北関東医学
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49 巻, 1 号
選択された号の論文の11件中1~11を表示しています
  • 高玉 真光, 渡辺 孝, 家崎 智
    1999 年 49 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    平成7年度の都道府県人口ならびに群馬県における平成7~9年度の市町村別人口から超高齢者率 (「90歳以上人口」÷「65歳以上人口」×100) を算出した.全国的にみると超高齢者率の伸びは各都道府県とも男より女のほうが著しく, 今後の超高齢者の増加は女性に著明で, 男女差は一層拡大することが推測される.重回帰分析では超高齢者率に対する影響が大きい県勢は14歳身長と平均気温であることが示された.前者は思春期年齢の反映と思われる.
    群馬県内の検討では人口が少ない町村を多数抱えているため, 市町村別にみた短期的変動を真の推移とは判断しかねる.平成4~9年度を一括して当県の長寿地区を再評価したが, 市町村勢との関連について新たな知見は得られていない.
  • 石川 進
    1999 年 49 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    世界における移植医療のメッカであるピッツバーグ大學で, 心肺移植に関して研修する機会を得た.臨床の現場, それも世界の最先端をいく施設で貴重な経験をすることができた.臓器移植は重症末期患者の治療法として既に確立されている.しかし, この数年心臓移植の件数は減少傾向にあり, ドナー (臓器提供者) 不足が大きな問題となっている.同大学ではドナー不足に対処するため, 移植患者に対する人工心臓装着による治療成績の向上と片肺移植の適応拡大がなされていた.移植は外科医のみならず各科専門医やコメデイカルが同時に参加する総合医療であり, 多くのマンパワーと経費を必要とする.今回の留学での見聞から米国における移植医療の実際に関して報告し, 加えて臓器移植再開に向けて, 我が国における医学的・社会的基盤とその問題点に関して考察したい.
  • 小板橋 喜久代, 柳 奈津子, 木暮 総子, 金子 由美子
    1999 年 49 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    不適切な高さの頭部枕が睡眠に影響し, 時に幾つかの身体症状を引き起こす可能性があると指摘され枕への関心が高まっている.本研究は群馬大学病院の看護用具検討委員会で検討された新規枕の導入に際し, その適正さを検討する目的でアンケート調査を実施した.調査対象は, 7部門の成人病棟入院中の患者74名である.頸椎の前彎の深さと枕の高さとの関連から, 従来の枕と新規の枕の使用感について評価回答を得たところ, 旧枕と新規枕への評価は, 頸椎弧の深さにより差のある傾向が認められた.頸椎前彎の深い者も含めて新規の枕への評価が上がり, 枕に関連すると思われる身体症状と眠り難さの訴えが減少した.枕の高さの評価には, 枕の当て方も関連しているものと思われた.
  • 移植成績を中心に
    大和田 進, Javier Bueno, 石井 智博, Luther Sigurdsson, Samuel Kocoshis, George ...
    1999 年 49 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    トーマススターツル移植施設における, 免疫抑制剤タクロリムスを使用した1990年から1998年までの小児小腸移植64例68回の患者とグラフト生存, 拒絶反応などの成績について報告する.小腸不全の内訳は腸捻転 (n= 18), 腹壁破裂 (n= 16), 腸閉鎖 (n= 8), 壊死性腸炎 (n= 7), 腸管偽閉塞症 (n= 6), ヒルシュプルング病 (n=4), microvillous inclusion disease (n= 3), ポリポーシス (n= 1) および外傷 (n= 1) であった.移植手術は, 小腸単独移植 (n= 19), 肝小腸複合 (n= 39) および多臓器移植 (n= 10) であった.現在まで33グラフトが生存しており, 5年の患者とグラフト生存は59%および53%であった.年齢別のグラフト5年生存率は2歳未満43%で, 10歳以上が89%と最も良好であった.小腸単独, 肝小腸複合と多臓器移植の5年グラフト生存は67%, 46%と35%であった.小腸の急性拒絶反応は100%, 肝臓のそれは38%にみられ, 一か月以内の拒絶反応は小腸80%, 肝臓14%であった.ステロイド抵抗性の拒絶反応によるOKT3の投与は小腸単独に多かった.グラフト摘出は10例で.原因は拒絶7例, 膵炎, PTLD (posttransplant lymphoproliferative disease) と肝動脈血栓症が各々1例であった.再移植は計5例で, 3例は拒絶や敗血症, PTLDで死亡した.Graftversus-host disease (GVHD) は10例に発生し, この内3例は拒絶によるグラフト摘出後に見られた.Exfoliative拒絶は12例, 14グラフトにみられ, 8人が死亡し, 10グラフトが喪失した.グラフト喪失は36例 (52%) にみられ, 原因は急性拒絶9例, PTLD9例, 手術手技的合併症6例, 感染と敗血症7例, 拒絶とPTLD3例, 膵炎と不明が各1例であった.現在, 33例中31例 (94%) のグラフトが経口摂取のみで生存している.
    小腸移植は腎, 肝, 心移植と較べ, 手術合併症や高頻度, 高度の拒絶反応により, 患者やグラフト生存も不良であるが, 現状では, TPN合併症を有する不可逆性小腸不全症の唯一の治療法である.しかし, 拒絶反応に対する過剰な免疫抑制はEBV感染症を招きPTLDの誘因となり, 逆に過小な免疫抑制で拒絶やrebound拒絶を引き起こす, 非常に安全域の狭い実験段階の治療である.
  • 石川 進, 森下 靖雄, 小谷野 哲也, 浜田 芳郎, 坂田 一宏, 狩野 基, 行木 太郎, 山田 泉, 中沢 克彦
    1999 年 49 巻 1 号 p. 33-37
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
    心筋梗塞後の重症心不全症例に対してDor手術を行い, 良好な結果を得た.患者は74歳の男性で, 1992年に左前下行枝領域の心筋梗塞を発症し, 以後内科的治療下にあった.1997年12月以降心機能が著明に悪化し, 1-2カ月に1度心不全, 胸水貯留で入退院を反復していた.1998年6月手術目的で当科に入院した.術前造影では, 左室前壁が広範囲に無動化しており, 心尖部には瘤化と壁の非薄化がみられた.術前の左室駆出率は28%であった.冠動脈造影では, 左前下行枝 (#6) に75%狭窄があったが, 右冠動脈及び回旋枝に有意の狭窄はなかった.手術では, 心尖部より左室を切開し, 左室の前壁・後壁へと延長した.左室内腔の繊維化部分を同定後, 乳頭筋付着部のレベルでタバコ縫合を用いて左室腔を内部より縫縮した.残存開口部 (径2.5cm) に人工血管の一部を用いたパッチを連続縫合で縫着後, 左室切開部を縫合閉鎖した.冠動脈は左前下行枝 (#8) に左内胸動脈を吻合した.術後経過は良好で, 左室駆出率は43%へと改善した.術後造影検査では, 左室腔の縮小と収縮能の改善が得られた.Dor手術は虚血性心筋症患者に対する心臓移植の代替もしくは移植までのブリッジとして有用と考えられる.
  • 安田 年博
    1999 年 49 巻 1 号 p. 39-41
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 福田 利夫
    1999 年 49 巻 1 号 p. 43-45
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 倉林 均
    1999 年 49 巻 1 号 p. 47-49
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 大谷 嘉己
    1999 年 49 巻 1 号 p. 51-52
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 49 巻 1 号 p. 53-54
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
  • 1999 年 49 巻 1 号 p. 55-56
    発行日: 1999/01/01
    公開日: 2009/10/15
    ジャーナル フリー
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