物体の空間的特性, 分光的特性を利用して物体の検出, 類別を行うリモート・センシングにおいて重要な役割を果している航空用赤外カラー・フィルムの識別性を高めるために, フィルター・フィルム組合せをコンピューターによるシュミレーションを行った。使用するフィルムの物理特性, 用いるフィルターの分光特性, 撮影時の照明光の分光エネルギー分布に加えて対象物として代表的な分光反射特性を有する物体を選択しモデル化を行い, 各対象物相互間のそれぞれ再現色の色差が大きくなるようなフィルター組合せを選び出した。
シュミレーションによる結果は, 実際に航空機上から撮影された画像の色度測定による色差の大きいフィルター組合せと一致した。
従来用いられてきたKodak Wratten filter No.12と色補正用フィルター, ライトー・バランシング・フィルターを併用することによって, 赤外カラーフィルムの有用性を高めることができるという結論を得た。
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