情報地質
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33 巻, 4 号
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表紙(情報地質 第33巻 第4号)
目次
技術ノート
  • 金子 純二, 笠谷 貴史
    原稿種別: 技術ノート
    2022 年 33 巻 4 号 p. 87-94
    発行日: 2022/12/25
    公開日: 2022/12/25
    ジャーナル フリー

    伊豆-小笠原弧の東青ヶ島海丘カルデラの既知海底熱水活動域において,海底広域研究船「かいめい」に搭載した中深海用マルチビーム音響測深機(Multibeam echo sounders:MBES)を使用し,発振周波数を70~100 kHzに設定しプルーム調査を行い,高分解能の水柱部の音響散乱データを取得した.音響散乱を定量的に解釈するため逆距離加重(Inverse Distance Weighting:IDW)法により散乱強度を要素としたボクセルモデルを作成し,複数の音響散乱を発生要因ごとに識別した.本研究で着目した音響散乱は,基部がチムニーやマウンド周辺に位置し,形状は底辺が幅約80 m,高さ約190 mの円錐形状であり,散乱の消失水深は約560 mであった.また,散乱強度構造は基部が約20 dBとなり水塊との境界は約9 dBであった.これまで確認されている沖縄トラフの音響散乱との類似点から,今回検出した音響散乱は,海底熱水活動に由来したCO2 液滴によるものと判別した.伊豆-小笠原弧における高周波MBES による船舶プルーム調査手法とボクセルモデルによる解析手法の有効性を示した.

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『情報地質』第33巻総目次
「情報地質」原稿整理カード、保証書、入会申込書、編集後記
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