馬 (5歳, サラブレッド種) における開胸下での左心房への圧トランスデューサーの装着手術において, 間歇的陽圧換気法を応用したイソフルランー酸素での全身麻酔法を実施した。麻酔前投薬としてキシラジンおよびミダゾラムを0.5, 0.01mg/kgの投与量で静脈内投与後, 麻酔導入薬として塩酸ケタミンを2.5m/kgの投与量で静脈内投与して倒馬した。開胸中はドブタミンの0.25~0.50μg/kg/minの投与量での持続点滴により, 平均動脈圧を80mmHg以上に維持した。5時間以上にわたる全長麻酔にもかかわらず, 良好な覚醒および起立状態が得られたことは, イソフルランの選択, さらに, ドブタミンの投与により循環系の抑制が軽減されたことによると推察された。
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