日本栄養士会雑誌
Online ISSN : 2185-6877
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53 巻, 2 号
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  • 橋本 令子, 村田 光範
    2010 年 53 巻 2 号 p. 139-144
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/12/27
    ジャーナル フリー
    小児期のメタボリックシンドローム対策としての的確な診断と管理は重要である。そこで、われわれは、Excel(Microsoft 社)をベースにした「パーセンタイル成長曲線・身長Z スコア曲線・肥満度曲線・BMI 曲線を用いた子どもの健康管理」プログラムを開発した。このプログラムを用いた症例報告として、小児科肥満専門外来に通院する肥満児に対し、管理栄養士が個別指導する際に本プログラムを活用し、その有用性を検討した。本プログラムを小児科肥満専門外来の個別栄養指導時に使用した結果、プログラムを用いて身長・体重成長曲線やグラフを提示することは、視覚的にわかりやすい経過を指導時に患者と共有しながら確認することができるだけでなく、肥満の持つ意味を保護者や小学校高学年以降の子どもにわかりやすく説明できることが利点であると考えられた。また、提示した症例で示されるように、効果的な治療が可能となることが期待できる。
  • 諸口 陽子, 稲山 貴代, 山田 裕理子, 竹内 房江, 大西 紀子, 柴田 叔毅, 岡 純, 池本 真二
    2010 年 53 巻 2 号 p. 145-151
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/12/27
    ジャーナル フリー
    A 特別養護老人ホームにおける全入居者、男性8 名(84 . 3±8 . 3 歳、平均±SD)、女性36 名(86 . 9±8 . 2歳)を対象に、体重変動ならびに食関連QOL と栄養ケア評価項目との関係を検討した。BMI による評価では、45% の入居者がBMI<18 . 5 kg/m2 で中リスクであった。しかし、多くの入居者が観察中、体重変動によりリスク判定が変わった。継続して記録された体重の変化を視覚化すると、(1)新規入居直後の減少、(2)季節変動、(3)体重が一定、(4)ゆるやかな下降に分類できると考えられた。食関連QOL は、この体重変動グラフの傾きや、低栄養、日常生活動作能力、抑うつ度と関連が見られた。栄養状態の主要な評価項目である体重の視覚化は、多職種スタッフの共通情報としての価値が高いと考える。
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