本研究は、1960 年代の海外旅行市場におけるテレビ CM の内容分析を目的に実施した。「20 世紀のテレビ CM デ ータベース」に収録された CM を調査したところ、パッケージ・ツアーに関する CM では、日系航空会社(日本航空)は商品ラインアップの豊富さと添乗員やガイドがつく安心さをアピールしていたのに対し、外資系航空会社は、自社の伝統をアピールしていた傾向が見られた。航空サービスに関するCM では、初期の海外旅行市場に特徴的な内容として、現地で日本語対応が可能である安心さをアピールした CM が複数見られた。