外科と代謝・栄養
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49 巻, 2 号
選択された号の論文の19件中1~19を表示しています
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特  集
  • 高後 裕, 大竹 孝明
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「微量元素製剤の長期投与における問題点:鉄過剰」
    2015 年 49 巻 2 号 p. 59-65
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
  • 上原 秀一郎, 和佐 勝史, 曺 英樹, 大石 雅子, 中村 歩, 奥山 宏臣
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「微量元素製剤の長期投与における問題点:鉄過剰」
    2015 年 49 巻 2 号 p. 67-72
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
      現在市販されている複合微量元素製剤は安全性の確認された長期投与可能な薬剤である.しかし中心静脈栄養施行中には半ば強制的に静脈内投与されていることから,おのおのの病態や個人差によって過剰症をきたす可能性を常に孕んでいる.実際に本邦ではこれまでにマンガン過剰症を当院から報告し,是正されている歴史もある.
      今回,当科の小児および成人の長期在宅中心静脈栄養(以下,HPN)患者症例における血中微量元素濃度を後方視的に検討したところ,銅,亜鉛,マンガンの濃度は正常にもかかわらず,血清鉄や血清フェリチン値が異常高値,つまり鉄過剰状態の症例が散見された.
      このような経験から血清鉄やフェリチンが異常高値の症例に対しては,市販の微量元素製剤から鉄非含有の微量元素製剤の使用に切り替えている.当院における鉄非含有微量元素製剤の取り組みについても報告する.
  • 加藤 治樹
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「微量元素製剤の長期投与における問題点:鉄過剰」
    2015 年 49 巻 2 号 p. 73-77
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
  • 天江 新太郎, 福澤 太一, 岡村 敦, 山木 聡史
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「微量元素製剤の長期投与における問題点:鉄過剰」
    2015 年 49 巻 2 号 p. 79-85
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
    【背景】腸管不全(IF)患児に対して中心静脈栄養(PN)を行う場合には,微量元素製剤の投与は必須である.本邦では亜鉛(Zn),銅(Cu),マンガン(Mn),ヨウ素(I),鉄(Fe)を含む総合微量元素製剤を用いることが一般的であり,それぞれの血清濃度を確認しつつ投与量を調整するが,長期PN施行例ではZn,Cu,Feのバランスを保つことが困難な症例を経験する.今回われわれは長期PN管理を行っているIF患児における微量元素の推移と鉄過剰について検討したので報告する.
    【対象と方法】対象は,IF患児9例(短腸症候群4例,腸管運動障害5例)であり,平均年齢は7.2±5.3歳(2~18歳),平均PN施行期間は6.3±3.7年(2~11年)であった.9例についてZn,Cu,Fe,フェリチン(FER)の血清濃度について経時的変化を検討した.また,Fe値とFER値については小腸粘膜量を反映する血清シトルリン(Cit)値との相関関係について検討した.
    【結果】9例におけるZnとCuの血清値は全例ほぼ基準値内で推移していた.Fe値については,ほぼ正常で推移が2例,上限を超えることは少ないが上昇傾向で推移が4例,ほぼ常に上限を超えて推移が2例,腸管のうっ滞と関係して推移が1例であった.FER値については,上限を超えて推移が5例,上限を超えた状態から改善傾向が2例,ほぼ正常が2例であった.
      Fe,FERとCitの関係では,Fe値とCit値(相関係数-0.744,p=0.021),FER値とCit値(相関係数-0.804,p=0.009)の間には有意な負の相関関係が認められた.
    【結論】IF患児に対する総合微量元素製剤の長期投与例において,ZnとCuはほぼ基準値内で維持されていたが,9例中7例において鉄過剰の状態が考えられた.また,Fe値とFER値はともにCit値と有意に負の相関関係を示すことから,IF患児においては小腸粘膜量少ない症例ほど鉄過剰に陥りやすい可能性が示唆された.IF患児の長期PN管理では鉄過剰には注意が必要であると考えられ,鉄を含まない微量元素製剤が必要であると思われた.
  • 長谷部 正晴, 高澤 江里子
    原稿種別: 特 集
    専門分野: 「微量元素製剤の長期投与における問題点:鉄過剰」
    2015 年 49 巻 2 号 p. 87-94
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
原  著
  • 西川 和宏, 川田 純司, 福田 泰也, 山本 和義, 平尾 素宏, 藤谷 和正, 吉田 洋, 岩瀬 和裕, 田中 康博, 遠藤 俊治, 原 ...
    原稿種別: 原 著
    2015 年 49 巻 2 号 p. 95-100
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/12/07
    ジャーナル フリー
      切除不能胃癌胃空腸バイパス手術症例において,ECOGのPS(PS),Glasgow Prognostic Score(GPS),Prognostic Nutrition Index(PNI),Neutrophil/Lymphocyte Ratio(NLR)などが術前予後指標として有用であるかを後ろ向きに検討した.対象は2施設にて胃空腸バイパス術を行った切除不能胃癌74例.生存成績は,PS 0,1の全生存期間中央値(OS)は287日でPS 2では218日であり,有意差は認めなかった(p=0.4882).GPS 0,1のOSは294日でGPS 2では122日であり,GPS 2の予後は不良であった(p<0.0001).PNI?40のOSは305日でPNI<40では193日であり,PNI<40の予後は不良であった(p=0.0088).NLR?3のOSは294日でNLR>3では188日であり,NLR>3の予後は不良であった(p=0.0491).多変量解析ではGPS2 vs GPS0,1(HR 3.448, 95% CI:1.413-8.416, p=0.0065)のみが予後因子であった.
    【結語】切除不能進行胃癌に対する胃空腸バイパス手術例において,GPSは術前予後指標として有用である.
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記  録
巻  末
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