本研究はステレオマッチングの精度, 安定性を向上させることを目的として, トリプレット (3重ステレオ) 画像を用いたステレオマッチング手法を2種類提案し, そのそれぞれが精度, 安定性の向上効果を有することをリニアアレイセンサによるシミュレーション画像上で検証したものである。すなわち本研究は, トリプレット画像においては3本の光束が対象地点で交わることに注目し, 各2本ごとの光束ペアによる2回の独立測定を利用して, 誤対応を除去する方法と, 3本の光束が常に一点で交わるという条件の下で画像相関最大の点を探索する方法を提案している。それらを適用することによって, 通常のステレオ画像を用いたステレオマッチングによる誤差は平均二乗誤差で約5/6~1/5, 最大誤差で約4/5~1/13になることがわかった。
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