在宅高齢者494人(男性220人,女性274人)を対象に,社会活動性に関連する要因を調査し共分散構造分析を用いて分析した結果,以下のことが明らかになった.社会活動の参加率(ときどき参加+いつも参加)は男性で64.5%,女性で61.8%であり,2活動以上に重複参加している者も男性で40.0%,女性で37.7%に上った.かなり高い割合で社会活動に参加,しかも複数の活動に参加していることがうかがわれる.次に,在宅高齢者の社会活動性に関連する要因を共分散構造分析を用いて分析した結果,男女ともに自己効力感とソーシャル・サポートが社会活動性に有意に関連していた.とくに,自己効力感が心身健康度と強い相互関連を示しつつ,社会活動性に直接的に,またソーシャル・サポートを介して間接的に規定する要因であった.すなわち,自己効力感が高いほど,ソーシャル・サポートを高め,社会活動性を高める結果であった.
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