1988年9月と1990年9月, 中国は長征四号ロケットを用いて風雲一号Aと風雲一号Bの2つの気象衛星を打ち上げることに成功した。これらの衛星の軌道は, 太陽同期準回帰軌道 (14回転/日) で, 高度890km, 軌道傾斜角98.9度, 周期102.76分である。衛星には高分解能走査放射計 (VHRSR) センサ, 空間粒子監視器, HRPTディジタル画像データ発信機, APT模擬画像資料発信機およびテープレコーダが装備されている。現在オペレーション可能であるのは風雲一号Aであり, この衛星の主な役割は, 地表面および雲を観測するための可視光, 近赤外の4バンドと熱赤外の1バンドのマルチスペクトル画像の収集, 海色調査の実験, 空間粒子輻射データの取得および中国以外の地域の画像データの記録である。データ伝送システムがNOAA/TIROS衛星と一致してるため, 世界各国のHRPT受信設備とAPT受信設備によって風雲一号からの高画質の画像を簡単に得る事ができる。
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