日本養豚研究会誌
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18 巻, 1 号
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  • 森 淳, 長野 錬太郎
    1981 年 18 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    Ca, P給与水準が肉豚の増体量, 飼料の利用性, と体成績, 骨の性状, 血清中のCa, P含量およびアルカリホスファターゼ等ならびに脚弱におよぼす影響等について知るため, 主としてランドレース種77頭を供試し, 試験した。
    飼養試験ではCa給与水準はむしろ低い0.25%区がすぐれたが, P給与水準は0.40%以下では成績が劣り, 0.40%以上は必要であり, またCa-Pの割合がバランスのくずれたものは劣り, Ca-Pの割合は1.25-1.00がすぐれた。
    と体成績にはCa, P給与水準の影響はみられなかった。
    Ca, P給与水準が大腿骨の粗灰分, Ca, P含量におよぼす影響については, それぞれ給与水準が低いと, 粗灰分, Ca, P含量とも低かった。Caの要求量は飼養成績の要求量より高く, 0.65%は必要であった。Pの要求量は, 飼養成績と一致し, 0.40~0.45%で十分であった。
    血清中のCa, P含量は, 給与水準が増加するにしたがい, 増加したが, P給与水準を増加した場合, Ca含量は恒常性を示し, P含量と逆の傾向を示すものもあった。飼料中のCa, Pの給与量が不足した場合には, 血清中のCa, P値からある程度判定がつくが, 適量を判定することは困難である。
    脚弱とCa, Pの給与水準の関係は給与量が極端に過不足がある場合は脚弱が起こると言えるが通常の水準の範囲ではそれ程影響があるとは言えない。
  • 椎葉 純一, 宮嶋 松一, 河野 建夫, 高橋 努, 稲垣 二郎
    1981 年 18 巻 1 号 p. 14-21
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    ランドレースの乳頭数の変異と遺伝について, 107頭の父と823頭の母, その産子6,663頭のデータを分析したところ, 次のような結果を得た。
    1 乳頭型の変異は5:5から9:9の範囲にあり, 7:7型の出現率が最も高く, 約半数を占めていた。
    2 乳頭数は10個から18個の範囲に分布し, 14個の出現率が51.2%と高く半数を占めていた。しかも, その分布は正規分布に近かった。
    3 乳頭数の世付に対する回帰は負の有意な値で, 世代の変化とともに少なくなる傾向にあった。
    4 繁殖に供用した親の乳頭数は, 11個から16個の範囲に分布し, 14個が最も多く54.3%であった。親の乳頭数の世代に対する回帰は負の有意な値で, 世代の経過とともに乳頭数が少なくなる傾向にあった。
    5 乳頭数の性的差異は認められなかった。
    6 乳頭数の多い個体の交配からは, その産子の乳頭数は多くなる傾向があった。
    7 乳頭数の遺伝率は高く, 表型選抜によって乳頭数を増加させ得ることが示唆された。
  • 眞田 武, 斉藤 至是, 羽成 勤
    1981 年 18 巻 1 号 p. 22-28
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚の繁殖障害に関する研究に着手するに先立ち, 雌豚の飼養状況と繁殖障害発症の実態を知る目的で, 茨城県下の養豚農家133戸, 雌豚3,048頭について, 各調査農家の庭先において直接聴き取り調査を行い, 次のような結果が得られた。
    1 雌豚の飼養状況は, 飼養頭数6~30頭の飼養規模範囲の養豚農家が全体の66.2%を占めていた。雄豚は46.6%の農家で飼養され, 1~2頭飼養が最も多く, 全体の26.3%の農家で飼養されていた。給与飼料は, 配合飼料および配合飼料を基礎とした自家配合飼料を給与している農家が97.7%みられ, 飼料養分水準よりも給与養分量 (飼料量) に問題があった。子豚の哺乳期間は, 26~30日が63.2%で最も多かった。離乳後の発情再帰日数は6~10日 (69.9%), 11~15日 (15.8%) のものが多かったが, 夏季分娩では遅い傾向がみられた。
    2 繁殖障害の発症は, 調査戸数の77.4%, 調査頭数の17.2%に認められた。発症分類別では離乳後無発情が45.4%, 低受胎が28.6%と多かった。また繁殖障害の発症と飼養規模との関係では, 1~5頭および6~10頭の小規模飼養農家では34.9%と36.9%で高率の発症がみられたが, それ以上飼養規模が増大するに従い発症率が低下した。しかしながら対頭数割合では, 6~10頭規模で発症率が高かった。
  • II. 不断給与中の飼料摂取日量, 母豚の体重推移, 子豚の発育について
    糟谷 泰, 山崎 昶, 梶野 清二, 阿部 登
    1981 年 18 巻 1 号 p. 29-38
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    離乳母豚の発情同期化を図る目的で, 分娩後7日目から離乳時までTDN68%, DCP11%の指定配合飼料を不断給与し, 同一日に数頭の母豚を離乳した。離乳前後の減食・絶食を行わず, 授乳期以外は配合飼料1.4kgと粉砕エン麦 (TDN54%, DCP6.3%1.2)kgを1日1回に給与した。
    発情の同期化状況はI報で述べており, 本報では母豚の飼料摂取日量, 体重の推移および子豚の発育などについて報告する。
    調査母豚数は, L種: 134頭, W種: 87頭, H種: 80頭の計301頭であり, 産次別頭数は1~6産次まで, それぞれ77, 65, 59, 46, 31, 23頭であった。
    1 母豚体重は授乳期間中にも増加し, 6産次で3品種ともに15kg以上の増体があったこと, W種1産次の3.0±12.0kgおよびH種3産次の8.7±13.0kgを除くと, L種では3.4~5.3kg, W種では8.1~11.5kg, H種では15.6~18.3kgの増体がみられた (平均値)。
    2 不断給与中の, 母豚飼料摂取日量は, 1産次で6.8~7.1kg, 2産次で7.6~8.1kg, 3産次以降はH種6産次の7.7±0.5kgを除くと8.0~9.3kgとなっており, 品種や産次でバラツキはあるものの, かなり多い摂取量であった。従って, 授乳全期間の平均値は, 1産次で6.4~6.6kg, 2産次で7.0~7.3kg, 3産次以降は7.2~8.5kgとなっており, 日本飼養標準よりも約2kg多い摂取日量となった。
    3 5週令子豚総体重は, L種3産次の81.7±14.8kgが最大, H種1産次の46.3±13.2kgが最小であった。また, いずれの産次においても, L種がすぐれ, 次にW種, H種はかなり劣っていた。
    4 授乳期間中の母豚増体重 (X), 不断給与中の飼料摂取日量 (Y), 5週令子豚総体重 (Z) の間の単相関および偏相関を求めた。
    XとYには正の相関があり, γXYは6産次を除く各産次, γXY・Zはいずれの産次においても有意であった。
    XとZには負の相関があり, γXZは6産次を除く各産次, γXZ・Yはいずれの産次においても有意であった。
    YとZには正の相関があり, γYZは1, 3, 4, 6産次γYZ・Xは全産次において有意であった。
    YのXとZに対する回帰式は, どの産次でも類似しており, また, いずれも有意であった。
  • 江藤 正信, 酒匂 光郎, 小堀 徳広, 相原 勝敏, 田中 成典, 渡辺 幸男
    1981 年 18 巻 1 号 p. 39-42
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    Serum samples of 585 swine were collected from a slaughter house in Kumamoto prefecture during a period from January to December 1979.
    They were examined for retention of antibodies againist influenza virus of Hong-Kong type, Russian type and Swine type. The following results were obtained.
    1) The antibodies of Swine type were detected all over the prefecture and the positive rate of antiboby was 73.9%. The positive rates of antibodies of the Hong-Kong type and Russian type which were the human contageous types were 14.0% and 1.7%, respectively.
    2) The survey on the antibodies to swine influenza by months revealed a high retention rate during the season from December to March.
    3) The antibodies of Swine type influenza virus were for the first time confirmed in the northern part of the prefecture during the period from July to September, 1977, and then amounted to as high as 40.5% in November 1977 and 73.9% in 1979.
    4) The antibodies to Russian type was for the first time confirmed in April 1979, which was concentrated in the swine-keeping farmers in the southern territory of the prefecture. Positive trials are suggested for the isolation of these viruses in view of the actual detection of the antibodies.
  • 長野 錬太郎
    1981 年 18 巻 1 号 p. 43-45
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 美斉津 康民
    1981 年 18 巻 1 号 p. 46-48
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 山根 積
    1981 年 18 巻 1 号 p. 49-52
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 丹羽 太左衛門
    1981 年 18 巻 1 号 p. 53
    発行日: 1981/08/31
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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