保全生態学研究
Online ISSN : 2424-1431
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21 巻 , 2 号
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陸水域における生物多様性モニタリング
  • 高村 典子
    原稿種別: 巻頭言
    2016 年 21 巻 2 号 p. 117-124
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
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    A research project assessing the state of freshwater biodiversity in East and Southeast Asia was conducted from 2011-2015 to underpin the biodiversity conservation policy of the Convention on Biological Diversity. We constructed a database on the distribution of aquatic organisms and their environments, selected priority sites for conservation, and determined the anthropogenic drivers of biodiversity loss in the freshwaters of Japan. This special issue shows a portion of our findings. For lakes, more than two-thirds of selected priority sites were located in areas that were already protected; however, our assessment revealed that the species richness of both freshwater fishes and aquatic plants decreased markedly after 2001 compared with previous years. The total area of protected rivers and ponds was far beyond that proposed by the Aichi target. There were large gaps between selected sites and protected areas with rivers and wetlands. The major drivers of biodiversity loss were exotic piscivorous fishes and eutrophication in lakes and ponds, and habitat fragmentation in rivers. We found that the distribution data of indicator species were insufficient for proper assessment, and were particularly lacking in static waters (lakes, ponds, and wetlands) for the past 10-20 years.
  • 鈴木 透, 冨士田 裕子, 李 娥英, 新美 恵理子, 小野 理
    原稿種別: 原著
    2016 年 21 巻 2 号 p. 125-134
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    日本の残存湿地のうち、約86%は北海道に存在していることから、日本の湿地生態系やその生物多様性の保全には、北海道の湿地の現状や劣化状況の把握は必要不可欠である。しかしながら、北海道の湿地生態系において特に重要である植物の分布情報は、個別湿地での調査は存在するが、その集約はなされていない。そこで本研究では、北海道の湿地生態系を対象として、入手可能な湿地に関する文献を収集し、湿地に生育する植物の分布情報を集約し、データベースを構築した。また、構築したデータベースを用いて、湿地生態系における植物の生物多様性を評価し、保全を優先的に行う湿地を選定し、現行の保全対策との隔たりを評価した。データベースを構築した結果、北海道の湿地生態系における植物の分布情報は、1990年代以降では155箇所の湿地のうち55箇所(約35%)にとどまり、時系列での評価が可能な湿地も32箇所(約21%)のみであることが明らかになった。このことは、湿地生態系の現状把握に必要不可欠な個別湿地での調査データが、北海道においても不足しており、より数多くの湿地でデータを蓄積することが最重要課題であることを示している。次に、構築したデータベースを用いて、ホットスポット解析(湿地植物の種数・RDB種数)と相補性解析により、3つの視点で生物多様性を評価し保全優先湿地を選定し、ラムサール条約や自然公園とのGap分析を行った。その結果、対象とした55箇所の湿地のうち、3種類(湿地植物の種数・RDB種数・相補性解析)の保全優先湿地が重複する湿地が9箇所選定されたが、他の指定とは重複しない相補性解析のみで選定された湿地は8箇所であった。この結果は、北海道の湿地生態系における植物の分布状況は一様ではなく、湿地の生物多様性保全には多くの湿地を守る必要があることが示唆された。また、保全優先湿地と選定された湿地28か所のうち、厳格に保護されている自然公園の特別保護地区に指定されているのは4箇所のみであり、保全対策を優先すべき湿地においても多くは保護されていない現状が明らかになった。
  • 山ノ内 崇志, 赤坂 宗光, 角野 康郎, 高村 典子
    原稿種別: 原著
    2016 年 21 巻 2 号 p. 135-146
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
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    全国の湖沼の水生植物の種多様性を保全することを目的とし、得点化と相補性に基づき優先的に保全すべき湖沼を評価した。文献より植物相の情報が得られた全国361湖沼のうち、近年(2001年以降)の情報が得られた最大74湖沼について解析した。得点化による手法として、現存種数、希少性、残存性の3指標により順位付けを行った。評価の結果、いずれの指標でも類似した湖沼が上位に入る傾向があり、3指標それぞれで20位以内(以下、上位)となった全26湖沼のうち、14湖沼が全ての指標で上位に入った。このことは、一般的に現存種数が多い湖沼は絶滅危惧種が多く、残存性も良好な傾向があることを示すと考えられた。相補性解析では、近年の情報が得られた85種を最低1湖沼で保全する保全目標で評価した。1000回の試行の全てにおいて、20湖沼の選択をもって保全目標を達成し、得点化による指標で抽出された湖沼に加えて、種数は少ないが汽水性や北方系など特徴的な希少種が分布する湖沼が選択された。このことから、現在得られている情報に基づく限りにおいて、相補性解析だけでも現実的な湖沼数の選択が可能と考えられた。保全すべき湖沼の解析対象は近年の情報が得られた湖沼に限ったため、これを補う目的で過去(2000年以前)の情報のみが得られた湖沼を再調査の候補地として評価した。過去の種数および希少性を指標として湖沼を順位付けするとともに、近年の記録が得られていない種(現状不明種)28種の分布記録がある湖沼を抽出した。これにより、過去の記録種数・希少性指標での上位20湖沼と現状不明種指標で抽出された全湖沼として、計61湖沼が調査候補として抽出された。保全優先湖沼として抽出された湖沼は日本各地に分布しており、湖面積や最大水深に偏りは見られなかった。水生植物の保全を考える上では、大湖沼に限らず様々なタイプの湖沼に注目する必要がある。
  • 西廣 淳, 赤坂 宗光, 山ノ内 崇志, 高村 典子
    原稿種別: 原著
    2016 年 21 巻 2 号 p. 147-154
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
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    種子や胞子などの散布体を含む湖沼の底質は、地上植生から消失した水生植物を再生させる材料として有用である。ただし、底質中の散布体の死亡などの理由により、地上植生から植物が消失してからの時間経過に伴い再生の可能性が低下する可能性が予測される。しかし、再生可能性と消失からの経過時間との関係については不明な点が多い。そこで、水生植物相の変化と底質中の散布体に関する知見が比較的充実している霞ヶ浦(西浦)と印旛沼を対象に、水生植物の再生の確認の有無と、地上植生での消失からの経過時間との関係を分析した。その結果、地上植生から記録されなくなった植物の再生の可能性は時間経過に伴って急激に低下し、消失から40~50年が経過した種では再生が困難になることが示唆された。散布体バンクの保全は、湖沼の生態系修復において優先すべき課題であると考えられる。
  • 松崎 慎一郎, 西廣 淳, 山ノ内 崇志, 森 明寛, 蛯名 政仁, 榎本 昌宏, 福田 照美, 福井 利憲, 福本 一彦, 後藤 裕康, ...
    原稿種別: 調査報告
    2016 年 21 巻 2 号 p. 155-165
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    地域の生物多様性を保全する上で、その現状や傾向を把握することは、極めて重要な課題である。しかし、日本の湖沼の生物多様性の現状や傾向は定量的に評価されていない。過去の生物分布データが散在しており電子化されていないこと、1990年代中頃から自然環境保全基礎調査等の統一的な調査が行われておらずデータが不足していることが、その障害となっている。そのため、本研究では、地方環境研究所、試験研究機関、博物館等と連携し、湖沼の生物多様性の現状を評価することを試みた。全国19湖沼を対象に、純淡水魚と水生植物に関する過去の分布データを網羅的に収集した。また、純淡水魚については7湖沼、水生植物については12湖沼において、モニタリング調査を実施し、現在の分布データを取得した。過去(1999年以前)と現在(2000年以降)の在来種数を比較した結果、純淡水魚においては平均25%、水生植物においては平均48%減少していた。一方、純淡水魚、水生植物のいずれにおいても、国外外来種の侵入が広域で確認され、国外外来種の種数が、在来種の種数を上回る湖沼も見られた。さらに、純淡水魚については、多くの湖沼で複数の国内外来種が侵入していることが確認され、その平均種数は国外外来種と同程度にあった。今回、5つの指標を用いて生物多様性の状態を評価したが、用いた指標間でその結果は大きく異なった。このことから、複数の指標を用いた様々な側面からの状態評価が不可欠であることが示された。最後に、本ネットワークによる湖沼の生物多様性広域モニタリングの可能性と課題について議論した。
  • 末吉 正尚, 赤坂 卓美, 森 照貴, 石山 信雄, 川本 朋慶, 竹川 有哉, 井上 幹生, 三橋 弘宗, 河口 洋一, 鬼倉 徳雄, 三 ...
    原稿種別: 解説
    2016 年 21 巻 2 号 p. 167-180
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    河川を含む淡水生態系の生物多様性は急速に低下しており、その効果的な保全のため、広域スケールでの生物多様性の現状評価と将来予測が求められている。1990年に開始された河川水辺の国勢調査(水国)は、日本で唯一の国土スケールでの河川環境に関する定量調査事業で、日本の河川生物の保全に対する重要性は今後さらに高まることが予想される。そこで本稿では、保全生態学的研究への水国データの効果的な活用を目指して、水国の概要とデータを利用する際に注意すべき課題について解説するとともに、データを活用した研究事例を紹介する。課題は、調査地点、時期といったデータの質に影響を及ぼす「調査手法」に関するものと、研究者がデータを利用する際に直面する「データ整備」に関するものに分けられた。研究事例では、2001年から2005年の水国3巡目で得られた魚類と底生動物のデータを利用した全国スケールの解析を行った。魚類は純淡水性と通し回遊性に分け、底生動物は、水生昆虫類と貝類に分けて種数または分類群数と希少性指標(レッドリストの各カテゴリーに掲載されている種数から算出)を算出し、それぞれの全国的な傾向を検証した。解析の結果、種数と分類群数の全国的な空間分布は、魚類の生活型(純淡水性・通し回遊性)や底生動物の分類群(水生昆虫類・貝類)によって異なることが示された。その一方、各生活型もしくは各分類群の種数または分類群数と希少性指標の分布は空間的に一致する傾向にあり、種数や分類群数の多い地区ほどレッドリスト掲載種が多い傾向にあることが示された。つまり、魚類の生活型や底生動物の分類群によって異なるものの、数多くの種と希少性の高い種の両者を類似した地域で保全できる可能性が示唆された。今後、水国のデータがもつ有効性が広く認識されることで、国土スケールでの生物多様性の変化や将来予測といった保全研究への活用が進み、環境変化に対する河川生物多様性の保全方法などの提言につながることが期待される。
  • 木塚 俊和, 石田 真也, 角谷 拓, 赤坂 宗光, 高村 典子
    原稿種別: 保全情報
    2016 年 21 巻 2 号 p. 181-192
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    農業用ため池、泥炭地の池溏、河川氾濫原のタマリ、河跡湖、湖に連結した内湖などの小規模な止水域は生物多様性の維持において重要な役割を果たしている。本研究では、公開されている最新の地理空間情報をもとに、地理情報システム(GIS)を用いて野生生物の生育・生息場所として期待できる小規模止水域の分布を推定し、その相対的な多寡を全国スケールで評価することを目的とした。具体的には、縮尺1/25,000の地形図に記載されているすべての開水面のポリゴン(面)データから、天然湖、ダム湖、河川・入り江を除外した。さらに、下水処理場、工業用地、ゴルフ場などに含まれる、野生生物の生育・生息が期待できない水域を除外した。二次メッシュ(約10 km四方の区画)毎に集計した結果、本研究の定義に該当する小規模止水域は日本の陸域に広く分布する一方、多数が集中するメッシュが存在することも示された。とくに、農業用ため池が多数存在する瀬戸内海沿岸では、小規模止水域が1メッシュあたり442?903箇所と高密度に分布していた。現地調査のデータがある兵庫県北播磨・東播磨地域を対象に本手法の抽出精度を調べた結果、小規模止水域数の抽出率は99.2%、抽出漏れ率は0.8%だった。本手法により整備した小規模止水域のGISデータは生物多様性評価に有用な基礎資料となるだろう。
原著
  • 塚本 康太, 辻 和希
    原稿種別: 原著
    2016 年 21 巻 2 号 p. 193-201
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    沖縄島に生息するクロイワボタルLuciola kuroiwaeとオキナワスジボタルCurtos okinawanusの2種を対象に、活動成虫数の季節消長と日消長を、2013-2014年に那覇市末吉公園の林内で調べた。季節消長に関しては、クロイワボタルは年1回、4月下旬から5月中旬に活動のピークが見られた。それに対してオキナワスジボタルは年2回、5~6月に加えて、9~10月に活動のピークが見られた。日消長に関しては、両種とも多くの地点において日没直後が活動のピークであったが、クロイワボタルにおいては街灯がある地点で深夜帯に活動のピークが観察された。そこでは、街灯が点灯していた2013年には消灯直後の深夜帯に活動のピークが見られたが、街灯が点灯されなかった2014年は日没直後に活動のピークが見られた。これらのことから、深夜帯に観察されたクロイワボタルの活動は人工光の影響によって活動時間帯が遅れたものであると考えられる。
  • 足立 高行, 桑原 佳子, 高槻 成紀
    原稿種別: 原著
    2016 年 21 巻 2 号 p. 203-217
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    過去10年でシカ(ニホンジカ)が増加した北九州において、シカによる植生変化が直接・間接にテンの食性に及ぼす影響を示すために、福岡県南部の籾岳において2004年から2014年までの11年間に採集した7,091個のテンの糞を分析した。シカが増加した11年間にテン糞中のシカの毛の出現頻度は上昇する一方、キイチゴ類や一部の昆虫の出現頻度は低下した。出現頻度は果実が75.6%と最も高く、次いで昆虫類が27.5%、哺乳類が12.4%で、そのほかの8食物群は5%未満であった。果実は5、6月に約60%、9月以降は90%以上と非常に高頻度であった。昆虫類は7月に90%、9月まで40-50%で、それ以外は20%程度であった。哺乳類の出現頻度は春に約40%で、その後減少した。出現頻度が高かった(<5%)果実はサルナシ、ムベ、クスノキ、キイチゴ属、サクラ属、ムクノキ、ヒサカキであった。これらには、サルナシやムベのように果実が大きく、色が地味で、匂いの強い哺乳類散布タイプのほか、キイチゴ類、ヒサカキなどのように果実が小さく、色彩の豊かな鳥類散布タイプもあった。これらの多くは林縁に生育する植物であった。
調査報告
  • 松本 祐樹, 森 貴久
    2016 年 21 巻 2 号 p. 219-226
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    1998年から神奈川県において、本来は中国に分布するアカボシゴマダラ名義タイプ亜種Hestina assimilis assimilisが確認されている。アカボシゴマダラ幼虫の食餌植物は在来種であるゴマダラチョウH. persimilis japonicaとオオムラサキSasakia charondaと同じエノキCeltis sinensis Persであるため、在来種との食物資源をめぐる競合が危惧される。山梨県でのアカボシゴマダラの侵入については報告例が少なく、現在の分布状況や個体数密度は不明である。また、越冬して定着しているかについてもわかっていない。本研究は、2012年から2014年に神奈川県から山梨県県央部にかけてのアカボシゴマダラの幼虫の分布と山梨県での越冬の可能性について明らかにした。アカボシゴマダラの山梨県での分布は山梨県県央地域まで確認されたが、生息率は山梨県県央地域と東部地域は神奈川県地域に比べて低く、県境地域ではその中間だった。また、自然下でも実験下でも山梨県内で越冬できることが確認されたが、自然下での生存率は8%と低かった。これらの結果から、アカボシゴマダラは山梨県県央部にまで徐々に分布を拡大していること、および山梨県での越冬は生理的には可能だが、自然下では生理的要因以外の要因で越冬しにくくなっていることが示唆された。今後、山梨県内でのアカボシゴマダラの生息率が上昇すれば、在来種蝶への悪影響が懸念される。
  • 渡部 晃平
    2016 年 21 巻 2 号 p. 227-235
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    水田に生息する水生昆虫の保全のための基礎知見を得ることを目的として、愛媛県の南予地域において野外実験を行い、水田の水利構造上の違い(明渠の有無)とコウチュウ目およびカメムシ目の水生昆虫の群集組成の関係を調査した。田植直後から稲刈り前までの期間に採集された水生昆虫の平均個体数の比較により、明渠では水田の中の本田部分に比べて水生昆虫の個体数が多く、明渠の有無により水田における水生昆虫の群集組成は異なることが示唆された。本田部分で多い種は、ヒメゲンゴロウ、コシマゲンゴロウ、キイロヒラタガムシ、ヒメガムシ、ゴマフガムシであった。これらは、水田で繁殖を行う種が大半を占めており、繁殖環境として明渠よりも本田が適しているものと考えられた。明渠で多い種は、コガシラミズムシ、マダラコガシラミズムシ、コツブゲンゴロウであった。コガシラミズムシとマダラコガシラミズムシは、藻類を食べることが知られていることから、植生が豊富な明渠に集まったものと考えられた。コツブゲンゴロウは、乾期の少ない水域を繁殖環境としており、ため池や湿地の代替的な環境として明渠が選択されたものと考えられた。
保全情報
  • 東 広之
    原稿種別: 保全情報
    2016 年 21 巻 2 号 p. 237-241
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    2015年9月に国連で採択された2030アジェンダの持続可能な発展目標(SDGs)とターゲットには、生物多様性や生態系保全に関する国際目標が含まれている。本稿では、それらの内容について紹介するとともに、愛知ターゲットとの比較により特徴の一端を指摘する。生物多様性や生態系保全に関するターゲットは、農業、水と衛生、都市と人間居住、海洋・海洋資源、陸域生態系の5つのSDGsに含まれていた。特に、海洋・海洋資源(SDG14)と陸域生態系(SDG15)の目標には、それぞれ10個と12個の生物多様性や生態系保全に関するターゲットがあった。2030アジェンダのターゲットには、愛知ターゲットの目標と共通するものがあったが、独自のものとして、保護対象種の密猟及び違法取引の撲滅や山地生態系の保全、世界遺産の保護・保全などがあった。SDGs・ターゲットでは、生物多様性や生態系保全が、持続可能な発展にとって重要な目標の一つとして位置づけられていた。
意見
  • 佐々木 宏展, 大西 亘, 大澤 剛士
    原稿種別: 意見
    2016 年 21 巻 2 号 p. 243-248
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
    近年の保全生態学において、研究者が非専門家である一般市民と共同で調査等を行う「市民科学」(Citizen Science)は、有効な研究アプローチとして受け入れられつつある。しかし、市民科学は本来、市民が主体の活動であり、成果を研究者らが論文としてまとめることを目的とした活動は、市民科学が持つ意味のごく一部にすぎない。市民科学という言葉が定着しつつある今日、これを短期的な流行で終わらせないために、市民科学における研究者、市民それぞれの役割やあるべき姿について再考することは有意義である。筆者らは、中学校教諭、博物館学芸員、国立研究開発法人研究員という異なった立場から市民科学について議論し、研究論文につながる、つながらないに関係なく、全ての市民科学には意義があり、成功、失敗は存在しないという結論に達した。本稿では、上記の結論に達するまでの議論内容を通し、筆者らの意見を述べたい。
  • 2016 年 21 巻 2 号 p. App1-
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
  • 2016 年 21 巻 2 号 p. Toc2-
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/07/17
    ジャーナル 認証あり
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