MACRO REVIEW
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10 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 荻野 和彦
    1997 年 10 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    私たちは現在「熱帯雨林の長期生態研究」というテーマに、1990年代はじめから、サラワクで取り組んでおります。その成果の一端をご紹介しながら、私たちが考えている生態系の保全とは何かということをご紹介したいと思います。 熱帯雨林がどういう現状にあるのかということをまず最初に簡単に申しますと、第一に熱帯雨林は地球上で生物多様性が最も高い存在であります。生物多様性が高いということは潜在的な資源価値が高いということです。しかし第二には生物種の存在最も脅かされやすいところでもあり、そういう意味で、熱帯林は保全と修復をする必要があるということになります。熱帯雨林がどのように多様なのかということを森林のタイプでみると、低地熱帯雨林、常緑季節林、熱帯半常緑林、落葉季節林、サバンナ疎林、それから山へ上がりますと低山地フタバガキ林、カシクス林、シャクナゲ林、雲霧林またはコケ林といったようなものがみられます。土壌の性質によってはピース林、淡水性の泥炭湿地林、汽水から塩水のマングローブ林などがでてきます。これら全部が熱帯に出てくる森林のタイプですが、今はその中で低地熱帯雨林について主に考えたいと思います。
  • 中須賀 常雄
    1997 年 10 巻 1 号 p. 9-19
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    先ず、タイトルに"現状"とありますが、データが少し古いので現状とは言えないかもしれませんが、私がマングローブと関わり始めた1970年代からこれまでの変化などについてお話致しまして、その後"課題"についても言及したいと思います。
  • 二宮 生夫
    1997 年 10 巻 1 号 p. 21-31
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    去年の11月から12月にかけてベトナムに調査にいってきました。ご存じのようにベトナムというのは社会主義経済で、その中でマングローブ林がかなり変化をしました。ところが最近、ここ5年くらいの間ですが、それをなんとかうまく修復あるいは回復して、持続可能なマングローブ林社会に変えていこうとしています。
  • 加藤 茂
    1997 年 10 巻 1 号 p. 33-41
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    今、実際タイで進めていることを報告したいと思います。 この前の日曜日に、NHKニュースで次のようなことがありました。世界のマングローブの20%がインドネシアに生えていると言うことです。ところが80年代に入ると急速に減少し(この20年間で30%減少)、どうしようかということでJICA(国際協力事業団)がプロジェクトを進めています(1997年11月終了)。現地バリではマングローブプロジェクト本部を設置し、エビ養殖所120haを持ち主から借りて植林を進める計画で、すこしつつ取り組みが始まったというニュースでした。
  • 高木 史人
    1997 年 10 巻 1 号 p. 43-48
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    私の勤務先である建設会社に、自然生態系保全グループが1995年8月にできました。このような名称の部署を持っている建設会社は、清水建設だけではないかと誇りに思っています。 今日は、建設業と自然生体系の保全について、次に、持続可能な社会と環境NGOについて、最後に、まとめとして「21世紀の企業と企業人」を考えるために、.ボランティアの話をさせていただきます。
  • 李 克己, Dhan Singh Bisht, 新田 義孝
    1997 年 10 巻 1 号 p. 49-61
    発行日: 1997年
    公開日: 2010/02/05
    ジャーナル フリー
    インドの半乾燥熱帯で、ポリアクリル酸塩を主体とする高吸水性ポリマー(SAP)、アラソープ、を用いてソルガムの生長に及ぼす影響を調べた。
    1)土壌に対するSAPの濃度が0.05-0.30の間では、SAPの濃度が高くなるにつれ、自重に対する吸水量は増加した。0.30%の濃度で、自重の約60倍の水を吸収した。
    2)ポット栽培では、SAP濃度0.20%まで調査したが、その濃度でソルガムの地上部、地下部の生長の対する効果が観察された。
    3)圃場条件下では、SAPO.30%の濃度で、ソルガムの生長の全期間にわたって、生長促進がみられ、収穫時の収量(全乾物生産量)が約30%増加した。
    4)圃場条件下で、ソルガムの収穫までSAPの水分保持能は維持されていた。
  • 木下 輝雄
    1997 年 10 巻 1 号 p. 63-68
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
    海洋において深層水の汲み上げを波力て行い、効率よく海洋生物の増殖促進を行う『海洋肥沃化ユニット』及びこの『海洋ユニット』多数を構成要素とする『開放型海洋牧場』の開発の構想を提示する。最大限産業廃棄物を利用するこの『海洋ユニット』は、波力を動力とする汲上げポンプ、汲上げ管、海中コーン等からなり、水深約500mの海中から冷深層水を汲み上げ、温表層水から吸熱と混合による冷深層水の昇温と表層への放水作動を漂流しながら行う。この結果、プランクトンの繁殖及び海中コーンに藻類の成育(一次性産)が発現し、これを基盤にする、魚類の増殖(二次生産)が招来される。さらに、『肥沃化ユニット』多数の集団による、海洋における魚類と藻類の収穫を持続的に行う新しい人工漁場『開放型海洋牧場』の創設とそれの世界の海洋における活動を最終目標とする。この『海洋牧場』創設及び活動は、二酸化炭素の固定と廃棄物の利用による排出低減による地球温暖化抑制及び持続可能な発展への一定の貢献をする。
  • 大矢 雅彦
    1997 年 10 巻 1 号 p. 69-71
    発行日: 1997年
    公開日: 2009/08/07
    ジャーナル フリー
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