日本食品保蔵科学会誌
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26 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 永島 俊夫, 津久井 学, 佐藤 広顕, 小嶋 秩夫
    2000 年 26 巻 1 号 p. 3-9
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    ツクネイモ, イチョウ・イモおよびナガイモの3種類のヤマイモを用いて, 「とろろ」および粘質溶液を調製し, その性状, 主に粘性特性とその変化ならびに各種処理が粘質物に及ぼす影響について比較検討した。
    (1) 「 とろろ」および粘質物は擬塑性流体であったが高い濃度ではニュートン流体の特徴を示した。粘度が低いナガイモはツクネイモおよびイチョウイモに比べずり速度に従い急激な粘度低下を示した。「とろろ」および粘質物ともに粘度およびフローカーブは, 同一濃度においても3種のヤマイモには差異がみられた。
    (2) pH, 塩化ナトリウムの添加および加熱処理による粘質物の粘度は変化し, これらの変化に対し糖タンパク質の溶解性や構造変化が影響していることが示唆された。
    (3) 凍結および凍結乾燥処理による「とろろ」の粘度変化は, 不溶性成分の保水性が変化することによって惹起された。
    最後に本報文をまとめるにあたり, ご助言をいただいた東京農業大学名誉教授谷村和八郎先生に感謝申し上げます。
  • 酵母の生産する抗酸化物質に関する研究 (第2報)
    角田 潔和, 森 哲也, 金内 誠, 進藤 斉, 吉澤 淑, 小泉 武夫
    2000 年 26 巻 1 号 p. 11-15
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    Pichia ohmeri AN231の生成する抗酸化物質について生成のタイムコース, 菌体内の局在性, リノール酸に対する抗酸化機作について検討した。
    本株の生成する抗酸化物質は菌の増殖と共に作られ, 18時間後より菌体外に排出されることが認められた。また菌体内の局在性は液胞中にそのほとんどが存在していた。このことより, 本抗酸化物質は菌体内で増殖直後から作られるものの, ただちに排出されるのではなく, その後徐々に排出されることが明らかとなった。リノール酸に対する抗酸化機作についてはフリーラジカル捕捉能において強い活性を示しており, 対照として用いたBHAと同程度, α-TOCより高い値が示された。また本物質は濃度依存的に作用することが認められた。しかし過酸化水素消去能, 活性酸素消去能, 金属イオンとのキレート作用については全く活性を示さなかった。以上よりP. ohmeyi AN231の生成する抗酸化物質の作用機作はフリーラジカル捕捉効果によるものであると推察した。
  • 佐藤 広顕, 高野 克己
    2000 年 26 巻 1 号 p. 17-21
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    比重の異なるバレイショについて生鮮時ならびに蒸熱処理後のバレイショからそれぞれペクチンを抽出・分画し, その性状変化と物性変化との関係について検討した。
    1) 蒸熱処理によりバレイショは, 軟らかく結着力の小さな物性へと変化した。それに対し品温低下では逆に崩れにくい硬い物性へと変化したが, それらの傾向は前者では高比重バレイショが, 後者では低比重バレイショの方が大きかった。
    2) バレイショの水溶性ペクチン量は, 蒸熱処理により増加, 品温低下により減少した。それらの傾向は, 前者では高比重バレイショが, 後者では低比重バレイショの方が大きかった。
    3) 水溶性ペクチンは, 蒸熱処理により低分子量画分が増加し, 品温低下では減少した。
    4) 蒸熱処理やその後の品温低下による水可溶性ペクチン画分の挙動は比重によって大きく異なり, バレイショの加工特性が比重によって異なる要因の一つとしてペクチンの性状および熱挙動が関与することが明らかになった。
  • 岡崎 良生, 加藤 勲
    2000 年 26 巻 1 号 p. 23-27
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
    複合型チーズ中のプロテアーゼ抽出におよぼすpHの影響を120日熟成したものを用いて調べた。その結果, pH3.0からpH7.0の各種緩衝液によって抽出された画分の酵素活性はpHの影響を強く受け, 幅広いpH域で酵素活性を示した。また, これらの抽出画分によるカゼインの分解パターンは, 抽出に使用した緩衝液のpHによって異なっていた。また, pH6.0抽出画分を用いて作用pH6.0およびpH7.5で酵素阻害剤を添加してカゼインに作用させた結果, ゴーダ側では作用pH6.0でペプスタチンおよびEDTAによって, 作用pH7.5でベスタチンおよびSTIによって阻害さ礼チェダー側では作用pH6.0でEDTAによって阻害された。このことから, 複合型チーズのゴーダ側とチェダー側中には複数のプロテアーゼが存在することを示唆した。
  • 徳田 宏晴, 佐藤 壮, 中沢 守, 中西 載慶
    2000 年 26 巻 1 号 p. 29-35
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 中村 怜之輔
    2000 年 26 巻 1 号 p. 37-45
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 原 征彦
    2000 年 26 巻 1 号 p. 47-54
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
  • 大和 弥寿
    2000 年 26 巻 1 号 p. 55-57
    発行日: 2000/02/15
    公開日: 2011/05/20
    ジャーナル フリー
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