外科と代謝・栄養
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48 巻 , 5 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
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原  著
  • 坂田 文子, 高橋 啓明, 長谷部 雅香, 細野 裕樹, 知久 一雄
    原稿種別: 原  著
    2014 年 48 巻 5 号 p. 149-157
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    【背景】非コロイド状の鉄を静脈内投与すると鉄代謝の制御因子であるヘプシジン-25を誘導し,鉄の再利用を阻害する.
    【目的】微量元素製剤は高カロリー輸液剤に混注し投与されているが,混注後の鉄コロイドの安定性は確認されていない.そこで,微量元素製剤を高カロリー輸液剤に混注した場合の鉄コロイドの安定性,さらに微量元素製剤を高カロリー輸液剤に混注しラットに投与したときのヘプシジン-25誘導について検討した.
    【結果・考察】高カロリー輸液剤に混注した微量元素製剤中の鉄コロイドは,経時的に非コロイド状の鉄に解離した.微量元素製剤を高カロリー輸液剤に混注しラットに持続投与すると,ヘプシジン-25の誘導が確認されたが,混注しないでボーラス投与するとヘプシジン-25の誘導を回避できる可能性が示唆された.
    【結語】ヘプシジン-25を誘導しない投与方法の検討,高カロリー輸液剤に混注しても鉄コロイドが安定な微量元素製剤の開発が必要であると考えられる.
臨床研究
  • 柳本 喜智, 宮崎 安弘, 瀧口 修司, 高橋 剛, 黒川 幸典, 山崎 誠, 宮田 博志, 中島 清一, 森 正樹, 土岐 祐一郎
    原稿種別: 臨床研究
    2014 年 48 巻 5 号 p. 159-164
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
    【はじめに】食道癌術後患者は手術侵襲や再建に伴う解剖学的変化により,術後長期間経過しても経口摂取不良が持続し,著明なるい痩状態を呈する患者が少なくない.そのような症例に対する経口摂取量を増加させる手法は未だ確立されていない.【対象と方法】食道癌術後長期間経過し,経口摂取量・体重の低下した症例に対して,摂食増強作用を有するグレリンを朝・夕食前に 10日間投与し,その有用性を検討した.【結果】患者背景は,男性 4例,女性 1例,年齢中央値は平均で 77(62-79)歳, BMIは 16.9(15.2-18.3)であり,グレリン 3 μg/kg朝・夕食前 10日間の投与により食欲,摂取カロリー量は増加し,入院期間中もその効果は維持された.【結論】食道癌術後長期間経過し,経口摂取量・体重の著しく低下した患者に対してグレリンを投与することで,食欲と食事摂取量を増加させることが可能であった.グレリンが食道癌術後患者の栄養状態の向上に寄与できる可能性が示唆された.
特  集
  • 土師 誠二
    原稿種別: 特  集
    2014 年 48 巻 5 号 p. 165-171
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
     高齢者では蛋白代謝を中心に栄養基質代謝が若齢者に比して相違がみられ,日常生活強度の低下,消化管機能の低下,侵襲反応の増大など周術期管理において問題となるさまざまなリスクを内包している.同時に,個体差も大きく個々の症例に応じたきめ細かな管理が重要である.術前からの低栄養状態の改善,蛋白アミノ酸投与による蛋白代謝の改善,耐糖能低下による術後高血糖の防止,などを基本とし加齢に伴う栄養代謝変化を十分理解した上で栄養管理にあたらなければならない.また,術前免疫栄養療法は高齢者においても服用コンプライアンスは良好であり,合併症防止のための一手段となり得る栄養管理法である.
  • 清川 貴志, 比企 直樹, 布部 創也
    原稿種別: 特  集
    2014 年 48 巻 5 号 p. 173-176
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
  • 山下 洋市, 栗原 健, 吉田 佳弘, 今井 大祐, 別城 悠樹, 木村 光一, 松本 佳大, 中川原 英和, 武石 一樹, 伊藤 心二, ...
    原稿種別: 特  集
    2014 年 48 巻 5 号 p. 177-182
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
     膵頭十二指腸切除( Pancreaticoduodenectomy:PD)は,侵襲の大きな腹部手術の代表とされている.日本では人口の高齢化のためにますます多くの高齢者に治療法として PDを提示しなければならない機会が増えると考えられる.
     75歳以上の高齢者に対する PDに関するメタアナリシスは, 75歳以上の患者では在院死率と肺炎の合併率が上昇するとしている.われわれは, 75歳以上の患者に対する PDでは創感染の合併率が高くなることを報告した.また高齢者では退院後 1年以内の再入院率が高いとする報告もあり,高齢者では PD後の回復遅延が活動性の不良を来している可能性が高い.
     われわれは 75歳以上の高齢者における PDでは術後プレアルブミン値の回復が遅延している可能性を指摘しており,高齢者 PDにおいては周術期経腸栄養などの積極的な栄養管理介入が必要ではないかと考えている.自見例を踏まえながら高齢者膵頭十二指腸切除における周術期栄養管理の現状と問題点に関して報告する.
  • 上野 昌樹, 山上 裕機
    原稿種別: 特  集
    2014 年 48 巻 5 号 p. 183-188
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
  • 山田 岳史, 菅 隼人, 松本 智司, 小泉 岐博, 進士 誠一, 松田 明久, 山岸 杏彌, 横山 康行, 岩井 拓磨, 内田 英二
    原稿種別: 特  集
    2014 年 48 巻 5 号 p. 189-196
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/12/24
    ジャーナル フリー
     大腸癌腹腔鏡手術は開腹手術と同様,高齢者においても安全に施行可能である.肺炎とせん妄は高齢者特有の術後合併症であるが,低侵襲手術を行い,栄養摂取および身体活動性の早期自立を図ることで,これら合併症の発症率を減少させることができる.栄養摂取を早期に自立させるには polyethylene glycolによる術前機械的洗浄を行わないことと,腹腔鏡手術を行うことである.開腹手術例と比較して腹腔鏡手術例では術後の歩行数が有意に多く,腹腔鏡手術は身体活動性の早期自立にも有用である.最大大腰筋断面積比を用いた手術 1年後の骨格筋量の評価では,術後合併症を認めなかった大腸癌症例では骨格筋量の減少を認めず,また腹腔鏡手術症例と開腹手術症例で差を認めない.術後合併症発症例では約 10%の減少を認めたため,すでに骨格筋量の減少をきたしている高齢者では特に注意が必要である.
用  語
記  録
巻  末
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