日本クリニカルパス学会誌
Online ISSN : 2436-1046
Print ISSN : 2187-6592
4 巻, 2 号
日本クリニカルパス学会誌 第4巻 第2号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
原著
  • ―患者ニーズに応えられるパスを目指して―
    奥野 千尋, 河嶋 薫, 三浦 展子, 玉城 厚子, 小石川 智恵, 櫻井 孝志
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 3-9
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当外科病棟では、患者説明の充実・指示もれの防止・業務の簡略化を主な目的とし、医療者用・患者用パス作成に取り組み、平成13年度より使用を開始している。より患者のニーズに応えられるパスを目指し、改善点を明らかにするため、アンケート調査を実施した。

     アンケート結果から、パスをインフォームドコンセントに積極的に活用することで、患者の治療参加を促すことができることが示された。また、患者にとって抽象的であった不安がより具体化した内容として表出できるようになり、補足説明ができ不安の軽減に役立つことが示された。パスの使用はインフォームドコンセントに有効であったが、更に充実させていくためには生活指導パンフレットなどの併用が必要と考えられた。

     患者にとってより受け入れやすく理解しやすいパスにするために、評価・検討を継続し、改善・工夫していくことが大切であると言える。

  • 河島 英夫, 河波 恭弘, 米原 敏郎
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 11-17
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     アウトカムやクリティカルインディケーターは、明らかなエビデンスに基づき設定されることが望ましいが、いまだ根拠が明らかになっていないものも多い。今回、当院で作成した脳梗塞クリニカルパスに従った座位耐性訓練時に生じた血圧低下が、治療経過に与える影響について検討を行った。対象は、脳梗塞クリニカルパス使用、臨床病型確定、理学療法実施の条件を満たした81例とし、軽症例に用いる離床過程が早いハイアップコースと、重症例に用いるAコースそれぞれにおける血圧低下を認めたバリアンスについて調査を行った。その結果、バリアンスの発生率はハイアップコースでは34.0%、Aコースでは17.9%であった。理学療法実施期間は、ハイアップコースでは第2病日ベッドアップ60度、Aコースでは第2病日ベッドアップ30度のバリアンス症例では有意に延長していた。その原因として、ハイアップコースでは神経症候の変化と、Aコースでは入院経過中の肺炎発症およびMRSA感染との間に有意な関連を認めた。在院日数は、Aコースにおいて有意に延長していた。脳梗塞急性期では、第2病日の血圧低下が治療全体に影響を及ぼすクリティカルインディケーターとなる可能性が示唆された。

  • 原野 かおり, 泉 かよみ, 大石 洋子, 佐々木 道江, 南 宏典
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 19-23
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当院では、平成10年10月よりクリニカルパスの運用を開始しこの3年で使用したクリニカルパスの総数は、4309例である。そこで看護師のクリニカルパスに対する運営意識の変化を把握するために、職員意識調査を継続的に行った。

     クリニカルパス導入後1ヶ月、4ヶ月、1年、2年後、3年後のアンケート調査を行い、その結果を統計処理した。

     有意差がみられた項目は、4ヶ月後では医師の治療状況の把握、インフォームドコンセントの重要性、患者の安心感、患者の協力の得られ易さであった。1年後は、看護師のケアの状況、コメディカルの活動状況、2年後に有意差がみられた項目は、患者の健康状況の把握、検査や処方の減少、業務量の軽減、クリニカルパスを導入して良かったであった。患者説明の労力については、有意差がみられなかった。

     患者中心に医療チームが共同してクリニカルパスを作成したことにより、使用早期からチーム医療活動を把握出来るようになった。また患者用クリニカルパスの使用で、患者への説明内容が詳細にできるようになった。説明時間の短縮には繋がらなかったが、患者の安心感や協力が得られやすくなった。さらに治療や業務量を検討し改訂することで、検査や処方が減少し業務量も軽減することができ、クリニカルパスを導入して良かったという結果に繋がったと考える。

  • 吉江 由加里, 山田 千鶴, 勝尾 信一
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 25-33
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当院のクリニカルパスは2000年より全病院的に導入された。手術室においても、手術室看護師の記録業務の簡素化と、術中看護記録に看護行為の記録をすることによるケアの充実を目指して、手術室医療者用クリニカルパス(以下、手術室パス)を導入した。

     旧手術室パスは、全手術共通の1種類のみのパスにしたため、記入もれ・記入ミスが多く、複数ページになることの記録の複雑さがあった。

     そこで、旧手術室パスの評価内容を基に改訂を行い、新手術室パスを完成させた。新手術室パスは、麻酔別に4種類のパスを作成し、用紙も1ページとし、一連の流れを見やすくした。その結果、記入もれ・記入ミスは減少し、スタッフからも「パスを改訂してよかった」 「記録がしやすいものとなり、記録時間も短縮した」という評価を得たことから、記録業務の簡素化に繋がったと考える。

     さらにパスを導入したことで、術中記録に看護行為の内容が盛り込まれ、均一化されたケアの提供が可能となり、今後はその結果を基に問題点を洗い出し、看護ケアの充実が図れることができる。

     以上より、新手術パスに改訂したことで、手術室パス導入の目的を果たすことができた。

  • 大橋 弘嗣, 格谷 義徳, 乾 健太郎, 山野 慶樹, 柳田 順子, 武田 絵里, 大神 泰子, 新村 聡子, 井内 郁代
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 35-40
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     われわれは1999年1月から人工股関節置換術(THR)に対してクリニカルパスを実施し、これまでリハビリテーションメニューの変更、チャートの改良などを含めて2度の改良を行った。今回、パスの改良とその効果について調査したので報告する。対象は変形性股関節症、大腿骨頭壊死、慢性関節リウマチに対してTHRを施行し、パスを用いた75例、75関節である。手術時平均年齢は61.9歳、使用人工股関節はセメントもしくはハイブリッドで固定し、退院基準はステッキ歩行もしくは片松葉杖歩行が可能な状態であることとした。パス改良の時期に応じて第一~三期とした。術後退院までの予定日は第一期では35日、第二期以降は28日とした。チャートは改良の度ごとにより見やすく分かりやすいようにし、第一期、第二期では指示用と患者用に同じチャートを使っていたのに対し、第三期では患者が理解しやすいように患者専用のチャートを作製した。術後から退院までの期間は平均で第一期48.4日、第二期39.2日、第三期32.9日であり、改良の度に入院期間は有意に短縮した(p < 0.02)。1例のみ転院となったが、残りは全例自宅に退院した。退院予定日からの遅れは第二期から第三期へ有意に短縮した(p < 0.05)。クリニカルパスの改良によってチーム医療としての医療の質が向上し、その結果として入院期間が短縮したと考えられた。

  • 笠井 久豊, 一の木 伊津子, 宮下 るり子, 鈴木 よし子, 中川 小代子, 安積 良紀, 林 弘
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 41-45
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     クリニカル・パス(以下CP)は医療や看護の標準化として作成されたものであるが、実際にCPを使用した患者がCPを理解し、入院生活に満足しているか否か疑問であった。そこで当院では、CPを使用した患者にアンケート調査を実施し、若干の知見を得たので報告する。アンケート調査は2001年7月1日~2001年10月31日までにCPを使用した患者114例である。アンケート調査の内容は、患者属性、CPの理解度とその内容、CPの必要性を基本骨格とした。患者から回収されたアンケート用紙は看護部より当院検査課に送られ、一元管理され集計された。

     アンケート調査では、男性26例(23%)、女性53例(46%)、無記名35例(31%)であった。またCPの理解度として「よくわかった」と「だいたいわかった」を合わせ108例(95%)の患者がCPを理解していることが解った。その中でも特に「明日は何の検査や処置があるかわかり心の準備ができる」が最も多く93例(86%)であった。またCPをあまり理解していない患者も4例おり、「字が小さすぎて読む気になれない」患者が3例いた。またCPの必要性として86例(75%)の患者がCPの必要性を認識した。これからも読みやすく、理解しやすいCPの作成と説明が必要と思われた。

  • ―クリニカルパスへのPOS導入の試み―
    河原 和枝, 遠藤 陽子
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 47-51
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     クリニカルパスにPOSを導入することにより「質」と「効率」を兼ねそなえた栄養ケアができるのではないかと考え、試行した。その結果、メリットとしては①指導目標・時期があらかじめ整理されているので患者への指導内容や管理栄養士の役割を明確にできる。②疾患の治療方針を十分理解した上でPOSにより患者個々の問題点も併せて整理できるので短時間で、患者の問題点や理解度に合わせた的確な助言ができる。③パスチェックのみに比べ、患者特有の細やかな記録が可能であるなどがあげられた。パス導入、あるいはパス導入を検討することにより、医師、看護師、コメデイカルとのコミュニケーションが以前にもましてスムーズにできるようになった。パスとPOSの併用は栄養指導計画や栄養管理計画が立てやすく、また、POMRによる記録は誰からも理解されやすいことから、栄養指導や栄養管理を始める際のファーストステップとして十分活用できると思われた。

  • 長浜 幸子, 松崎 政三, 鈴木 好夫
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 53-58
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     患者の栄養マネージメントを、クリニカルパスとの連動のなかでどのように対応させていくべきなのか、栄養管理記録のPOS導入の実態調査から現状と課題について検討した。

     その結果、POS実施施設は記入時間の短縮化や記入方法の合理化により栄養管理記録をつけ、現行の記入内容に満足せず栄養の専門職としてレベルアップをはかりながら医療への積極的な姿勢が伺えた。一方、SOAP分類の記入内容は、「主観的情報」と「客観的情報」に比し「評価」と「計画」で適切でない記入がみられたり、「評価」する基準を設けていなかったり、チーム医療での栄養管理記録の利用が少ないなど、栄養管理記録にPOSを活用しきれていない実態が明らかとなった。

     今後、クリニカルパスとの連動に向けて、POSを取り入れた栄養管理記録は、記入内容を含め、将来にどう発展させていくべきなのか、患者の栄養マネージメントと栄養管理記録をうまく融合させる改善が必要である。

  • ―治療アルゴリズムを組み合わせたクリニカルパスの作成と評価―
    津村 裕昭, 市川 徹, 香河 哲也, 西原 雅浩
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 59-65
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     穿孔性十二指腸潰瘍のoutcome向上を目指して、治療アルゴリズムを組み合わせたクリニカルパスを作成し評価した。対象と方法:穿孔性十二指腸潰瘍58例のうちretrospectiveに治療法が適切であった53例の治療経過を根拠として処置予定日を設定し、クリニカルパスを作成した。さらに、全症例を保存療法群、腹腔鏡手術群、開腹手術群の3治療群に分類し、ロジスティック回帰分析を用いて治療法選択の危険因子を求めた。結果:治療法選択の独立危険因子は保存療法と腹腔鏡手術では筋性防御の限局化とCT遊離ガスであり、腹腔鏡手術と開腹手術ではCT腹水貯留と年齢であった。服薬コンプライアンス良好で狭窄のない穿孔性十二指腸潰瘍の治療アルゴリズムは、American Society of Anestheologists(以下、ASAと略記)分類と独立危険因子の組み合わせによって保存療法と腹腔鏡手術の適応を決定するのが適切である。さらに、開腹手術の適応はASA分類、独立危険因子の他に、腹腔鏡手術の術中所見による潰瘍状態や腹膜炎の程度により開腹移行を決定するのが適切である。治療アルゴリズムとクリニカルパスに従ってprospectiveに治療した5例の治療後経過は良好であり、入院期間は短縮する傾向を示した。結論:根拠に基づいた治療アルゴリズムとクリニカルパスは穿孔性十二指腸潰瘍の高水準のoutcome達成に有用であったが、さらなる検討が必要である。

  • 勝尾 信一, 吹矢 三恵子, 吉江 由加里, 角谷 文恵, 酒井 さおり, 片山 昌隆
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 67-75
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当院のクリティカルパスは2000年1月にトップダウンで全病院的に取り組むことが決定した。型式は全科統一フォーマットのオールインワンパスとし、それに伴いヴァリアンスの定義を、追加された指示・処置や患者状態の異常はすべてヴァリアンス(オールヴァリアンス)とした。またすべてのヴァリアンスにコードをつけることとし、ヴァリアンスコードも全パス共通とした。また2002年10月からは1つのヴァリアンスに複数のコードをつけることを容認している。当日のヴァリアンスに対する行動は日々のページに記載し、別紙のヴァリアンスシートにコードと内容のみ記載し、パス終了時にはヴァリアンスシートをカルテからはずし分析用に保存する。一定数のパスが終了したらヴァリアンス分析を行うがその際にはヴァリアンス分析基本方針表を用いる。この表はコードとその出現頻度によって対応策の考え方が記載してある。この方式を採用することにより、オールヴァリアンスにする欠点が解消でき、またゲートウェイ式ヴァリアンスでは見逃される可能性のある内容も抽出できるようになった。ヴァリアンスの定義およびヴァリアンス分析基本方針を明確にしたことで取り組みやすくなった。

  • 篠川 香奈子, 林 友子, 川越 厚子, 尾川 洋子, 臼田 和生
    原稿種別: 原著
    2002 年 4 巻 2 号 p. 77-80
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     心臓リハビリテーション(心リハ)に影響する諸因子を分析し心リハを中心にした緊急PTCA後のCP作成を試みた。平成12年1月~12月の期間中にAMIの診断を受け、緊急PTCAを行った患者80名の内、発症前にADL障害があった27名を除外した患者53名を対象に、平成12年の診療録を調査した。心リハ終了日(短期的アウトカム)を従来平均値より1.5日短縮した第12病日と設定し、53名を12病日以内の終了群(19名)と、12病日以降の終了群(34名)に分けた。患者背景、急性期治療内容、心リハ進行に関わる患者側と医療者側要因からみた項目を挙げ、両群の有意差について分析した結果、病状の違いなど患者側の要因に有意差がなく、開始日、実施項目数、心リハ期間中の休日数の4項目に有意差が認められた。このことから、患者の要因に関わらず統一した心リハCPを適用することが可能と考えられた。CP作成にあたり、短期的アウトカムに加え開始日、実施項目数、退院日(長期的アウトカム)を設定し到達目標を明らかにし、退院までの治療計画が明確になったことで、心リハ進行状況に応じた看護目標を設定し、看護ケアを標準化することによりCPを作成することができた。

実践報告
  • 石田 陽一, 角谷 直孝, 池上 澄子, 文山 まつ子, 朱亀 進司, 帳山 和美, 赤間 美徳, 湶 正樹, 滝田 正樹, 安川 輝之, ...
    原稿種別: 実践報告
    2002 年 4 巻 2 号 p. 83-87
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     650床規模の公立総合病院で短期間にクリニカルパスを導入した経緯とその功罪について検討した。富山市立富山市民病院では2000年4月にクリニカルパス委員会を立ち上げて病院全体でクリニカルパスを導入した。委員会での学習と並行して院内の啓蒙活動を行い、クリニカルパスの作成・運用に必要な取り決めを集中的に作成した。各病棟で最低一つのクリニカルパスが運用されている状況を目標に4ケ月後には病院全体にクリニカルパスを導入した。7ヶ月後から院内パス発表会を定期的に開催して各々のパスを発表した。約一年間で40パスが作成された。パス発表会はパス使用数の増加と改訂の促進に有用であった。意識調査の結果、コメディカルでは職種によってパスへの関与に大きな差が生じていた。看護師にはパスの効用に関して疑問を持つ者の比率が高く、必ずしもパス導入を歓迎していないことが示された。医師は、パスの効能を疑問視しながらもパスは今後普及するものと認識していることが判明した。短期間でクリニカルパスを院内全体に導入することは可能であったが、この方法は第一段階のパスに留まりやすいのでパス導入にCQI: continuous quality improvementを働かせることが大前提であり、PDCAサイクルを滞らせないようにする事が委員会の大きな業務と言えそうである。また、忙しい日常業務にさらに大きな労力を投入する事になるため、実際にパスで得られた成果を示して職員満足度を高めていくことを常に考えなければならない事が分かった。

  • 境 外美子, 川原 恵子
    原稿種別: 実践報告
    2002 年 4 巻 2 号 p. 89-92
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当院では1999年4月から腰椎椎間板ヘルニア根治術に対して、入院期間を2週間に設定したクリニカルパス(以下CPと略す)を作成し使用している。CP使用前の入院日数は30.38±11.60日であったが、CP使用後1年目では22.36±6.72日となり、CP使用後2年目では20.03±5.13日と短縮された。入院日数のうちの、術後入院日数についても、使用前は23.32±8.43日であったが、使用後1年目17.52±3.64日となり有意差を認めた。

     さらに使用後2年目ではバリアンスで大きく外れた2例を除くと14日前後に集中していた。

     腰椎椎間板ヘルニアの患者は、10代から70代の幅広い年齢層の患者が含まれるため、術後入院日数と年齢との相関について検討したところ、CP使用前では年齢と術後入院日数との間に相関が認められたが、CP使用後は認められなかった。

  • ―病棟規模での取り組みと病院規模での取り組みの比較―
    吉田 一代, 勝尾 信一
    原稿種別: 実践報告
    2002 年 4 巻 2 号 p. 93-99
    発行日: 2003/03/31
    公開日: 2024/03/28
    ジャーナル フリー

     当院は平成12年にクリティカルパス委員会が発足された。その1年前に病棟規模で業務の整理と簡素化・標準化を目的に、白内障手術のパスを導入し活用する過程で業務内容など、随分改善されたと思 っていた。

     しかし、今回トップダウンによる取り組みが行なわれ、病棟規模と病院規模での前後の比較をし、いくつかの大きな改善点があった。それは、統一フォーマットによる、ヴァリアンスシート・処方箋・患者様用パスである。もう一つは、トッダウンによる副効果の情報記録用紙・約束指示である。その結果、病院規模で作成したパスは、病棟規模で作成したパスより使い易いものになり、また病院システムの改善も図れた。

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