情報地質
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12 巻, 4 号
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総説
  • 大村 誠, 伊藤 俊秀, 木村 隆一, 西山 孝
    2001 年 12 巻 4 号 p. 211-217
    発行日: 2001年
    公開日: 2002/04/26
    ジャーナル フリー
    高分解能衛星画像は、航空写真と同様に露天鉱山の採掘管理での利用が期待できる。また、今後も新たな衛星の打ち上が予定されており、衛星画像の入手はさらに容易になると推察される。そこで、IKONOSによって撮影された砕石場の衛星画像を検証し、採掘管理への利用可能性について考察した。その結果、切羽の開発状況や危険性,緑化や排水の状況などは現状の解像度でも十分に把握できることがわかった。しかしながら、さらに効果的な管理を進めるためには、リモートセンシングに関する専門的な知識をもっていない鉱山管理者でもDTMを作成できるソフトウェアの整備が不可欠である。精度のよいDTMが完備されれば、HMDやHMPを通して採掘オペレータにCGで採掘指示を示すことができ、また、重機器の自動化にもつながり、新たな利用可能性が生じる。
システム·ソフトウェア開発
  • 河村 善也, 山本 嘉一郎, 西脇 二一, 神谷 英利
    2001 年 12 巻 4 号 p. 219-228
    発行日: 2001年
    公開日: 2002/04/26
    ジャーナル フリー
    データベースJAFOV(Japanese Fossil of Vertebrate)の追加データ入力を行い、その拡充を図った。あわせて、提供サービスのWWW化を進めた。JAFOVは日本の大学や博物館などが所蔵する脊椎動物化石標本に関するデータベースである。2000年度末現在で、約12,400件のデータを収録している。ここではこのうち、2000年度にその拡充を目的として収録したデータについて、その内容を報告する。
    また、これまでJAFOVはコマンドベースで利用するオンライン検索システムとして提供されてきたが、操作性に問題があり、利用上の障害となってきた。そのため、1995年度より操作性のよいWWWへの移行を研究してきたが、今回、これを実現することができた。ここでは、その仕組みと使用法について報告する。
論説
  • 塩野 清治, 能美 洋介, 升本 眞二, 坂本 正徳
    2001 年 12 巻 4 号 p. 229-249
    発行日: 2001年
    公開日: 2002/04/26
    ジャーナル フリー
    塩野他(1987)による曲面推定プログラムでは、曲面の滑らかさを評価する項Jとデータの充足度を評価する項Rをペナルティαで重み付けした拡大目的関数Q=J+αRを最小にするものを最適解とする。不等式制約条件や傾斜データを曲面推定に活用できるという利点をもつが、最適解はペナルティや格子数に依存するため、適切な値を見つけるためには試行錯誤が必要である。試行錯誤の効率を高めるため、(1)曲面の滑らかさを積分形で評価する、(2)データの充足度を残差の二乗平均で評価する、(3)曲面の滑らかさの程度とデータの充足度を計算して表示するという3点を中心にプログラムに大幅な改良を加えた。粗く一様に分布する等式標高データを解析して、曲面の滑らかさの程度は格子数に無関係に評価できることや最適解はペナルティの値だけに依存することが確かめられた。また、密に分布する不等式標高データの解析により、本プログラムは適切なペナルティの値や格子数を見つけるのに効果的であることを確かめた。
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