情報地質
Online ISSN : 1347-541X
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10 巻, 3 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 林 大五郎
    1999 年10 巻3 号 p. 129-142
    発行日: 1999/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    passiveな楕円体の歪マーカーを用いた平均法による3次元歪解析の精度が、初期歪マーカー楕円体の軸比が正規分布する場合に、3つの因子 (1) マーカーの数 (2) マーカーの軸比の平均 (3) マーカーの軸比の標準偏差、とどう関係しているかを調べた。変形場としては (i) 純粋剪断 (ii) 体積変化のないtranspression (iii) 単純剪断、の3つを仮定した。結果は (1) 歪マーカーの数が多いほど歪解析の精度が高い。しかし歪マーカーの数が300をこえると精度に変化はない。 (2) 歪マーカーの軸比の平均が1に近いほど、歪解析の精度は高い。 (3) 歪マーカーの軸比の標準偏差が小さいほど歪解析の精度は高い。これらの結果は3つの変形場でほぼ同様に成立する。しかしtranspressionと単純剪断では、変形につれ歪解析の精度は高くなるが、純粋剪断では変形につれて精度は変化しない。
  • 登坂 博行, 岩井 卓, 伊藤 一誠, 長冨 功
    1999 年10 巻3 号 p. 143-153
    発行日: 1999/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    流出解析や地下水解析など自然スケールの水理解析では, 計算機能力の制約の中で, なるべく適切に複雑な地形上・地層内の流れを表現することが必要となる.著者等は, 配列方向, 疎密などが領域形状に適合するような離散格子システムを「ばね・質点ネットワークモデル (Spring-Mass Network Model: SMNET) 」を用いて形成する方法を開発した.SMNETは, 質点同士がばねで連結されたネットワークであり, 地表面にかぶせられると, 地形の凹凸に従った質点の重力方向への移動とばねの張力による干渉により, 次第に系の全エネルギーが緩和され, 水理計算にある程度適合した格子システムが得られる.本論文では, SMNETを動かすための基礎となる地形デジタイズの方法, 及びP-splineによる領域内任意点標高計算方法について述べると共に, SMNETの詳細, および実流域の適合格子を作成した例を示した.
  • 木戸 ゆかり, 鶴 哲郎, 朴 進午, 東方外 志彦, 金田 義行, 河野 芳輝
    1999 年10 巻3 号 p. 155-167
    発行日: 1999/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    海洋地球科学データが蓄積し, 様々なデータを管理でき, 応用性/汎用性の広い機能を持ったデータベースの構築が求められている.海底下深部構造フロンティアでは, 次のようなデータベース構築を目指している.すなわち, データ精度の判別ができ, 多様な海底下の構造解析法を提供し, 入出力機能や可視化に優れた支援ツールを搭載したデータベースである.フロンティアプロジェクトの目的として, 重点的に海溝付近の過去の変動史~現在の現象~未来の予測をするため, 多角的にデータを収集し, 集約した機能を持つ目的指向のデータベース利用が必条である.地震データ, ポテンシャルデータ, 地殻構造, 熱的構造データを活用し, 日本周辺のプレート運動や地震活動シミュレーションの基礎データを提供し, 信頼性のある深部構造モデルを確立するための支援ツールとして利用することになる.モデルと現実の海底下の地殻変動との検証を重ね, より具体的かつ現実的なシミュレーションを目指しつつ, データベースの内容もグレードアップさせていくのが目的である.
  • Maneesh SHARMA, Shikha SHARMA, Zahid Ali KHAN, Indra Bir SINGH, Pradee ...
    1999 年10 巻3 号 p. 169-185
    発行日: 1999/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    The Middle Siwalik sediments of Jammu area consists of seven major lithofacies. A statistical analysis of lithofacies sequence using partial independence and entropy models reveals development of distinct cyclic order during deposition.
    The upward transition path of lithologic states typical for this sequence is as follows: Planar cross-bedded sandstone (A) → Trough cross-bedded sandstone (B) → Mixed planar and trough cross-bedded sandstone (C) → Ripple cross-bedded sandstone (D) → Mottled silty sandstone (E) → Clayey siltstone (F) → Heterolithic siltstone (G) → Planar cross-bedded sandstone (A) .
    This sequence is an asymmetrical cycle and can be identified into facies which are a result of deposition in channels (lithofacies A-E), flood-plains (lithofacies F) and interfluve areas (lithofacies G) . Entropy plots of the E (pre) and values of each lithological state correspond to the type A-4 category (Hattori, 1976), signifying lower and upper truncated asymmetrical cycles. The value of E (system) falls within the boundary allocated for fluvial-alluvial succession.
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