医療と社会
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33 巻, 2 号
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巻頭言
〈医療政策ヒストリー座談会録〉
第9回「2002(平成14)年薬事法改正」
自主研究事業報告書
研究ノート
  • 複数の立場の視点に基づく質的内容分析
    川口 敬之, 阿部 真貴子, 山口 創生, 五十嵐 百花, 小川 亮, 塩澤 拓亮, 安間 尚徳, 佐藤 さやか, 宮本 有紀, 藤井 千代
    2023 年 33 巻 2 号 p. 257-270
    発行日: 2023/08/29
    公開日: 2023/09/23
    [早期公開] 公開日: 2023/08/23
    ジャーナル フリー

    目的:精神保健福祉に関わる複数の立場の者が「患者・市民参画(Patient and Public involvement:PPI)」による研究を想定した際に,参画する研究段階や研究テーマについて,どのような考えを持っているかを明らかにすることを目的とした。

    方法:対象は,当事者,家族,支援専門職,行政職員,研究者の立場の参加者37名とし,半構造的なフォーカスグループインタビューを実施した。インタビューでは,PPIによる研究に対し,『どの研究段階で共同したいか/共同できるか』および『研究テーマや方法によって共同したい気持ちは変わるか』に関する参加者個人の考えを聴取した。質的データは,質的内容分析に基づきカテゴリー化を行った。

    結果・考察:研究段階に関する【研究段階によるPPI実施の可能性】および【各研究段階におけるPPI実施に関する見解】の2領域では,全ての研究段階で共同することの意義とともに,当事者や家族による柔軟な参加の許容が望まれるとする見解や,研究段階における当事者や家族の参画の意義や課題感が示された。また,研究テーマによるPPI実施についての具体的な意見に基づいた【研究テーマによるPPIの実現可能性】および【PPIに基づく研究が有効または実施が期待される研究テーマ】の2領域が生成された。精神保健福祉研究におけるPPIの普及に向け,成功事例の蓄積や解決策の検討を行うべき課題が提示された。

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