都市計画論文集
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48 巻 , 3 号
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  • 小林 寛, 平田 晋一
    2013 年 48 巻 3 号 p. 159-164
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    人口減少、少子高齢化社会を迎える我が国にとって、特に地方部では公共交通サービスの衰退や、高齢のため自動車の運転が困難になる方の増加等により日常生活を営む上での移動について大きな課題となることが予想される。そこで、本研究では、日常生活で必要となる交通を対象に、公共交通利用困難もしくは不便な地域、さらに自動車での移動を含めて移動自体が困難もしくは不便な者を定義するとともに、それらを評価・抽出するための考え方の提案及び全国ベースでの試算を行った。さらに、今後の高齢化や人口減少に伴う公共交通サービスレベルの変化を考慮した将来推計手法の提案を行うともに、試算を通して将来を含めた日常移動に関する交通環境について知見を得た。
  • 有吉 亮
    2013 年 48 巻 3 号 p. 165-170
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、都市圏PT調査のデータを用いて、自家用車による送迎提供者と送迎享受者の行動を関連付けて捉えることにより、複数の世帯構成員による自家用車の送迎行動を同定し、異なる特性を有する地域間で送迎行動の実態をマクロ的に評価した。分析の結果、都市圏パーソントリップ調査のデータを活用することで世帯内の送迎行動の実態について一定の評価が可能であることを示した。交通全体に占める送迎のボリュームは小さいが、移動制約者の鉄道端末交通など、特定の層の特定の移動についてみれば、自家用車による世帯内の送迎は無視できないシェアを有しており、その水準は都市域に比較して近郊的域や農村域で有意に高いことが明らかになった。この結果は、公共交通のサービス水準が低くなると、同一の距離帯でも移動の需要は自家用車による送迎に流れる可能性を示唆している。本研究の成果は、地方都市における高齢者のモビリティ確保といった政策の立案に資する知見の蓄積に寄与し得たものと考える。
  • -滋賀県東近江市を対象として
    寺山 一輝, 小谷 通泰, 秋田 直也
    2013 年 48 巻 3 号 p. 171-176
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、滋賀県東近江市域を対象に実施した、居住者へのアンケート調査結果をもとに、まず日常的な買い物・通院交通における目的地の選択モデルを、非集計行動モデルを用いて構築した。そして、この選択モデルのログサムを算出することにより居住地ごとに高齢者・非高齢者別に目的地へのアクセシビリティを求め、対象地域内における問題地区を明らかにした。この結果、いずれの移動目的でも良好な精度で選択モデルを構築することができ、高齢者は非高齢者よりも移動距離に対する抵抗感が大きいことを示した。そして、居住地ごとに年齢別のアクセシビリティを比較すると、買い物については、商業施設が集積しているDID地区内では高齢者と非高齢者で類似した値を示しており、DID地区外では高齢者のアクセシビリティの減少幅が非高齢者に比べて大きくなっていた。通院についてはいずれの居住地でも高齢者のアクセシビリティは非高齢者よりも低く、特に拠点病院までのバス路線が存在しない居住地でその差が顕著であった。さらに、移動目的ごとの高齢者のアクセシビリティと高齢化率を居住地ごとに重ね合わせることにより問題地区とその深刻度を把握できた。
  • 阪堺電気軌道を例に
    仲村 賢人, 北詰 恵一
    2013 年 48 巻 3 号 p. 177-182
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    我が国の路面電車は、環境問題や都市構造の変化によって、再検討が進んでいる。しかし、本研究対象地域の阪堺電気軌道は、財政など複数の問題抱えている。即座に設備更新対策は出来ない。しかし、地域住民と持続的な関係を続けていく事は、利用者数を維持していく為には重要な事である。沿線地域におけるサービスを計画的かつ戦略的に推進するためには、住民居住地域における利用数・形態の推計技術の向上が重要である。それによって、地域サービスの意義や提案や地域輸送サービス計画の枠組みの有用性について実証的な視点から方策立案を行う必要がある。本研究では、大人数が集まる鉄道イベントにおいてアンケート調査を実施した。その回答内容の分析を実施した。その結果から地域住民との持続的な関係を構築する為の分析・考察を行う。
  • 樽見鉄道を事例として
    坂本 淳, 山岡 俊一, 藤田 素弘
    2013 年 48 巻 3 号 p. 183-188
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,地方鉄道である樽見鉄道に着目し,沿線に居住する住民を対象としたアンケート調査に基づき,鉄道の再生・活性化に向けた様々な観点からの支援活動に対する住民の参加意向を明らかにするものである.支援活動への参加意向に係わる因果構造を表現するとともに,支援活動を内容別に分類し,それぞれに対して影響を及ぼす要因を分析する.その結果,支援活動への参加意向に対しては,日常的なまちづくり活動への参加状況,および鉄道活性化の必要性に対する意識が直接的に,地域との関わり,地域に対する考え,鉄道の取り組みの認知状況が間接的に影響を及ぼしていることが明らかとなった.また,中山間地の住民は積極的な支援活動に,都市部の住民はささやかな支援活動に協力意向であること,さらには都市部・観光資源を抱える地域の住民,および若年層は情報発信による支援活動に協力意向であることがわかった.
  • スペインにおける事例調査に基づいて
    伊藤 雅, 塚本 直幸, ペリー 史子, 波床 正敏, 吉川 耕司
    2013 年 48 巻 3 号 p. 189-194
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    近年わが国でも欧州諸国の事例にならって、路面電車を近代的・システム的に発展させたLRT (Light Rail Transit) と呼ばれる中量輸送システムが注目されている。しかしながら、全国70余りの都市で、LRTの計画・構想・要望等があるが、いずれにおいても具体化に向けてなかなか進んでいないのが実情である。本研究は、実際にLRT事業が成立しているものと、成立していないもの(事業を開始したものの休止に追い込まれたもの)の双方が存在するスペインの事例に着目して、それらの都市特性を踏まえてLRT事業の成立可能性について検証した。ここでは、2011年から2012年にかけて、スペインの島嶼部の都市を除く全てのLRT路線(12都市14路線)について実施した文献調査及び現地調査に基づいて、都市規模、整備効果、通過街路と街並み、収容空間、運営主体の5つの成立要件の仮説に基づいた考察を試み、わが国におけるLRT事業の成立可能性を論じた。
  • 「まちづくり三法」見直しに関する幾つかの論説を事例に
    金 昶基, 瀬田 史彦, 大西 隆
    2013 年 48 巻 3 号 p. 195-200
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    地方都市構造を巡って、アクター(政策担当者、事業者、研究者)間に「合理的」な見解の対立が存在する。近年の事例としては「まちづくり三法」改正に伴う大規模集客施設の立地規制問題がある。本研究では、上記を事例にいくつかのアクターの見解を構造化し、比較を行った。第一に、現象に対する「問題認識」と「手段選択」についてはアクター間で見解の対立があるものの、現象のメカニズム理解については対立がない。第二に、アクター間の結論の対立は、用いる論拠のすれ違いに起因している。第三に、アクターの「合理的」見解は、アクターの有する「手段」に影響を受けている可能性がある。
  • 児玉 千絵, 窪田 亜矢
    2013 年 48 巻 3 号 p. 201-206
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    人口減少・財政縮小下の防災対策として土地利用規制を含めた計画手法の需要が高まっている。しかし、現行法の中において土地利用規制を行える制度は多くはない。本論文はその中でも建築基準法第39条に定められた災害危険区域制度を取り上げ、制度創設当初の理念を幅広い文献調査により明らかにするとともに、理念に対する反応とその後議論を追うことで、当初理念から現在まで災害危険区域制度が置かれた状況外観した。その結果、災害危険区域は、当初意図された自治体内の自助・共助を高める災害前の土地利用規制によるリスクコントロール手法というよりも、むしろ災害後の復旧事業や国の事業適用条件としての利用が増え、当初の災害危険区域指定の動機付けが失われているまま現在に至っていることを明らかにした。
  • 過去の自然災害及び東日本大震災における歴史的市街地の復旧事例分析から
    阿部 貴弘
    2013 年 48 巻 3 号 p. 207-212
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    2011(平成23)年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、東日本の歴史的市街地にも大きな被害をもたらした。本研究は、こうした自然災害等により被災した歴史的市街地の復旧にあたり、歴史的建造物の維持・継承に資する取組み手法及びプロセスを明らかにすることを目的とする。本研究では、過去の自然災害における歴史的市街地の復旧事例である6事例の分析を行い、復旧にあたっての取組み手法及びプロセスを明らかにした。そのうえで、東日本大震災における歴史的市街地の復旧事例である5事例の分析に基づき、こうした取組みの有効性を検証した。これらの研究成果は、今後の歴史的市街地における被災からの復旧に有益な知見を提示するものであると考える。
  • 中東都市多層ベースマップシステムによる分析から
    松原 康介
    2013 年 48 巻 3 号 p. 213-218
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    2011年3月に勃発したシリア内戦は今日まで終わりの気配がみられない。これまでの都市計画分野における協力の実績を考えると、内戦終了の折には戦災復興都市計画において日本が協力していくことが考えられる。この観点から、本稿はベイルートの都市計画通史の分析を行う。オスマン帝国時代の計画、フランス委任統治領時代の計画、あるいはエコシャールや番匠谷といった都市計画家の存在など、シリア主要都市との共通項が多いためである。エコシャールによる1943年の計画は、今日に至るまで後継計画に影響を与えており、ガルゴールとサイフィ二地区の再開発は、ハリーリー及びその後継者達による強いリーダーシップの下で現在進行中である。
  • 加嶋 章博
    2013 年 48 巻 3 号 p. 219-224
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    スペイン植民都市の空間構成には強い共通性が指摘されるが、スペイン植民地法であるインディアス法には、都市の具体的な計画尺度に関する法規範は意外に数少ない。しかし「都市計画」に言及した1573年の「フェリーペ2世の勅令」のように、都市核となる広場の計画に関して具体的な尺度を示した計画規範も見られる。本稿は、都市計画という用語が用いられることがなかったスペイン植民初期(16世紀)において、土地区画に関する植民地の規範に着目し、土地の区画に対する考え方がどのように規範化され、どのような尺度で都市計画が捉えられて行ったのかを明らかにしようとするものである。結果として、スペイン国家は都市の全体像を誘導することはなかったが、「整然とした(orden)」都市空間の秩序ある計画を早期から強く主張したことや土地区画の単位の統一化といった規範の整備がなされたことが読み取れた。また、140~150バラ程度の街区の区画が都市計画の具体的な尺度であった傾向が窺えた。こうしたことが、本国とは異なるスケールによるグリッド・パターンという植民都市の共通性を創出する要因となったことが示唆された。
  • ナイロビ、ルサカ、ダカールを事例に
    梶原 悠, 城所 哲夫
    2013 年 48 巻 3 号 p. 225-230
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究はアフリカ都市のインフォーマル市街地の形成プロセスを理解するための基礎的研究である。ナイロビ(ケニア)、ルサカ(ザンビア)、ダカール(セネガル)の3都市を事例に、都市および都市周辺地域における土地制度がインフォーマルな都市開発にどのような影響を与えているのかを考察する。とくに、(1)土地登記へのアクセスの容易さ、(2)都市周辺部での慣習地の有無と管理のされ方、(3)政府のインフォーマル市街地への態度と土地正規化プログラムの展開、に着目して都市住民の土地のアクセスパターンへの影響について検討した。その結果、多元的な土地制度があらゆる所得層の宅地のアクセスを可能にしていることが分かった。アフォーダブルな住宅供給を通じて持続可能な都市開発を進めるためには、多様な土地所有形態を維持しつつ、異なる土地所有形態の間の連携と協調を強化することが重要である。
  • 1916年から1920年の古きパリ委員会議事録を対象として
    江口 久美
    2013 年 48 巻 3 号 p. 231-236
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、用語「ピトレスク」の黎明期である20世紀初頭に時期に絞り、「ピトレスク」の概念を系統立て、分析することを目的とする。具体的には、用語「ピトレスク」の建築家ルイ・ボニエによる用語の使用事例を収集し、その内容に着目し、系統を整理・分析することで、「ピトレスク」の概念の一端を明らかにする。結果として、20世紀初頭のパリにおける用語「ピトレスク」の概念は、イギリスで18世紀に形成されたピクチャレスク美学の自然の概念を継承しつつも、都市景観へのまなざしとして新たな価値を紡ぎだしたことが分かった。まず、対象が自然ではなく都市に向いたことがあげられる。そのスケールは、建造物の一部分から街路までと幅広い。また、概念の性質は「多様性・構成・懐古性・自然・地方性・特異性」であったことが分かった。また、「ピトレスク」な「様相」といった、具体的な景観ではなく曖昧模糊とした対象を指す用法も発見できた。同時に使用された形容詞から見た概念では、前述のものに加えて更に負の側面の強い「吐き気を催させる」や、今まで見られなかった「力強い」という側面も明らかになった。
  • コミュニティ側とアート側の意見に注目して
    中村 有理沙, 土肥 真人
    2013 年 48 巻 3 号 p. 237-242
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    アートプロジェクト(以下AP)と呼ばれる街を舞台にするアート活動が90年代後半から増加しており、コミュニティとアートは協働している。しかしコミュニティとアートは性質を異にするものであり、前者はルールや秩序を、後者は自由でアヴァンギャルドな存在である。相互の差異に基づく協働が起きているAPを対象に、1.日本のAP実態を全体として把握し、2.APに関わるコミュニティ側とアート側の人々の意識構造を明らかにすることを本研究の目的とする。2章ではAPの歴史的展開を追い、APを「コミュニティと関係を持ちながら実施される現代アート活動」と定義づけた。3章では研究対象とした278APの基礎的傾向を示し、4章ではコミュニティ側とアート側の意見に注目してAPに関する意見構造図を作成・分析した。その結果、意見全体として「APはまち/地域及びアートの側に変化を起こし現代社会に働きかける」と認識されており、中でもAPが人々の関係を構築することが重要であることが分かった。また特にコミュニティ側は現状や課題を問いかけることをアート側に、アート側は表現の対象・仲間・場をコミュニティ側に求めていると考察された。
  • 松山市久米地区における公園改善を事例として
    樋野 公宏, 雨宮 護, 杉崎 和久
    2013 年 48 巻 3 号 p. 243-248
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    児童が巻き込まれる事件の頻発を受け、全国の学校において、犯罪が起こりやすい場所を地図に表す地域安全マップの取り組みが行われているが、その主眼は子どもの危機回避能力向上にあり、環境改善に結びつけられる事例は少ない。そこで、松山市久米地区における公園改善を事例として、安全マップを環境改善につなげるための要件を明らかにすることを目的に研究を行った。同地区は、公民館および公民館長が会長を務める青少年健全育成連絡会を中心とする地域活動が非常に盛んな地区であり、2005年以降の安全マップづくりの成果のひとつとして、犯罪不安の高い高架下の公園にアートパネルを設置する対策に取り組んだ。公園改善プロセスの分析から、安全マップを環境改善につなげるための要件として、安全マップづくりの継続、安全・安心に関する情報の可視化と共有、取り組むべき課題の重点化、課題の客観的な把握、安全マップの視点の多角化の5つを抽出した。
  • 桐生市における「かんのんまちづくりの会」の会議録におけるターンの変化に着目して
    島田 昭仁, 小泉 秀樹
    2013 年 48 巻 3 号 p. 249-254
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    まちづくりの小集団の会議から、どのような話し合いが行われ、どのような課題が成員の共有課題となったのかを把握するには、その会議録から調べることは有効な手法である。しかしながら、数カ月から数年にわたるような継続的な会議録の中からそれを知るには、膨大な資料を読み解くことが必要となり、その調査員の職人芸的な力量に依拠してしまうことが多い。そこで本研究では、会議における成員の発言の回数の単位である「ターン」に着目することで、その作業をより形式的かつ効率的に行うことができることを提示したい。すなわち本論では、長期間にわたる継続的な会議における各成員のターンの割合から、最もターンの割合の多かった人物の意見を抽出して見ることで、その会議の課題の内容を把握できることや、ターン割合の変化点を境にして期間を区切ってみると、その期間ごとに小集団にとっての課題が抽出できるのみならず、文脈的な流れが把握できることを明らかにしたい。
  • ふらのまちづくり株式会社を事例として
    久保 勝裕, 中原 里紗
    2013 年 48 巻 3 号 p. 255-260
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    空洞化が進む我が国の地方都市においては、再生事業の実施主体として多くのまちづくり会社が活動している。これらは、旧中心市街地活性化基本法に基づくTMOとして設立されたものが多く、企業や市民らが出資しているものの、実際には公的セクターとしての性格を持つものが多い。本論の研究対象とした「ふらのまちづくり株式会社」も、再開発ビルの管理運営を目的に行政主導で設立され、その後の事業展開も限定的なものであった。しかし、新中心市街地活性化基本計画の策定を契機とした増資を経て、民間主導のまちづくり会社に性格を転換させた。本論は、主にこれら出資者のまちづくり歴に注目し、その変遷プロセスを詳細に調査分析したものである。その結果、地域課題への危機感から民間事業者の発意によって法定協議会が発足したこと、そこで再生計画の策定が先行したこと、それに参加した民間事業者や市民らによって増資されたこと、等を明らかにし、法定協議会の設置や再編、まちづくり会社の増資といった節目で、地域社会からの支持を拡大している実態を解明した。
  • 杉田 早苗, 土井 良浩, 谷内田 絢子
    2013 年 48 巻 3 号 p. 261-266
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、市民提案によるハード整備への助成ニーズの高まりがみられる。しかしソフトなまちづくり活動への助成と違い、ハード整備への助成特有の課題があると考えられる。以上の背景より、本研究では市民提案によるハード整備への助成制度および実施された事業の実態を把握し、助成制度の課題と効果を把握することを目的とする。市民提案によるハード整備への助成を行っているファンド団体にアンケート調査を実施し、以下の結論を得た。 1.殆どの団体では外部者を入れた審査を行っており、公開審査も約半数の団体で実施していた。審査プロセスにおいて約18%の団体は整備予定地への現地訪問を実施し、約40%の団体はハード整備特有の支援を提供していた。 2.実施された事業では、私有地を対象としたものが約8割を占め、これらは景観形成や歴史保全を目的に個人や企業が住宅を改修するケースが多かった。一方、公有地を対象とした事業では、事業目的が多様で、NPOや自治会といった地域に根付いた団体による事業が多かった。 3.課題では、ハード施設の維持・管理運営に問題がある、効果では、住民ニーズに即した地域共有財産ができるとの意見が最も多かった。
  • 高浜市におけるまちづくり協議会を中心とした取り組みを事例に
    吉村 輝彦
    2013 年 48 巻 3 号 p. 267-272
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、地域まちづくりを推進する包括的な仕組みを持つ愛知県高浜市を事例に、その推進プラットフォーム及び財源枠組みの実態を明らかにし、その意義や課題を考察することを目的とする。計画的に、また、持続的に取り組みを進めていくためには、地域の人々によって構成される「地域組織」、地域で共有される「地域ビジョン・計画」、人々によって実施される「地域事業・活動」、事業実施や管理運営に必要な「地域資金・財源」、人々が集い、交流を行い、また、情報が蓄積される「地域拠点」、専門家派遣等地域への人的支援等個々の仕組みの整備に留まらず、これらが相互に密接に関係していることを踏まえ、全体としての包括的プラットフォームの構築が不可欠である。高浜市では、地域組織によって、地域計画を踏まえた、また、地域拠点を起点に取り組みを進めることが可能になっている。実施においては、地域性や地域の成熟度や自立度に応じて、柔軟に対応していけるのかが鍵になる。一方で、財源枠組みに関しては、地域の主体性に応じた取り組みが可能となっているが、行政に大きく依拠しており、事業や活動の持続的な展開や自立性の確保は課題である。
  • -大阪府池田市の地域分権制度を事例とする-
    田中 晃代
    2013 年 48 巻 3 号 p. 273-278
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    地域分権制度の特に運用面を中心に分析・考察をおこない,ネットワーク社会の典型として考えられるネットワーク型まちづくり事業(具体的には,地域活動をネットワーク化したまちづくり事業)がどのように生まれていくのかを大阪府池田市の事例をもとに経年的に調べ,地域活動のネットワークを生み出す「予算提案事業制度」の運用について明らかにしようとした.その結果,ネットワーク型まちづくり事業を展開するには,行政は市民に対して、予算提案権の付与と地域の実状に応じた会則モデルの提示,さらには徹底した事業内容やその評価の公開が望まれる.また,行政職員が地域活動の支援をする地域サポーター制度により,地域住民と行政の信頼関係の構築が図られた.
  • 異なるゲーテッド・コミュニティと旧集落が隣接集積するパトゥンタニ県の事例
    クリンマライ シワポーン, 神吉 紀世子
    2013 年 48 巻 3 号 p. 279-284
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、バンコク大都市圏郊外部の最も急速にスプロール化が進むエリアに位置するパトゥンタニ県、クロンサム地区を対象に、2種のゲーテッド・コミュニティ(本文では、住民のもつ人間関係としてのコミュニティと表現が重複しないようゲーテッド・住宅開発としている)と旧集落の3つの異なる居住地の居住者による自地区内外についての近隣評価を、訪問アンケート、インタビュー、現地観察調査によって明らかにしたものである。対象地区は、かつて運河と圃場の整備が行われ矩形区画が整然とならぶ水田地帯で、近年急速に住宅開発が集積しその多くをゲーテッド・コミュニティ開発が占め、壁一枚で異なる居住地が隣接する。調査の結果、戸建て住宅のゲーテッド・コミュニティ、タウンハウスのゲーテッド・コミュニティ、それらに挟まれてある旧農村集落の居住者の間で、近隣との関係性構築への意識に異なる点がみられ、現在の各地区の閉鎖性をこえて近隣の関係性が拡がる可能性を考察した。
  • 松浦 きらら, 藤井 さやか, 有田 智一
    2013 年 48 巻 3 号 p. 285-290
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では都区部におけるUR賃貸住宅団地が有する団地屋外空間を取り上げ、URによる団地屋外空間設計手法が持ちうる課題を抽出することと、団地屋外空間が地域内で活用される実態の把握を通じて今後の団地屋外空間への設計指針への示唆を得ることを目的としている。団地屋外空間の設計内容と活用実態について、地区内の複数の遊び場と対象地を比較すること、対象団地における設計内容と活用実態の比較検討をする際に団地敷地内における配置計画に着目することによって、団地屋外空間が団地居住の児童のみならず周辺地域児童にとっても活用できる遊び場である可能性を検討する。調査結果からは、都区部におけるUR賃貸住宅団地には公的機能・配置を有する屋外空間が豊富に存在し、地域資源として貢献できる可能性があることを把握した。活用実態としては、UR所有の屋外空間であったとしても団地全体の配置計画上団地外居住児童による利用が活発となる場合があり、そのために設計時の利用構想内容と活用実態に齟齬が生じうることが明らかになった。
  • 住工混在地区の事例を対象として
    小田 真太郎, 有田 智一, 藤井 さやか
    2013 年 48 巻 3 号 p. 291-296
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    都市再開発プロジェクトにおける社会経済情勢の変化に伴い、関係権利の意向もさまざまとなり、従来型の共同化による市街地再開発手法には限界がみえてきたといえる。そこで、本研究では、住工混在地区における再開発事例を取り上げることで、そこで用いられた新たな手法として土地分有方式に着目し、その今後の可能性及び汎用性について明らかにすることを目的としている。これにより、土地分有方式は分有を許容する際に関係権利者が多い中でどの範囲まで許容するかについては慎重な議論が必要である。そして、その汎用性については、地区特性が大きな要因となり、分有を許容する際には地区全体の大義名分や都市計画的な意義が問われるということが明らかとなった。
  • 東京都を事例として
    山崎 正樹, 櫻井 澄, 根上 彰生
    2013 年 48 巻 3 号 p. 297-302
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、施行から約10年が経過し、一定の事例が蓄積されてきた都市再生特別地区におけるソフト分野の公共貢献に着目し、東京都を対象とした提案・実施状況の実態の調査及び課題と改善方策の考察を行った。2012年8月現在における、東京都で提案されたソフト貢献を整理した結果、全24事例のうち22事例、貢献内容としては64件が提案され、種別としては「都市や街の魅力の向上」に寄与するものが約4割を占めることが明らかになった。次に提案されたソフト貢献の実現状況の把握のために、稼働済事例を対象に開発事業者・運営事業者及び東京都へのヒアリング調査を行った結果、東京都と開発事業間で提案内容実施にかかる協定が締結されており、全ての事例でソフト貢献が実現されていることが確認できた。運営形態は事業者が自ら運営事業を行う「自主型」が約6割、運営委託を行う「誘致型」約4割であり、概ねの事例で建築物稼働日より1年前には運営主体が決定している。しかし、素案上の「イメージ」を実現できない事例や、都決時以降に追加されたソフト貢献が評価されない事例、ソフト貢献の有効的な利活用が事業者の努力次第となること等の課題もみられた。
  • 岡崎市図書館交流プラザLibraを事例に
    三矢 勝司, 秀島 栄三, 吉村 輝彦
    2013 年 48 巻 3 号 p. 303-308
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    公共施設の整備を巡っては、設計段階にとどまらず、管理運営段階における市民参加が課題となってきた。本研究では、地域密着型中間支援組織に着目し、公共施設整備における市民参加の支援において、その組織に求められる役割と成果を考察する。岡崎市図書館交流プラザLibraの例では、地域密着型中間支援組織が、公共施設の設計段階から開館直後にいたる過程において、その組織の特性を活かした支援を行うことが明らかになった。その支援手法は、1)市民と行政の議論の場づくり、2)参考事例等の調査研究、3)市民サポーターの拠点となる空間の設置運営、4)市民サポーターの活動支援、組織化支援、5)施設周辺まちづくりの支援、6)人と人をつなぐ関係づくり支援、である。
  • プラハ市行政とプラハ11、13区行政の関係性の考察を通じて
    田中 由乃, 神吉 紀世子
    2013 年 48 巻 3 号 p. 309-314
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    戦後の都市周辺部におけるまとまった規模での住宅開発は世界各地で見られるが、現在開発から数十年が過ぎ住宅地の物理的老朽化が進んでいる。本研究の調査対象地であるチェコ共和国では社会主義体制下において都市周辺部の住宅開発が進んだが、その住宅開発地は現在でも多くの居住者の生活の基盤となっており、地域の状況に応じた生活環境の改善は重要な問題であるといえる。そこで本研究では、社会主義時代の住宅開発地再生に関わるプラハ市市役所と、プラハ11、13区役所の施策から、各地域の状況に応じた多様な施策がどこに生じ得るのかを明らかにする。 現地調査とヒアリング、公式文書による調査の結果、プラハ市市役所は2001年には社会主義時代の住宅開発地に対して環境再生のための調査事業を行い、全域的な事実資料をまとめていたことが分かった。また、プラハ11、13区では開発当時の地域独自のマスタープランが現在でも重要な意味を持っていること、11区役所が区主体の施策を行う一方で13区は市役所の土地利用計画に従うといった区レベルでの取り組みに違いがあることなどが分かり、これらが各地域の状況に応じた多様な施策につながると考えられる。
  • いわき市平中心市街地を対象として
    齊藤 充弘, 加藤 雅俊
    2013 年 48 巻 3 号 p. 315-320
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,いわき市平中心市街地を対象として,街区単位にみる土地利用の変化と実態を明らかにすることを目的とするものである。具体的には,17に分類された敷地単位の土地利用について,街区単位にみるいわき市合併後の1970年から2010年にかけての変化と現状の実態を調査・分析することである。調査・分析の結果,土地利用の変化については,戸建住宅と第三次産業事業所の減少と駐車場と空家・空地の増加より,中心市街地と同様に周辺地域においても,空洞化の進行を明らかにすることができた。また,街区単位の分析より,宅地前道路や城下町時代からの旧道沿いなど特定の道路沿いに土地利用の変化の大きい街区を特定することができた。さらに,変化の大きい街区を抽出して詳細に分析した結果,戸建住宅,集合住宅,事業所併用住宅,第三次産業事業所,駐車場,空家・空地の6つの分類にみる変化のパターンとそのパターン別にみる変化の特徴を明らかにすることができた。この土地利用の面積を含めた敷地の変化より,街区単位でみるとさまざまな空間構成要素が存在する形となっていることがわかった。
  • 中世都市における主要施設からの山稜景観を事例として
    土久 菜穂, 山本 明
    2013 年 48 巻 3 号 p. 321-326
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は、中世都市における山稜景観をケーススタディとして、フラクタル次元を援用した山稜景観の形態的特性の定量的な記述手法を提案し、その有用性を検証するものである。その結果、各都市の主要施設の立地特性に関する既知の諸事実について、山稜景観の形態的な側面から検証できた。さらに、主要施設を視点場とする山稜景観の形態的特性を、次の通り定量的に記述することができた。・平安京では、多くの稜線による複雑な遠景が一様にもたらされていたが、平坦な市街地中心部に立地する御所邸宅と、市街地縁辺部に立地する宗教施設からの山稜景観には差異があった。・中世平泉では、平安京的な遠景の山稜景観の土地に京文化が輸入されたことから、山を借景とする浄土空間が形成されていった。・谷戸地形を活かした中世鎌倉では、山稜を遠景として望むことが稀であり景観的な複雑さは乏しいが、幕府に庇護され山裾や谷戸周辺に立地する禅宗・新義律宗の寺院と、迫害され平地や海岸線周辺に立地する日蓮宗の寺院からの山稜景観には差異があった。
  • 伊藤 史子, 藤木 悦史
    2013 年 48 巻 3 号 p. 327-332
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、市街地における街路ネットワークの複雑性と街路景観の印象評価の関連性を分析した。印象評価については、スマートフォンのウェブシステムを用いた印象評価実験により、13の個別評価軸と総合評価を、多くの実験参加者から収集した。複雑性についてはスペースシンタックス理論を用いてインテグレーションバリュー(Int.V)により定量化した。得られた主な結果は、Int.Vが低く複雑な空間ほど、開放感、安心感、歩きたい印象が生じやすいこと、街路空間の総合評価は複雑な空間ほど高く、複雑な空間では「とても好き」と総合評価される景観が多く分布していることである。
  • 高田 寛, 岸 邦宏, 東本 靖史
    2013 年 48 巻 3 号 p. 333-338
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では更なる都心回帰の促進を目的として、札幌市の各地域の住民生活の利便性、都心部への公共交通利便性、自動車利便性に着目し、ネットワーク DEAを用いて効率性の観点から総合的に評価を行った。その結果、札幌市の現状の都市構造は、郊外部においては都心部と同等以上の利便性を享受できる都市構造を有しており、一方、都心部に近い地域では、地価や距離に対して、相対的に住民生活や公共交通の利便性は、居住費に見合った利便性を享受されていないことが、明らかになった。また、都心部近郊の利便性向上について、ネットワーク DEAを適用することにより、地価の値下げによる改善と公共交通サービス改善の必要性を示唆できた。
  • 鈴木 一輝, 安藤 朝夫
    2013 年 48 巻 3 号 p. 339-344
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    我が国において人口減少は深刻な社会問題とされる.本論文は人口が一様分布した線形市場を考え,人口減少下のサービス供給体制の持続可能性を,立地論的方法により検討するものである.消費者のサービス需要は非弾力的であり,効用は財需要量と宅地面積からなり,人口減少後も従前の効用水準が維持されるものと仮定する. 初期状態は空間的独占競争の結果として与えられるとすると,人口減少が生じれば既存施設は赤字になるから施設の統廃合が必要になるが,最善解としての完全再配置は現実的ではない.本論文では施設配置の次善策として2通りの方法を考える.1つ目はは人口減少後も人口均等分布が維持される条件下で,統廃合を行う方法である.この場合,撤退施設周辺の地代は負になるので,均等分布を維持するには地代をゼロにするような補助金が必要になる.2つ目は従前の人口密度を維持したまま,人口を存続施設周辺に集住させる方法である.本論文では,初期状態として10個の施設が線分上に等間隔に配置される状態を考え,社会的厚生の意味で効率的な施設配置と,それを実現するための政府の介入の方法について,数値解析的に検討する.
  • 本間 健太郎, 今井 公太郎
    2013 年 48 巻 3 号 p. 345-350
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    都市空間上に競合施設が分布しているときに,i)施設の「規模」はどのように変化すべきか,あるいはii)どのように変化していくか,ということを明らかにするのが本稿の目的である.i)第一に,社会的便益を最大化させる,公的施設への最適な投資配分および,施設間での最適な資源再配分を求める.ii)第二に,各施設の経営者がそれぞれ利潤を追求した結果施設規模が推移するときの,社会的便益の増減を調べる.とくに効用が規模の対数で表されるときには,規模が推移するたびに社会的便益が必ず増えることが明らかになる.
  • 東京23区における住宅対象侵入窃盗犯を事例に
    雨宮 護
    2013 年 48 巻 3 号 p. 351-356
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国の犯罪は減少傾向にあるが,そうした減少はすべての場所で一様に生じているわけではない.ある地域全体が減少傾向にあったとしても,地区レベルでの時系列変化にはばらつきが存在するものと考えられる.本研究では,東京23区の住宅対象侵入窃盗を事例に,既存研究で明らかでなかった,地区レベルでの犯罪の時系列変化と地区の社会経済的,物理環境的な特徴との関連について,潜在成長曲線モデルを用いて検討した.その結果,地区の犯罪の時系列変化を規定する潜在成長曲線は一次関数で表現されること,潜在成長曲線は地区ごとにばらついていること,社会解体論,日常活動理論,防犯環境設計論から想定される各地区の社会経済的,物理環境的な特徴が,潜在成長曲線の軌跡形状に関連していることを示した.結果をもとに,地区レベルでの犯罪のコンテクストを読み込んだうえでの対応の必要性をを示し,特に,アクセスが容易な低層密集住宅地,新興住宅地,日中に人の目が少ない地区において,今後地区レベルでの介入が求められることを述べた.
  • 薄井 宏行, 浅見 泰司
    2013 年 48 巻 3 号 p. 357-362
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    敷地奥行の平均は地域における典型敷地を特定するための重要な指標の一つである.ところが,敷地奥行のデータを直接入手することは容易でない.本稿では,敷地間口に対する敷地面積の比を敷地奥行と定義する.もし,敷地間口と敷地奥行の同時分布が互いに独立であるならば,敷地奥行の平均は敷地間口の平均に対する敷地面積の平均の比と等しくなる.そこで,敷地奥行の平均を敷地間口の平均に対する敷地面積の平均の比から推定することを考える.仮説:敷地間口と敷地奥行の同時分布は互いに独立かどうかを統計的に検定するため,ノンパラメトリック検定を行った.その結果,1)有意水準5%において,仮説は必ずしも採択されるとは限らないこと,2)地域における道路網パターンが格子状の場合,平均敷地奥行と敷地間口の平均に対する敷地面積の平均の比の相対誤差は4%であるのに対して,地域における道路網パターンが不規則の場合,当該相対誤差は21%であることがわかった.したがって,平均敷地奥行の推定精度は,地域における道路網パターンの違いや建物配置の違いに依存するといえる.
  • つくば市洞下集落を事例に
    小森 美咲, 村上 暁信
    2013 年 48 巻 3 号 p. 363-368
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は,屋敷林の変遷と民家の敷地内空間構成を合わせて分析し,どのような民家で屋敷林が維持,もしくは喪失されてきたのかについて明らかにすることを目的とした。特に緑被と建物による民家の敷地内空間構成に着目し,屋敷林の維持される民家,喪失された民家の特性を解明することとした。空中写真を用いた分析と対象地での観察調査に基づく分析結果から,以下のことが明らかとなった。屋敷林を維持する民家では,戦後のライフスタイルの変容にも対応しつつも,短冊状の敷地の後背部に屋敷林をもつという従来の空間構成が残されており,かつ屋敷林以外の樹木構成をもち合わせることで,高い緑被率が維持されてきた。一方,屋敷林を喪失した民家では,建物の新築増築期後も敷地内の緑被が減少し,屋敷林以外の樹木構成をもたない傾向がある。短冊状の敷地後方に屋敷林をもつという従来の空間構成はほとんど喪失されており,建物中心の空間構成へと変容している。これより,建物の新築増築後に残された屋敷林をいかに維持していくかが重要であると言える。
  • 鶴和 誠子, 野原 卓
    2013 年 48 巻 3 号 p. 369-374
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、生垣景観が良好に持続している歴史的市街地(旧武家屋敷地区)を対象として、生垣持続のための「共同管理手法」に着目しつつ、街なみの緑の持続要因にこの共同管理手法がどのような作用を与えているかを明らかにすることを目的とする。本調査で分析した3つの事例においては、地域組織と保存会の活動を連動させた地域全体での共同作業と意識向上(地域活動型)、合資会社化による不動産運営を通じた収入の確保と管理継承(資産管理型)、有限責任事業組合の設立と観光交流を通した外部からの来訪者の力の活用(観光交流型)を通して、管理のモチベーションを持続させている。これらの事例では、地域の状況にあった共同管理手法を仕組みとして選択しており、より効果的な生垣の保全管理活用を行う可能性を有していると考えられる。
  • 加我 宏之, 田川 圭佑, 武田 重昭, 増田 昇
    2013 年 48 巻 3 号 p. 375-380
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、文献とヒアリング調査から昭和初期に開発された大美野住宅地における計画特性を明らかにし、現在まで受け継がれてきた景観資源を抽出した。写真投影法を通じて、生活者が捉えた大美野らしい景観を明らかにし、現在まで受け継がれてきた景観資源の風景的価値を探った。結果、カイヅカイブキの生垣が連続した景観、大美野会館や福富稲荷神社を背景に中央ロータリーと噴水を中心に捉えた景観は、大美野を代表する景観としての価値が高い。小学校の景や曲線道路の景、趣のある大規模戸建住宅の景、庭木のサクラの景も大美野をよく知る人、最近住み始めた人とともに風景的価値が高いことが明らかとなった。
  • 武田 重昭, 田中 陽大, 加我 宏之, 増田 昇
    2013 年 48 巻 3 号 p. 381-386
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は千里ニュータウン内の建替えが行われた集合住宅団地が集積する住区を対象に、緑地の量及び連続性の視点から建替え前後における住区の緑地の変化を把握したものである。結果として、緑地の量的な変化は、住区全体には大きく変化していないものの、団地建替えが行われた敷地では、主に木本を中心に緑地が著しく減少しており、そのなかでも特に身近に感じる木本の減少傾向が著しいことが明らかとなった。緑地の連続性の変化は、団地建替えが行われた敷地では、木本の連続性が低下し、孤立化が高まることが明らかとなったことから、今後の団地建替えにおいては、長い年月をかけて成長してきた緑をできるだけ保全することや、身近な木本緑被地の連続性に配慮した緑被地の配置を検討すること、特に住区の骨格を形成する公園や周辺の緑地帯などの公的な緑地を補完し、住区内の多層的な緑のネットワークを形成することが重要な課題であると考えられる。
  • 轟 慎一, 盛 千嘉
    2013 年 48 巻 3 号 p. 387-392
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、信楽町長野を対象地として、窯元の敷地の空間構成とその変化について、生業形態等との関係をふまえ明らかにした。存立条件が様々な窯元群にあって、個々の窯元のハード・ソフトの実状に照し合せることで、それら空間の存在形態とその保全・活用について考察をはかった。空間構成や生業形態等の観点から大きく3つの傾向をもつ窯元群が捉えられた。1つは、経営の維持・拡大をはかっており、作業の効率化や拡大のため大きく空間改変をしてきた窯元群、2つ目は、古建築物等が残存しており、それら空間資源の活用がみられるが、比較的小規模な生業形態の窯元群、3つ目は、作家性の高い作品を制作しており、多様な客に対応した空間が設けられている窯元群である。これら窯元の敷地空間構成や生業形態等の特性に応じた、空間資源の保全・活用をはかっていくことが求められる。
  • 台湾・嘉義県を中心に
    王 新衡, 黒瀬 武史
    2013 年 48 巻 3 号 p. 393-398
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    1990年代から、嘉義県における住民主導による製糖鉄道の保全活動が積極的に行われている。また、これらの市民要望に応えるため、嘉義県政府と台湾糖業公司(以下 「台糖」 という)による製糖工場と製糖鉄道の保全事業も推進されている。現在、製糖鉄道を軸とする製糖産業遺産群を地域の文化資本とする観光まちづくりが推進されている。そこで、本研究では嘉義県における全域の製糖産業遺産の保全に着目し、官民連携による遺産群保全を通して、公共空間の創出のためにとるべき戦略を提示することを目的とする。本研究は以下の三段階に分けて行った。台糖が管理する製糖産業遺産の保全現状から課題を抽出して、廃業した製糖工場・鉄道が地域に与える影響を検討する。次に、住民主導による製糖鉄道保全運動が地域再生・公共空間の創出に与える影響を分析する。また、嘉義県政府による製糖産業遺産保全のシステムを分析し、遺産群のネットワーク化による文化・自然資源の一体化の記述を試みた。最後、製糖鉄道を軸とする製糖関連遺産の保全と課題解決、遺産の変容と公共空間の創出の全体像を明らかにする。
  • 尼崎市の農業用水路の行政と住民団体の利用・管理に着目して
    田中 陽朗, 山崎 義人, 赤澤 宏樹, 中瀬 勲
    2013 年 48 巻 3 号 p. 399-404
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
     我が国の都市圏では、住宅需要の高まりに田畑が充てられ、敷地の細分化を繰り返しながら市街地が拡大していった。そのため市街地では建て詰まりと自然環境の不足が深刻になっており、過密な市街地において、オープンスペースを確保し、市街地の住環境を改善していく必要がある。ところで、依然として都市営農は衰退傾向にあり、近年、都市の農業用水路の新しい使い道が検討され始めている。また、市街化による農業者の減少によって、農業用水路の管理が十分に行き届かなくなっている。このような中で、不良ストックとなりつつある農業用水路が、環境活動の場として市街地におけるオープンスペースとなり、市街地の住環境の向上に寄与するのではないかと考えた。そこで本研究では、市街地の農業用水路網の利用・管理の現状と住民団体による環境活動の展開方法を捉え、それらの関係を明らかにすることを目的とした。そしてその結果を踏まえて、考察を行った。その結果、市街地の農業用水路を環境活動の場に活用するためには、農的利用との関係性と、水利用の可能性が重要となっていることが分かった。
  • 山田 稔, 赤津 典生
    2013 年 48 巻 3 号 p. 405-410
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    地方都市郊外に立地する大規模小売店は、広域な商圏からの自家用車利用による来店客のために、大規模駐車場を備える。しかしその内部における歩車の交錯に対する対策の検討は必ずしも十分ではない。店舗の実情からコストのかからない対策や、多少のコストがかかってもそれを重点的・限定的に実施することが現実的であるが、そのなかでも効果的な対策が考えられなければならない。本研究では利用者の意識での安全性とそれに関連する意識の相互関係に着目し、それらの意識構造を明らかにした。横断歩道の無いところで横断することの危険性の意識に影響を及ぼす要因と、総合的な安全性の評価に影響を及ぼす要因との違いを比較することにより、現実に多少の遠回りであっても横断歩道を利用して危険感を小さく抑えている利用者の実態などを明らかにすることができた。また、これらの利用者属性別に利用者が望む対策の内容を分析した結果から、横断箇所での速度抑制が利用者満足度からも重要であり、これを箇所限定で重点的に実施することの有用性などを考察した
  • ドイツの2都市における現地調査に基づく分析
    波床 正敏, ペリー 史子, 塚本 直幸, 吉川 耕司, 伊藤 雅
    2013 年 48 巻 3 号 p. 411-416
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    LRTを活かしたまちづくりを実現するための要素としてはいくつか挙げられるが,そのうちの一つとして,トランジットモールがある.トランジットモールについては海外では多数の実例が存在するものの,日本では歩行者とLRVなどとの混合交通に対する理解が道路管理者や交通管理者などにおいて十分でないため,実現にはほど遠い状況にある.この背景としては,海外のLRT走行空間に関する実情が詳しくわが国に伝わっていない可能性が考えられる.本研究では,海外におけるトランジットモールにおける歩行者横断の様子をビデオ撮影し,どのようなタイミングで歩行者がLRT軌道を横断するかについて定量的な分析を行った.また,わが国でトランジットモールを実現するには,どのような課題が存在するかなどについても考察を行った.
  • 豊田市におけるケース・スタディ
    三村 泰広, 樋口 恵一, 安藤 良輔
    2013 年 48 巻 3 号 p. 417-422
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    近年、我が国では平成23年9月の警察庁の通達を契機としてゾーン30の整備が推進されている。迅速な推進に重点が置かれているゾーン30は、全国的な普及には至らなかった住居系地区等におけるコミュニティ・ゾーンの形成事業を踏まえ、住民の同意が得やすい地区に柔軟に設定されるように配慮されている。しかし、その地区が重要な整備目的と考えられる歩行者や自転車事故の削減が期待できる地区であるとは限らないといった課題も生じることが想定される。本研究は愛知県豊田市をケース・スタディとして、地区特性の分析を通じて歩行者・自転車事故の発生率と住民側からのゾーン30導入意向の関係性を明らかにし、整備推進の基礎資料を提供することを目的とする。
  • 日常的な買物および私的コミュニケーションに着目して
    青野 貞康, 大森 宣暁
    2013 年 48 巻 3 号 p. 423-428
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では車いす利用者を対象に、日常的な買い物と私的なコミュニケーションという2種類の活動目的について、本人による外出活動、他者による活動の実行・代行、サイバー空間での活動の実態及び潜在的ニーズを、健常者との比較や実空間でのモビリティとの関係に着目して分析した。モビリティの評価指標として、身体的条件(車いす利用の有無、外出時の介助の必要性)と自動車利用可能性を考慮した。日常的な買い物については、自分で買い物に行く、家族等が買い物に行く、ネット通販を利用するの3種類の活動を、私的なコミュニケーションについては、自宅で会う、外出して会う、電話で会話する、メールをやり取りするの4種類の活動を扱った。車いす利用者で外出時に介助が必要な場合、健常者に比べて自分で買い物に行く頻度が低く、家族等の買い物に依存する傾向が見らた一方、各活動の実施頻度を増加させたいという潜在的ニーズは高かった。また、車いす利用者で外出時に介助が必要かつ車の利用が不可能な場合はサイバー空間での活動頻度も低く、分析対象サンプルの中ではモビリティだけでなくヴァーチャルモビリティも低い傾向が見られた。
  • 集客施設へのアクセスに関する情報発信と検索の視点から
    富永 透見, 谷口 守
    2013 年 48 巻 3 号 p. 429-434
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    スマートフォンという新たなツールの登場により,人々が日常的にサイバー上の情報に触れる機会が増加している.このような中,スマートフォンを通じて得る交通手段選択に関わる情報や,手段探索行為は,今後の交通計画を大きく左右することになる.特にそれらが実際の公共交通利便性と食い違う(インフォメーションギャップ)ようであれば,大きな問題である.本研究では集客施設の公共交通利便性を示す指標(IMMR)を独自に提案し,集客施設の情報発信や利用者の手段探索の現状を定量的に比較することで,インフォメーションギャップの実態を明らかにした.また,モデル分析を通じ,スマートフォンによる情報提供を通じた公共交通利用促進の方策を提案した.
  • 森 英高, 山口 裕敏, 谷口 守
    2013 年 48 巻 3 号 p. 435-440
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    社会の中に広く自動車が普及した一方で,今後人口減少や高齢化が進む中で生活の足を確保していくには,地域住民自らがその重要性を認識することがまず必要である.本研究では東日本大震災による被災地域であるいわき市において,基本的な生活行動である買い物行動を対象に,被災に伴う転居の影響と将来見込みを実地調査し,地域住民が理解すべき現状を提示した.この結果,1)転居者は選択先としての個人商店の減少と,さらなる車依存が同時進行していること,2)非転居者についても,将来に対する生活リスクとして,車利用可能性のみがリスク認知され,公共交通利用可能性が認知されていないこと,3)車依存者ほど,いずれのリスク認知も低くなる傾向が明らかになった.
  • 松木 智洋, 室町 泰徳
    2013 年 48 巻 3 号 p. 441-446
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では、現在の大学生に対するアンケート調査を実施し、過去の交通手段利用履歴が将来の車購入に対する意識に与える影響に関して検討した。首都圏と地方都市に立地する大学の大学生に関し、高校、中学、小学校高学年時における通学交通手段利用状況を検討した結果、小学校高学年では徒歩が卓越し、中学では地方都市の大学を中心に自転車が増加し、高校では首都圏都心の大学で鉄道が増える傾向が認められた。通学交通手段利用が大学生の将来の車購入意識に与える影響に関しては、クロス集計から中学時、高校時における自転車利用が正の影響を、鉄道利用が負の影響を与える可能性が示された。最後に、車購入意識を被説明変数とする順序型プロビットモデルの推定結果からは、通学交通手段として高校時の自転車利用について正の影響、高校時車利用頻度について正の影響が認められた他、情報技術の進展に関する説明変数の係数が有意であった。以上の結果から、概ね過去の交通手段利用履歴が大学生の将来の車購入に対する意識に影響を与えていると考えられる。
  • 伊藤 創太, 羽藤 英二
    2013 年 48 巻 3 号 p. 447-452
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    中心市街地における歩行者流動の分析は,中心市街地活性化施策や都市空間の改変の評価にとって,不可欠となっている.一方で,中心市街地での歩行者交通量の適切な配分手法は確立されているとはいえない.本研究では,歩行者交通量の配分に吸収マルコフ連鎖を適用し,リンク間の遷移確率の設定として動的な逐次経路選択モデルを適用した.吸収マルコフ連鎖はflow independentかつ周回経路を含む配分であり,歩行者交通と親和性が高いといえる.動的離散選択モデルを用いた逐次選択モデルでは,街路環境が回遊行動の経路選択に与える影響を分析し,プログラムの街路ネットワーク上での空間的な波及効果の減衰が割引因子として表現できることを示した.また,経路を列挙しない吸収マルコフ連鎖を用いた交通流配分では,回遊行動の特徴である周回経路や迂回経路を考慮した配分が行えることを示した.
  • 秋田 直也, 小谷 通泰
    2013 年 48 巻 3 号 p. 453-458
    発行日: 2013/10/25
    公開日: 2013/10/25
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究は、荷主企業を対象として筆者らが実施したアンケート調査結果をもとに、荷主企業が運送事業者とのパートナーシップをどの様に認識しているのかを客観的に把握するとともに、荷主企業からみた運送事業者との関係を明らかにすることを目的とする。具体的には、まず、荷主企業と運送事業者とのパートナーシップが、運送事業者との深度を示す4つの段階(成熟度)に分類できることを示す。次に、運送事業者に対する評価と運送事業者が行う取り組みの重要度について、荷主企業の反応が成熟度ごとに異なっていることを明らかにする。さらに、成熟度による運送事業者に対する評価と運送事業者の取り組みに対する重要度との関係の変化から、運送事業者の取り組みが3つのグループに分類できることを示す。そして最後に、本研究で得られた知見をもとに、荷主企業からみたパートナーシップの構築に向けた課題を抽出する。
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