医療と社会
Online ISSN : 1883-4477
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ISSN-L : 0916-9202
32 巻, 3 号
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巻頭言
〈産官学少人数懇談会概要〉
第1回「コロナ禍を踏まえ,医薬品流通・産業の在り方を考える」
講演
自由討議
〈産官学少人数懇談会概要〉
第2回 「今回のコロナ禍を踏まえて,オールジャパンで創薬力を高めるために日本の産官学 それぞれの機能と連携をいかに強化するか」
講演
自由討議
〈産官学シンポジウム2022 講演録〉
「日本の創薬力強化に向けた産官学の役割と連携-コロナ禍に学ぶ連携強化とプラットフォーム構築の重要性-」
開会挨拶・来賓挨拶
座長基調講演
講演
パネルディスカッション
研究ノート
  • 欧米先進国との比較を通して
    坂本 秀樹, 安川 文朗
    2022 年 32 巻 3 号 p. 405-418
    発行日: 2022/10/27
    公開日: 2022/11/09
    [早期公開] 公開日: 2022/10/14
    ジャーナル フリー

    超高齢化社会を迎える日本にとって,日常生活のQOLや生産性を低下させるだけでなく,認知症発症の要因となり得る難聴の対策は喫緊の課題の一つである。しかし,難聴対策として有効な補聴器の装用率は,他の先進国と比較して日本が著しく低く,補聴器の普及について改善の余地が大きい。補聴器はこれまで聴覚障害者のための福祉補装具の一つとして認識され,流通やビジネスの視点からはほとんど議論されてこなかった。欧米先進国では認知症発症抑制への期待や技術イノベーションによる補聴器の機能向上から装用対象者の拡大が進み,補聴器ビジネスの潮流に変化が生じつつある。世界の補聴器の99%は欧米のメーカーが生産しており,日本でも輸入補聴器のシェアは70%を超えることから,今後,海外の補聴器ビジネスの変化が,日本のそれにも大きく影響を与えることが予想される。そこで本稿では,これまであまり議論されたことが無かった日本の補聴器ビジネスに焦点を当て,欧米の現状と比較しながら,今後その規模が拡大してゆくと考えられる日本の補聴器業界のビジネスモデルにおける現状の分析と課題,および今後の展望について検討を行った。

  • 地域での役割選択や積極的な機器投資及び病棟管理の財務的帰結
    荒井 耕, 古井 健太郎
    2022 年 32 巻 3 号 p. 419-433
    発行日: 2022/10/27
    公開日: 2022/11/09
    [早期公開] 公開日: 2022/10/14
    ジャーナル フリー

    救急告示病院としての告示や在宅療養支援病院としての届出という病院の地域での役割に関する経営方針や,高額な医療機器設備への投資方針,入院病棟管理に関する経営方針は,病院の財務状況に影響を与えている可能性が高い。そのため,とりわけ厳格に経営的自立性が求められる医療法人病院にとっては,これらの病院経営方針が財務的にどのような影響をもたらす可能性が高いのかを把握して経営上の知見を得ることが大切である。また診療報酬政策や病院経営支援の政府担当部局にとっても,こうした経営方針による病院財務への影響状況を把握することは重要である。しかしながら,従来,こうした病院経営方針による財務的影響について,損益面でさえも基本的に明らかにされてこなかった。そこで本稿では,病院を一つのみ経営する医療法人病院群を対象として,各種要因間の影響を統制しつつ,各経営方針が採算性・資産効率性・資産収益性の各財務側面に有意な影響を与えているかを検証した。その際,前回の医療介護同時改定前後という制度環境を若干異にする二つの経営環境下で検証することで,各経営方針の財務的影響の制度環境によらない一貫性も確認した。本研究により,各制度環境の下での各種経営方針の多様な財務側面への影響が明らかにされるとともに,特定の経営方針の特定の財務側面への影響の根深さも明らかとなった。

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