慢性腎臓病(CKD)ステージG4の患者を対象に、集団栄養食事指導としての料理教室に継続参加した9人(継続参加群)と不定期・非参加した8人(非継続参加群)において、料理教室初回参加時から12、24、36カ月後のCKD進展およびCKD進行因子との関連について検討した。1年間当たりの平均推算糸球体濾過量低下速度は継続参加群が非継続参加群に比べて有意に低値であった。血中尿素窒素(BUN)、血中尿素窒素/血清クレアチニン比、血清無機リンにおいても継続参加群が有意に低値な傾向であった。その他の臨床的データにおいては有意な差は認められなかった。医師からの指示エネルギー量・指示たんぱく質量、個人栄養食事指導回数でも有意な差は認められなかった。料理教室に継続して参加することが、食事療法の実践および継続につながり、CKDステージG4の進展を抑制する可能性が示された。