本研究は,融資業務のエキスパート・システムを構築する際に,すでに提案されている改善点を表示するという機能に対して,システムのインプットとアウトプットの属性の問題を解決するために.
インプットデータは,個々の担当者の主観が入り,担当者が全く同一の基準,改善点表示のための新しい方法を提案し,その有用性を検証したことに特徴があるで情報を収集・分析しても同一のデータを入力するとは限らない.そこでは担当者の主観性の影響を常に受ける.また,推論結果としてのアウトプットデータは,担当者にフィードバックされるが,それは,この融資交渉が少しでも円滑に進められることができるような情報とする必要がある.
このようなシステムのインプットとアウトプットの属性の問題を解決するための1つの方法として,改善点の表示方法を改善することにより行おうとする意図から,最優先改善点表示法として最も改善すべきものを一つだけ表示する方法と,全改善点表示法として改善し得る全てのものを表示する方法との2つの代替的な方法を提案した.
そして,これらの代替的な方法を検証し,全改善点表示法として提案される方法が有用であることを明らかにした.
抄録全体を表示