獣医麻酔外科学雑誌
Online ISSN : 1349-7669
Print ISSN : 0916-5908
ISSN-L : 0916-5908
28 巻, 1-2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 菊池 建機
    1997 年 28 巻 1-2 号 p. 1-4
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 忍, 石丸 睦樹, 高橋 敏之, 倉田 腎也, 笹川 忠夫
    1997 年 28 巻 1-2 号 p. 5-13
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    イソフルラン麻酔下の馬にIPPV法を応用し, PaCO2の適正範囲について臨床的検討を行った。供試馬はサラブレッド種競走馬31例で, 外科麻酔期のPaCO2をそれぞれ40mmHg, 50mmHgおよび60mmHgで維持した3群とした。PaCO2を40mmHgで維持した場合, 他群に比較して炭酸ガス排出効率は有意な改善がみられず, また, 死腔換気率は増大する傾向を示した。さらに, 動脈圧管理に用いたドブタミンの投与量は最も多く, 1.5μg/kg/min投与した1症例において房室結合部性期外収縮が観察された。一方, PaCO2を60mmHgで維持した場合, 分時換気量は40mmHgで維持した場合に比較して有意に低値であったが, PaO2は200mmHg以上で維持することが可能であり, 麻酔中の心電図および麻酔後に異常所見はみられなかった。しかし, 自発呼吸が時々出現したことから, 臨床例の外科麻酔期におけるPaCO2の適正値は50mmHg前後であろうと推測された。
  • 笠嶋 快周, 又野 一仁, 水野 豊香
    1997 年 28 巻 1-2 号 p. 15-22
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ジェット方式による吸気方法を採用した小動物用人工呼吸器 (タイムサイクルタイプ) を改造して大動物用麻酔装置を作製し, 馬への応用の有用性を評価した。
    サラブレッド種成馬, 5頭を用い, キシラジン1.0mg/kg, ミダゾラム0.01mg/kgおよび塩酸ケタミン2.5mg/kgの静脈内投与により導入・倒馬後, 仰臥保定としイソフルレンおよび酸素の吸入麻酔を実施した。麻酔開始30分後より, 自発呼吸から調節呼吸に変更し, 吸気時間1.0秒, 最大吸気圧20cmH2O, 呼吸数8回/分とし, 次に吸気時間を1.0, 1.5, 2.0および2.5秒の順にそれぞれ15分間づつ継続後に変更した。
    吸気時間と動脈血炭酸ガス分圧 (PaCO2) および一回換気量の関係は, 直線回帰分析によりPaCO2 (mmHg) =-21.18×吸気時間 (秒) +79.07, 一回換気量 (ml/kg) =7.69×吸気時間 (秒) +2.37で表された。また, 自発呼吸時を100%とした心拍出量は, 吸気時間2.5秒の条件で平均77.8%に有意に低下した。本麻酔装置の馬への臨床応用は可能であり, 換気条件は吸気時間1.0~2.0秒, 最大吸気圧20~27cmH2Oおよび呼吸数8回/分が望ましいことがわかった。
  • 山谷 吉樹, 浅田 浩一, 田中 茂男, 小坂 俊文
    1997 年 28 巻 1-2 号 p. 23-26
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    成犬5頭を用いて, 頚動脈より40ml/kgの脱血を約20分かけて行い, この間の終末呼気炭酸ガス濃度 (ETCO2) と動脈血炭酸ガス分圧 (PaCO2) を測定した。出血量が増加するにしたがいETCO2は徐々に低下したが, PaCO2は不変であった。よって, 大量出血時におけるETCO2の低下はPaCO2の低下でなく出血量の増加を意味することが示唆された。
  • 多川 政弘, 原 康, 土田 修一, 小山 秀一
    1997 年 28 巻 1-2 号 p. 27-34
    発行日: 1997/04/30
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    膀胱癌と診断された雌のシェットランドシープドッグ, 9歳に対して膀胱全摘出を実施し, 尿路変更術として尿管尿道吻合術を行った。術後の経過は比較的良好で術後1ヵ月目頃からある程度の蓄尿が可能になった。この蓄尿は尿道が代償性に拡大したことによるもので興味深いものであった。
feedback
Top