獣医麻酔外科学雑誌
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30 巻, 1-2 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 南 三郎, 岡本 芳晴, 重政 好弘
    1999 年 30 巻 1-2 号 p. 1-14
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 山下 和人, 越 道明, 泉澤 康晴, 小谷 忠生
    1999 年 30 巻 1-2 号 p. 15-25
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    犬137頭の吸入麻酔の麻酔前投薬として, メデトミジン (MED) 0.005mg/kgとブトルファノール (BTR) 0.0125~0.1mg/kgの併用を静脈内投与で検討した。すべての犬で投与直後より適切な鎮静と筋弛緩が得られ, その効果はMED-BTR併用で強かった。MED単独では嘔吐を認めたが, MED-BTR併用では認めなかった。高用量のBTR併用では顕著な呼吸抑制を認めた。
    BTR併用による吸入麻酔要求量の減少は認められなかった。導入後の心拍数はBTRの用量依存性に減少したが, 動脈血圧は良好に維持された。
    MEDとBTRの静脈内投与での併用は, 鎮静効果を増強して速やかに発現させ, MEDによる嘔吐を抑制できる点で有用と考えられた。犬の麻酔前投薬としてMEDとBTRを併用する際には, MEDO.005mg/kg-BTRO.025mg/kgの静脈内投与が適切と考えられた。
  • 長谷川 貴史, 吉野 千太郎, 新城 歌子
    1999 年 30 巻 1-2 号 p. 27-33
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    若年性白内障の犬2例に対して超音波水晶体乳化吸引術 (PEA) を実施した。症例1は, 1歳齢, 雌の雑種犬, 症例2は7ヵ月齢, 雄のアメリカンコッカスパニエル犬で, 白内障とそれに起因する視覚障害が認められた。両症例ともPEAにて水晶体を摘出した。症例1の予後は良好であった。症例2の左眼には人工レンズを移植したが, 術後前ブドウ膜炎に起因する続発性緑内障が認められた。内科的に集中治療を実施したが, 眼圧降下が認められなかったため濾過手術と虹彩切除術を実施した。眼圧は降下したが, 角膜の白濁は完全には改善されなかった。白内障手術では手術時の操作も含めてその対応に十分注意する必要があった。
  • 渡邊 一弘, 廉澤 剛, 宮田 佳代子, 奥村 正裕, 藤永 徹
    1999 年 30 巻 1-2 号 p. 35-41
    発行日: 1999/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    骨萎縮が高度で血流が乏しいと思われ, 感染を伴った犬の中足骨の癒合不全に対して, 担体の合成ゼラチンスポンジであるPGSに含浸したrhBMP-2 (1mg/cm3) を適用した。第二と第三中足骨はプレート固定に併用し, 第四と第五中足骨は骨折端および骨吸収部位に非固定下で埋植した。その結果, 埋植手術後3~4週間で骨増生が始まり, 63日目には, X線写真上, すべての中足骨が癒合した。
    rhBMP-2は, PGSを担体として用いることによって犬の骨の癒合不全においても骨形成を誘導する非常に有用な薬剤になり得ると考えられた。
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