当院のクリニカルパスは2000年より全病院的に導入された。手術室においても、手術室看護師の記録業務の簡素化と、術中看護記録に看護行為の記録をすることによるケアの充実を目指して、手術室医療者用クリニカルパス(以下、手術室パス)を導入した。
旧手術室パスは、全手術共通の1種類のみのパスにしたため、記入もれ・記入ミスが多く、複数ページになることの記録の複雑さがあった。
そこで、旧手術室パスの評価内容を基に改訂を行い、新手術室パスを完成させた。新手術室パスは、麻酔別に4種類のパスを作成し、用紙も1ページとし、一連の流れを見やすくした。その結果、記入もれ・記入ミスは減少し、スタッフからも「パスを改訂してよかった」 「記録がしやすいものとなり、記録時間も短縮した」という評価を得たことから、記録業務の簡素化に繋がったと考える。
さらにパスを導入したことで、術中記録に看護行為の内容が盛り込まれ、均一化されたケアの提供が可能となり、今後はその結果を基に問題点を洗い出し、看護ケアの充実が図れることができる。
以上より、新手術パスに改訂したことで、手術室パス導入の目的を果たすことができた。
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