5, 000分の1あるいは2, 500分の1のカラー正射写真図が複数枚のカラー正射写真のモザイクにより作成されている。白黒写真のモザイクではそれ程目立たなかったモザイク接合部の色調の不連続性が, カラー写真のモザイクでは, 接合部の不連続性が目立つようになった。正射写真の色合せ作業は, モデルやコースが異なると大変苦労の多いものとなっている。また, 写真材料の関係から手で破けなくなりカッターで直線状にしか切れなくなったことから, モザイク接合部がますます目立つ傾向にある。本研究は, カラー正射写真の数値変換と画像処理のディジタル手法により, カラー正射写真のモザイク接合部の不連続性を取り除き, 見やすいカラー正射写真図を作成する方法論を確立する目的で行われた。本研究の成果によれば, モザイク接合部の幾何学的連続性および色調の連続性のあるディジタルモザイクが作成可能であることがわかった。この方法を実用化するためには, 多量のデータ処理技術とデータ圧縮技術等の改善が要請される。
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