日本養豚研究会誌
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8 巻, 3 号
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  • ナタネ粕の違いが豚の肥育におよぼす影響
    佐野 修, 福田 勤, 中谷 哲郎, 田上 末四郎, 久池井 忠男
    1971 年 8 巻 3 号 p. 109-115
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    いずれもカナダ産ナタネを原料とし, 製造場所を異にする3種類のナタネ粕をそれぞれ10%配合した飼料を用い, 豚産肉能力検定の実施要領に準じて肉豚の肥育試験を行ない, ナタネ粕の利用性について検討した。
    (1) 供試豚はランドレースで1区あたり3頭あるいは4頭とし, 体重24kg前後から約90kgに達するまで飼養した。供試各飼料の可消化粗蛋白質含量ならびに可消化養分総量は, ナタネ粕の配合の有無にかかわらず, ほぼ同じにそろえた。
    (2) 発育について, ナタネ粕配合飼料給与の影響はほとんどみられなかったが, 水溶性窒素指数の低いナタネ粕の場合には, やや劣る傾向にあった。
    (3) 屠体の肉質や脂肪などについては, ナタネ粕給与の影響は認められなかったが, 甲状腺ならびに肝臓の重量はナタネ粕配合飼料の給与により有意に増加した。
    (4) 本実験の条件下においては, ナタネ粕の配合の有無およびナタネ粕の種類の如何にかかわらず, 供試飼料の嗜好性には差異はないものとみなされた。
    (5) 以上の結果から, ナタネ粕10%程度の配合量であるならば, 実用上肉豚の発育ならびに屠体の品質について3種類のナタネ粕の間に, とくに差異があるとは云えないようであり, ナタネ粕10%配合飼料による肉豚の肥育の可能性がたしかめられたものと考えられる。
  • I 産子数, 産次, 季節の影響
    三上 仁志, 佐藤 勲, 黒木 寛
    1971 年 8 巻 3 号 p. 116-120
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    生時体重の腹平均と腹内変動に及ぼす産子数, 産次, 季節の影響を調べた。分析に用いたデータは, ランドレース種のもので, 死産のある個体は含まれていない。腹内変動は標準偏差で表した。分析の結果は次の通りである。
    1) 産子数が増加すると平均生時体重は小さくなり, 腹内変動は大きくなる。
    2) 従って, 平均生時体重が大きくなると, 腹内変動は小さくなるが, 産子数の効果を除くことにより, この両者の関係は無くなることはないが, かなり小さくなることが推測された。
    3) 産次の効果は, 産子数, 平均産時体重, 腹内変動のいずれにも見られた。産子数は1産目が最も小なく, 5産目が最も多かった。平均体重は, 1, 5, 8~10産が他の産次と比較して小さな値を示したが, 産子数の違いについて補正することにより, 5産目の小さな値は産子数が多いためであることがはっきりした。また, 腹内変動は, 産次が進むにつれて, 大きくなる傾向を示し, その傾向は産子数の違いについて補正しても変わらなかった。
    4) 上記のどの形質についても, 月単位で表わした季節間には, 有意な差がなく, また一定の傾向も示さなかった。
  • I 精子凍結能の簡易検査法の検討
    丹羽 太左衛門, 丸山 淳一
    1971 年 8 巻 3 号 p. 121-127
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    豚精子の凍結保存にあたっては, 凍結能のすぐれた個体を選ぶことが重要である。
    この研究は豚精子の凍結能を簡単にしらべる方法として考えられる錠剤法, ドライアイス (DI)・スライド法, 液体窒素 (LN2) ガス・スライド法によって豚精液を凍結し, 同時にこれと同一サンプルをストローに封入し, ドライアイス・アルコールによる基本凍結および液体窒素ガスによる急速凍結を行ない, 融解後の精子活力を検査して, これら諸方法間の相互関係を検討し, 次の如き結果を得た。
    1. 凍結直前の精子生存指数と, 同一サンプルを基本凍結法および急速凍結法によって凍結した精子生存指数の相関々係はそれぞれr=0.453およびr=0.515で, いずれも有意な相関が認められた (P<0.01)。
    2. 錠剤法で凍結した精子生存指数と同一サンプルを基本凍結法および急速凍結法で凍結した精子生存指数の相関々係はそれぞれr=0.474およびr=0.632でいずれも有意な相関が認められた (P<0.01)。
    3. DIスライド法で凍結した精子生存指数と, 同一サンプルを基本凍結法および急速凍結法で凍結した精子生存指数の相関々係は最も高く, それぞれr=0.869およびr=0.808でいずれも有意な相関が認められた (P<0.01)。また各区分の相関においても回帰直線からの変動が少なかった。
    4. LN2ガス・スライド法で凍結した精子生存指数と, 同一サンプルを基本凍結法および急速凍結法で凍結した精子生存指数の相関々係はそれぞれr=0.717およびr=0.652で, いずれも有意な相関が認められた (P<0.01)。
    5. 以上の結果から, DIスライド法は精子凍結能の推定に最も簡易で良い方法であると認められる。
  • 1971 年 8 巻 3 号 p. 128-160
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 水谷 一之
    1971 年 8 巻 3 号 p. 161-165
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
  • 1971 年 8 巻 3 号 p. 167
    発行日: 1971/12/28
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
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