情報地質
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14 巻, 4 号
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論説
  • 中村 貴子, 正路 徹也
    原稿種別: 論説
    2003 年 14 巻 4 号 p. 277-284
    発行日: 2003年
    公開日: 2005/06/30
    ジャーナル フリー
    傾斜面の法線ベクトル(すなわち,斜面ベクトル)をHSI円錐カラーモデルの底面に描いたウルフ網上の点に対応させることにより,斜面ベクトルは地図上の一点に色で表示される.したがって,傾斜方向と傾斜量の空間的分布が同時に表現される.この図は,単独で傾斜方向,傾斜量,地形の変化を表現することが可能で,断層やその他の線形構造,環状構造などの特徴的地形の抽出に適している.また,斜面ベクトル図で着色した地形表面の立体視対を作成すると,特徴的地形の抽出がさらに容易になる.
  • 正路 徹也
    原稿種別: 論説
    2003 年 14 巻 4 号 p. 285-299
    発行日: 2003年
    公開日: 2005/06/30
    ジャーナル フリー
    地球科学的調査を最適化することを念頭に,地球情報の評価について検討した結果,1)情報は分散でもエントロピーでも評価できるが,2)情報が多くの項目に分類されている場合分散は0.5に収束するのに対し,エントロピーは発散することから,エントロピーによる評価の方ほうが優れていると結論できる.簡単なモデルによると,低解像力の手法で地域全体を調査するより高解像力の手法で部分的に調査する方が有利な場合があることが示される.しかし,このような場合は極めて稀で,実際の調査では,最初に低解像力の手法を適用して対象地域を絞り込み,順次高解像力の手法を適用すべきであるという当然の結論も,このモデルは示している.
システム・ソフトウェア開発
  • 野島断層周辺データへの適用例
    Pervukhina Marina, 桑原 保人, 伊藤 久男
    原稿種別: システム・ソフトウェア開発
    2003 年 14 巻 4 号 p. 301-310
    発行日: 2003年
    公開日: 2005/06/30
    ジャーナル フリー
     地震の震源,活断層等の地震学上重要な空間データと時系列データである地震波形データとを同時に扱えるデータベースシステムを開発し,1995年兵庫県南部地震で活動した野島断層周辺の地震学的データに適用した.データベースシステムは波形データと震源データに関わるリレーショナルデータベースを核とし,震源位置,活断層,地形等の空間情報の作図,波形データのプロットを用意に行うためのグラフィックユーザーインターフェースを備えている.扱える地震波形データはボアホール用のアレイ地震計,地表のアレイ地震計のデータの2種類を選択できる.このように空間データと時系列データを同時に扱える解析システムはこれまであまり知られていない.これにより,例えば活断層上に並ぶ震源データをコンピュータ画面上から指定し,それに対応する波形データを容易に選択することが可能になった.
短報
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