NST介入の成果および予後不良因子との関連の検証を目的に, 当院にて2018年度にNST回診した患者138例を対象として解析した. 年齢, 性別, 疾患, NST介入までの日数, Prognostic nutritional index, NST介入回数, 転帰, 介入後の栄養評価, および介入前後の栄養ルート, 総エネルギー量, 蛋白量, 体重, 血清トランスサイレチン値(TTR), 血清アルブミン値, 総コレステロール値 (Tcho) , コリンエステラーゼ (ChE) , 中性脂肪, CRPを調査した. 介入前後で有意に改善した因子は総エネルギー量, 蛋白量, TTR, Tcho, CRPであった. 介入後の栄養評価で「悪化」または死亡退院の症例15例を「予後不良群」とし, 介入時の因子との関連を多変量解析施行したところ, NST介入までの日数, ChEが独立予後因子であった. 当院のNST活動は一定の効果は認めたが, NST介入までの質・期間が予後に対して重要であることが示唆された.
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