日本食品保蔵科学会誌
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23 巻, 2 号
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  • 楠 喜久枝, 藤田 守, 松隈 美紀, 馬場 良子, 三成 由美, 田所 忠弘, 印南 敏, 前川 昭男
    1997 年23 巻2 号 p. 65-75
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    カキ茶の原料となるカキの葉中の食物繊維の存在状態を明らかにするために, 種々の試料を用いて, 形態学的, 組織化学的及び分析化学的な面から検討を行った。
    1. カキの生葉の横断面には, 上面の表皮, 棚状組織海綿状組織及び下面の表皮の4層の組織が観察された。表皮細胞の細胞壁及び上面の表皮細胞の液胞に多糖類の強い呈色反応が認められた。
    2. 5月及び7月葉の組織化学的観察結果を9月葉と比較すると, 5月及び7月葉において多糖類の強い呈色反応を認めた。酸性ムコ多糖類様物質は各層の細胞壁, 特に上面の表皮細胞の自由表面側細胞壁に強く染色されたが, 月別で顕著な差異は認められなかった。
    3. 凍結乾燥粉末試料の観察結果より, 生葉で観察された4層が比較的保持されていた。また, PAS反応及びAB染色に対しては生葉とほぼ同様の反応が認められた。
    4. 抽出食物繊維標品は, 4層の組織の配列が乱れ弓大部分を占める細胞壁に形態的変化がみられたがPAS反応及びABの両染色に対しては生葉とほぼ同様の反応が見られた。
    5. カキの葉の凍結乾燥粉末の主成分は食物繊維 (無水物換算で41-43%) であり, その組成はリグニン, セルロース, ヘミセルロースがほぼ同量含まれ, 水溶性難消化性多糖類はわずかでほとんどがペクチン質で占められた。
    以上のことから, カキの葉は4層の主組織から構成され。各層の細胞壁にはほぼ同量のリグニン, セルロース及びヘミセルロースと, さらに酸性多糖類として僅かなペクチンのほか、ムコ多糖類様物質を結合した複雑な構造を有する食物繊維を含むことが示唆された。
  • 茨木 俊行, 池田 浩暢, 太田 英明
    1997 年23 巻2 号 p. 77-82
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    葉ネギの収穫時期ごとの鮮度保持期間を明らかにするために, 1995年7月, 11月, 1996年1月および4月に収穫したものの温度別の呼吸速度を調査し, 室温および15℃の貯蔵庫中に出荷容器ごとに保存し, 品質の変化を調査した。
    (1) いずれの時期に収穫した葉ネギにおいても, 品温と呼吸速度の関係は二次式に近似できた。同じ品温であれば, 呼吸速度は冬期に収穫したもので最も高く, 夏期のもので最も低かった。これとは逆に, 収穫時における呼吸速度は夏期のもので最も高く, 冬期のもので最も低かった。
    (2) 室温で貯蔵した場合, 夏期収穫の葉ネギでは, アスコルビン酸含量が早くから低下し, 葉先枯れの進行も他の時期に収穫したものに比べ早く, 鮮度保持期間が短くなった。冬期のものでは, 化学成分の保持に優れ, 葉先枯れの進行も遅く, 鮮度保持期間も長かった。
    (3) 15℃で貯蔵した場合, 夏期収穫の葉ネギでは, 葉先枯れの進行も遅く, 鮮度保持期間が長かった。冬期のものは, 化学成分が早くから減少し, 葉先枯れも早くから進むことから鮮度保持期間が短かった。
    (4) 葉ネギの呼吸速度と鮮度保持とは良く一致し, 呼吸速度が低いほど鮮度保持期間が長かった。
  • 新居 佳孝, 吉野 典生, 郡 寿也, 正木 孝二, 野々村 俊夫, 小川 正
    1997 年23 巻2 号 p. 83-87
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ガス環境の制御を目的として開発した機能性段ボール箱を用いてナバナを貯蔵し, 貯蔵中におけるナバナの品質保持効果を検討し, 機能性段ボール箱を評価した。
    (1) 機能性段ボール箱にナバナを貯蔵すると, 箱内は, 普通段ボール箱に比べ酸素濃度は低く, 二酸化炭素濃度は高い値に維持されることが分かった。
    (2) 機能性段ボール箱を用いてナバナを貯蔵したところ, 外観的品質だけでなくクロロフィルや総アスコルビン酸含量の変化からも品質低下の抑制を裏づけることができた。
  • 阿部 一博, F.M. MATHOOKO, C. KIIYUKIA, M W. MWANIKI, C.W. MUIGAI, 小疇 浩
    1997 年23 巻2 号 p. 89-95
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 矢野 信禮
    1997 年23 巻2 号 p. 97-106
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    1997 年23 巻2 号 p. 107-109
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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