獣医麻酔外科学雑誌
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33 巻, 4 号
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  • 三輪 恭嗣, 西村 亮平, 松永 悟, 望月 学, 小川 博之, 佐々木 伸雄
    2002 年 33 巻 4 号 p. 53-61
    発行日: 2002/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    1995年4月~2001年3月までの6年間に東大附属家畜病院に来院し, 開腹術によりシャント血管を確認してPSSと診断された30症例の犬を対象とした。これらの品種性別, 年齢シャント血管のタイプ等についてカルテ記載に基づき調査した。また, PSSに対する外科的治療法としてのアメロイドコンストリクター (AC) の有効性を再確認した。今回の調査結果は欧米での結果と多少異なり, 我が国におけるPSSの発生状況を概ね反映しているものと思われた。
  • 遠藤 美紀, 信田 卓男, 川村 裕子, 塚田 充, 古田 博也, 菅沼 常徳, 斑目 広郎
    2002 年 33 巻 4 号 p. 63-68
    発行日: 2002/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    肺炎を併発した肺原発の高分化型気管支肺胞腺癌 (T2 Nx M0) の8歳のパグ, 雌, 9kgに対して副葉以外の右側肺葉切除を行い, さらに術後に低用量のカルボプラチン (120mg/m2, iv, 3~4週ごと) を1年2ヵ月間投与し, 19ヵ月の生存期間を得た。犬の肺癌は予後不良な腫瘍の1つではあるが, 高分化型の肺癌の場合には積極的な外科療法によって長期生存できる場合があることが明らかとなった。また, その効果は明らかではないが, 低用量のカルボプラチン療法は副作用も少なく, 検討に値する治療法と考えられた。
  • 橋本 志津, 山村 穂積, 佐藤 常男, 金山 喜一, 酒井 健夫
    2002 年 33 巻 4 号 p. 69-73
    発行日: 2002/10/31
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    著者らは減張のための皮膚・筋膜縫合法を考案し, 犬の両側乳腺切除術に応用した。その結果, 本縫合法により良好な術後経過が得られた。この皮膚減張縫合法ではタオル鉗子などで皮膚を移動させるため皮下剥離を行う必要がほとんどなく, 皮下の血管を温存できる。また, 皮下に結紮糸を残さないため肉芽組織の形成を阻止できる。したがって, 腫瘍の再発がある場合には早期に, かつ容易に発見することが可能であると考えられた。
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