情報地質
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3 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 菅野 強, 佐々 宏一, 山本 憲治, 井上 勝之, 荒井 英一
    1992 年 3 巻 1 号 p. 1-14
    発行日: 1992/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    地表からの電気探査による地殻内計測は, 色々な導電性や絶縁性の探査対象物を見つけ出し, 帯水層, 断層, 塊状鉱体, 水平や垂直構造および他の複雑な環境などの地質構造の性質を判断するのに, かなり活用されている.
    しかしながら, 地表からの探査法は, 探査したい領域がかなり深かったり, 小さかったりすると, 局部的な対象物や導電性被覆層のある地域では十二分に活かされない.さらに, 地表からの方法の探査感度は, 地表浅層異常や局部ノイズ構造によって乱される.近年では, 計算機モデリングが現地での応用と密接に, かつ, 容易に実行されるようになっている.しかも, 三次元モデリングも地質問題をシミュレートするためにしばしば用いられるようになっている.もちろん, ボアホールを利用する地下情報計測の研究では, 計算機三次元モデリングは結果解釈やなどのために有効に用いらている.本論文は, まず, 新しい電気探査による地殻内計測とそのトレンドについて概説している.つぎに, ボーリング孔を利用する電気探査の例題が, 単一のボーリング, 一本のボーリング孔と地表や二本のボーリング孔を利用するポール・ポール法, ポール・ダイポール法やダイポール・ダイポール法に対する典型的な比抵抗擬似断面を示すために選ばれている.さらに, 探査対象物による地下情報の抽出・強調について二, 三の観点から三次元モデルを用いて議論されている.新しい地殻内計測の高精度化, そして高信頼化が目指されている.
  • 中田 文雄
    1992 年 3 巻 1 号 p. 15-29
    発行日: 1992/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    大谷石採取場跡地観測システムの目的は, 跡地周辺の岩盤が部分的に崩壊する時に発生する「野外AE」を観測し, 発生した位置の解析結果や発生頻度グラフなどから, 岩盤崩壊の最終段階である陥没を事前に予知することである.その目的を達成するために, 以下の特徴を持つ地盤情報データベースを構築した.
    (1) 3次元情報を持つディジタル地図の採用により, 最も必要な部分だけの情報を選択 (検索) して, 様々な形で表現することができる.
    (2) ベクトル地図情報の他に, グリッド地図情報の2種類を採用することで, 任意の地形断面図を描くことが容易になった.
    (3) ディジタル地図情報は, 3次元立体図の作成が可能である.
    (4) それぞれの地図には, 野外AE発生位置を重ね描きできるため, 岩盤崩壊の機構を考察する上で, 重要な情報を短時間に提供できるようになった.
    (5) 運用するハードウエアはパソコンであるため, 全く同じシステムを低価格で複数構築することができる.従って, データを転送 (コピー) することにより, 色々な場所で全く同じ情報を共有でき, 専門家が分散したままデータを検討できる環境にある.
  • 岩橋 純子
    1992 年 3 巻 1 号 p. 31-37
    発行日: 1992/03/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
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