後3ヵ月の子豚6頭を用い, 1区3頭ずつとして単飼で飼育した。飼料の給与は, 1日3回, 制限給与で行なった。試験期間は, 6ヵ月とし, 飼養試験終了後24時間絶食させた後, と場においてと殺解体し, と体成績および肉質を検査した。その結果は次のとおりである。
    発育については, 試験期の前半は, 試験区の方が, やや良好であったが, 後半は対照区がわずかにすぐれた増体を示した。これは, ラジノクローバーミールの持つ蛋白質, ビタミン, ミネラルが, 育成前期の子豚に有効に作用したため, および後半は, 粗繊維含量が高く, 肥育飼料としては, ややTDNが不足していたためと考えられる。
    と体成績については, 絶食による体重の減少が, 試験区においてやや大きかったが, その他の数値では, 内臓総重量, 枝肉率, 骨重率, 内臓諸器官重, 背脂肪の厚さ, 赤肉と脂肪の割合, 大割肉片重, ともに両区間に差異は認められなかった。両区に共通して赤肉率が高く脂肪の少ない枝肉であった。
    なおカルシウム, 骨粉は, 対照区に対し, 試験区には1/2量しか給与しなかったが骨質, 骨量は良好であった。これは, ラジノクローバーミールの持つ, カルシウム, リン, その他のミネラル, ビタミンが有効に働いたものと考える。なお, 試験区豚の毛づやが良好であったことも, ラジノクローバーミールの持つ微量要素の影響と考える。
    肉および脂肪の理化学性については, 脂肪は屈折率, 融点, 沃素価を調べ, 赤肉はロース, およびハムの化学的組成, 非蛋白態窒素量, アミノ態窒素量を測定した。その結果, 試験区の沃素価および屈折率が, やや低かったが, 異状値とは考えられず, その他は, 両区間の, 分析値に大差は認められなかった。したがって, ラジノクローバーは, 肉質に悪影響をおよぼさないことが, 確認された。また, ロースの中心部の肉片をとり, 組織標本を作成して, 脂肪の混入具合を調べたが, 両区とも, 第2次筋繊維束間に, 脂肪が認められたが, 第1次筋繊維束間までは達していなかった。
  • 第7報 ラジノクローバーミールの品質が豚の生育に及ぼす影響
    吉本 正
    1972 年 9 巻 3 号 p. 122-126
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ラジノクローバーミールの品質およびその多給が豚の生育に及ぼす影響を調べるために, 圃場において天日乾燥したものと, 火炉を併用して通風乾燥した, いわゆる人工乾草についてこれを生後3ヵ月令の子豚に与え, 2ヵ月間飼養試験を行なった。
    給与飼料は, ラジノクローバーミールに近似した組成および可消化養分を持つ, 市販の基礎配合飼料を対照区に100%給与し, 天日乾草区および人工乾草区には, それぞれのミール80%と, 基礎配合飼料20%を混ぜたものを与え, その増体量を比較した。なお途中でTDNが不足して発育が停滞しがちだったので, 第4週からは, 飼料を30%増しとし, さらに第8週以降は, ばれいしょを与えてTDNの給与量を改善した。その結果は次のとおりであった。
    ラジノクローバーミールは, 子豚のときからよく消化され, 下痢症にかかるものもなく, 増体効果が認められた。しかし80%という大量を養豚飼料に混合することは蛋白質は十分であるがTDNが不足となり, 正常な発育を期待することは困難であった。人工乾草と天日乾草による品質の差異については, 化学組成および推定の栄養価値は両者ともほぼ近似する数値を示していた。しかしその飼養成績では, 明らかに, 人工乾草を給与した豚の発育が終始天日乾草給与区よりもすぐれていた。このことは, 組成は近似していても, 可消化養分にば差があるものと推察された。なお, この豚を, と殺解体したときに脂肪が緑色を呈していたと言われており, 肉畜に対する緑飼料の給与限界は, 50~80%の間であると考えられる。
  • 1972 年 9 巻 3 号 p. 127-154
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 相原 正毅
    1972 年 9 巻 3 号 p. 155-161
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1972 年 9 巻 3 号 p. 163
    発行日: 1972/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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