簡易分光放射計を用いて, 小麦の分光反射持性を測定した結果, 次のことが明らかとなった。
(1) 5月と6月における赤部と赤外部の分光反射率の比,
IR/Rは小麦の収量と密接な関係が見出された。
(2) それらの反射比の変化により, 小麦の生育ステージが知られた。
(3) 赤部の反射は小麦の含水量と高い相関関係にあり7月末の反射率は小麦の登熟の指標として考えられた。
これらにより, この分光放射計による分光測定は作物の生育状況の調査に有効であり, リモートセンシングのグランドトルースとして利用できるものと考えられる。
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