サービスシステム(以下SSと略記)は,他のシステムとは異なる特徴を持つと考えられる.その一つとして,サービス提供時に他のシステムよりも多くの事前に設計されていない機能(非事前設計機能)が要求されるのではないかと考えた.本論文は,SSの非事前設計機能が発現する要因を明確化し,SSの設計手法を示すことを目的とする.そのために,各種のシステムとSSをシステム要素の特徴から分析し,非事前設計要因を明確化する.そして,これらの要因による非事前設計機能に対応するためのシステム設計パターンを実例と共に提示する.これによって,事前に設計可能な機能を増やすことができ,より高い顧客価値を提供できると考える.
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