診療所へ通院する2 型糖尿病患者の食生活改善のために、専門家による個人に適切な情報を提供する栄養教育プログラムが必要であると考え、⌈食事改善プログラム“カロリーママ” ⌋を開発し、このソフトを用いた非対面型個人対応食生活改善プログラムを作成した。プログラムの有効性と問題点を明確にするために、第一段階として、対象者のプログラム導入前の食生活改善意欲レベル、食事内容の問題点、プログラム参加にあたり期待すること等の実態を把握することを目的とし、臨床検査値、問診票、自己記入式の食事日記から得られる情報をもとに、調査を行った。
結果、1) 血糖コントロールのみでなく、肥満改善も必要な集団であった。2) 食事や健康に関する情報を的確に利用できていない者が多かった。3) 食事内容について、食品では野菜、栄養素的には糖質・脂質を多く含む食品に対して⌈自分の適量⌋の把握が不十分であった。また、⌈主食・主菜・副菜のバランス⌋が理解・実行されていなかった。
以上のことから、これらの内容を考慮した食生活改善指導が必要であることが分かった。今後は、把握できた問題点が、プログラム参加により改善されていくかを調査し、プログラムの有効性と問題点を明確にする必要性がある。
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