情報地質
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11 巻, 4 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ―海洋科学技術センター海底下深部構造ブロンティアデータベースの応用例として―
    木戸 ゆかり
    2000 年 11 巻 4 号 p. 223-233
    発行日: 2000/12/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    南シナ海北部の大陸海洋遷移域に見られる地磁気・重力異常の変化および地殻構造から, 海洋性拡大前のリフティングと大陸の引き延ばし過程について, 考察を行った.遷移域における地磁気異常および重力異常は, 陸側から海側にかけてシャープな正一負異常が観測される.その地殻下部には, 7.0-8.0km/sといった地震波速度の速い層の存在が確認された.磁気異常の解析から, 北緯18°付近に, 海洋性地殻を主たる磁性体とする北限があり, 磁気異常11と同定されたことより, 南シナ海は, 漸新世後期 (32Ma) に南北方向に拡大を開始したと考えられる.現在得られるすべてのデータのコンパイルには, 最近開発したフロンティアデータベースシステムを活用した.一海域の特徴を総合して判断するためには, 精度の揃ったデータの一元化が必要であり, 多角的な解析を行うことにより発達史の議論が可能となる.
  • 露頭構造の数式化に関する考察
    河西 秀夫
    2000 年 11 巻 4 号 p. 235-240
    発行日: 2000/12/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    地質調査では露頭の記載が重要である.調査が進むにつれて観察記録の数が多くなり, 観察結果の整理が大きな負担になる.このため, 露頭リストだけでなく, 露頭データを整理検討できる露頭データベースの開発が必要になる.
    カード型データベースを前提として集合論を使用した露頭構造の数学的モデルを検討し, ラベル付き有向グラフD (V, A) の概念を露頭構造に適用した.この場合, 節点Vが地層の識別名の集合に, 辺Aが地層間の接触関係の集合に相当する.このラベル付き有向グラフを使用すると, 地質構造記載言語が導入でき, 露頭で観察される地質構造が数学的に表現できる.また, 地質構造記載言語を使用するとある地域の露頭群からその地域の地質構造の中間モデルが作成できる.一方, 二項関係を使用すると、各地層の特徴や接触面の特徴が地質構造に関連付けて表現できる.
  • 塩野 清治, 升本 眞二, 坂本 正徳, 八尾 昭
    2000 年 11 巻 4 号 p. 241-252
    発行日: 2000/12/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    地質調査の基本的手続きをコンピュータ処理の観点から分析し, 地質図作成過程を空間情報, 定性的情報, 関係情報を組み合わせたデータ処理の流れとして定式化した.野外調査から層序区分までの作業では専門家の観察や判断が基本となるが, それ以降の3次元地質モデルを構築して, 地質図として可視化するまでの作業はコンピュータによる機械的処理が可能であることを, 単純な地質図作成問題を使って例示した.したがって, 野外調査から層序区分に至る専門家の作業をサポートするコンピュータシステムの開発がコンピュータによる地質図作成システムの構築に向けて今後の重要な課題となる.
  • 2000 年 11 巻 4 号 p. 253-261
    発行日: 2000/12/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
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